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企業価値経営④:EVAとMVAという業績評価指標について

読書ノート(134日目)
さて、今日もこちらの本からです。

本書は全三部で構成されています。

第一部:分析編
経営戦略や会計戦略の解明から企業特性を踏まえた
ファンダメンタル分析を理解する

第二部:評価編
企業価値の算定のための評価モデルの考え方を理解し、
企業価値の創造または毀損を評価する

第三部:創造編
現実の企業価値創造経営の課題を
フレームワークを使って解決する経営ストーリー

今回も第二部:評価編からの紹介です。

■時代ごとの代表的な業績指標
・1980年代はROS、1990年代はROE、2000年代はEVA

■EVAエバリュエーション
EVA(Economic Value Added:経済的付加価値)
 資本コストを強く意識した経営業績指標として
 1990年代前半に米国にてコカ・コーラが導入して以降、
 広く世界の企業に浸透していった
・EVA=NOPAT(t)-投下資本(t-1)×WACC=税引後営業利益-資本コスト

・EVAの最大の特徴は利益と資本コストを結びつけ、
 利益が資本コストを上回る部分を経済的に追加された価値と考える
・伝統的な業績指標は計算過程で支払利息を控除し
 負債コストについては考慮されているが
 株主資本コストについては控除していない利益概念を使用

・その点において、
 EVAは「企業が生み出した真の利益」といわれることがある
※比較指標ではないため規模の違う企業間比較はできない
 (ただし、EVAスプレッドでの比較は可能)

MVA(Market Value Added:市場付加価値)
・企業全体の市場価値から投下資本を差し引いた金額であり
 「企業が投下資本を上回る価値をどれだけ創造できたか」を示す指標
・MVAは将来におけるEVAの合計を資本コストで割り引いた値に等しい
※前提条件
 株式市場は効率的であり、将来のNOPATの期待値は一定。
 企業の事業規模を変えず、企業の市場価値は将来に生み出す
 FCFの割引現在価値とする場合

・株式時価総額は、株主が現在時点で保有する価値であり、
 株主が拠出した元本が織り込まれているため
 株主から預かった元手が大きいほど株主価値は大きくなる
 そのため、株式時価総額を見ても、
 元手を上回るリターンをどの予定生み出せているかの判断がつかない
・MVAは既に投下された資本がどれだけそれを上回るか
 を表しており、判断に適しているといえる

さて、ファイナンスについて学ぶ中で
EVAはよく耳にしていましたが、
MVAという言葉は初耳でした(多分…?)

EVAは本書の中でも紹介がありましたが
規模が異なる企業間比較は適さないものの
特定企業の時系列推移を見るのには有効。
と、そういう理解でしたので、
多くの企業を横並びにしてデータ化して
分析をする上ではEVAは使えないのか…
と思っていたところ…

EVAスプレッドという考え方によって
企業間比較もできるということを
本書を通じて知りました。

EVAスプレッドの計算式
ROIC(%) - WACC(%)

EVA自体は絶対値ですが
%での差異にして計算すれば、
確かに企業間比較はできますね!

(実際のデータを見てはいないですが
 もし企業規模でバラつきが大きければ
 規模別に区分をするなどの工夫で
 より精度も高められそうです)

EVAスプレッドについては
こちらのサイトの説明が
分かりやすかったですのでご参考まで。

最後に…ChatGPTに今回登場した
「EVAとMVAの説明を
 中学生でも分かるように教えてください」

として解説してもらいました。

EVA(Economic Value Added)とMVA(Market Value Added)は、企業価値を評価するために使われる別の二つの重要な指標です。これらも中学生に分かるように簡単に説明します。

EVA(Economic Value Added:経済的付加価値)

EVAは、企業がどれだけの「実際の利益」を生み出しているかを示します。これを理解するために、企業がお金を稼ぐためには、まずお金を使わなければならないという点に注目します。

たとえば、あなたがレモネードスタンドを経営していて、年間100円の利益を上げたとします。しかし、このレモネードスタンドを運営するためには、材料、設備、広告などに90円を使いました。さらに、このビジネスを始めるために友達から借りたお金の金利として10円を支払いました。EVAは、得た利益(100円)から、ビジネスの運営コスト(90円)と資本コスト(10円)を引いたものです。つまり、100円 - 90円 - 10円 = 0円。この場合、EVAは0円です。これは、あなたのビジネスが実際に追加の経済的価値を生み出していないことを意味します。

MVA(Market Value Added:市場付加価値)

MVAは、投資家がその企業に対してどれだけの価値を認めているかを示します。これは、企業の市場価値(株価などによって決まる)と、その企業が実際に持っている資産の価値(会社の総資産)との差です。

例えば、あなたのレモネードスタンドの会社が株式市場に上場していて、市場での合計株価が200円だとしましょう。しかし、あなたの会社の実際の資産(現金、設備など)の合計価値が150円だとします。この場合、MVAは市場価値(200円)から実際の資産価値(150円)を引いたものです。つまり、200円 - 150円 = 50円。この50円が、市場があなたのレモネードスタンドに付けた追加の価値です。

EVAとMVAの重要性
EVA:企業が実際にどれだけの利益を生み出しているかを示します。高いEVAは、企業が資本を効率的に使っていることを意味します。
MVA:市場が企業にどれだけの価値を認めているかを示します。高いMVAは、投資家がその企業に高い将来の成長を期待していることを意味します。

これらの指標を使うことで、企業の健全性や将来性をより深く理解することができます。

ふむふむ…!
伊藤先生はMVAを
MVAは将来におけるEVAの合計を
資本コストで割り引いた値に等しい
としていましたが、
その計算には様々な前提条件を置いていたな。
と、ChatGPTとの会話を通じて
さらに理解が深まった気がします。

…ということで、
企業価値を評価するための視点として
今回はEVAやMVAを紹介してみました。

皆さんも良い日曜日をお過ごしください~!
それではまたー!😉✨

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