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【スサノオ】日本最古のドラゴンクエスト!ヤマタノオロチを倒して勇者となるもやっぱりサイコパスだった話【日本神話】

どーも、たかしーのです。

今回は日本の神話に登場する『スサノオ』について、また書いていきたいと思います!

前回は、スサノオの誕生から謎の大暴れをして高天原を追放されるまでを書いていきましたが、

今回は、その続きからになります!
あの有名なヤマタノオロチを討伐する話も登場しますよ!


スサノオがまた新たな罪を犯すまで

※今回も「古事記」をベースに書いていきます。

話はスサノオが高天原を追放されたところから

乱暴狼藉により、実の姉である太陽神アマテラスが天の岩屋戸に引きこもってしまった事件の罰として、スサノオは、高天原にいる神々から罰を与えられることとなりました。

スサノオが受けた罰は、次の3つ。

  • 持ち物没収(罰金)

  • ヒゲを剃り、手足のツメを抜く(痛っ!)

  • 高天原から追放(葦原中国に追放)※葦原中国・・・地上界

なお、これは、古代の日本における犯罪者を共同体から追放した姿を描いているのでは?と考えられています。

オオゲツヒメ「スサノオ、新しい食べ物よー!」

追放されたスサノオは、お腹がすいたので、オオゲツヒメ(大気都比売命)のもとへと向かいます。(全ロスしたもんね)

オオゲツヒメ

このオオゲツヒメとは誰か?というと、イザナギとイザナミが生んだ女神であり、神産みで産んだ35柱のうちの1柱で、スサノオから見て、近い親戚にあたる神様です。(ちなみに、スサノオはイザナギの鼻から産まれました)

オオゲツヒメは、やってきたスサノオに様々な食べ物を与えて、おもてなしをします。

しかし、「あまりにもいろんな食べもんが出すぎやろ!」と不審に思ったスサノオは、食事の用意をするオオゲツヒメの様子をのぞいてみると…

そこには、衝撃の光景が!

なんと、オオゲツヒメは、自分の鼻や口、尻といった穴という穴から食べ物を出して、それをスサノオに振る舞っていたのです…!(お食事中の方はゴメンナサイ…)

これに激怒したスサノオは、

スサノオ「ワイにそんな汚物を食べさせるとはなんてヤツや!」

と、オオゲツヒメを殺害!(お前ってヤツは…)

すると、オオゲツヒメの遺体のあらゆる場所から、様々な穀物が生まれるようになりました。

  • 頭・・・(かいこ)

  • 目・・・

  • 耳・・・

  • 鼻・・・小豆

  • 陰部・・・

  • 尻・・大豆

これらを、カミムスビ(神産巣日神)という神がやってきて、回収。
葦原中国に蒔いたことで、土地がうるおい、人々の間に五穀(稲・粟・小豆・麦・大豆)が広まることとなりました。
※カミムスビは「古事記」の最初に出てきた別天津神(ことあまつかみ)のうちの1柱です。

それゆえ、オオゲツヒメは、穀物・養蚕の神として信仰されるようになりました。(頭から蚕も生まれたもんね)

スサノオがヤマタノオロチを討伐するまで

出雲国にやってきたスサノオ

こうしてまた罪を重ねたスサノオは、出雲国の肥河(ひのかは/現在の島根県斐伊川のこと)の上流にある鳥髪(とりかみ/現在の奥出雲町鳥上)に降り立ちます。

そこから、川上から流れてきたを見つけて、この川の上流に人がいるとみて、上っていくと、そこで美しい娘を囲んで泣いている老夫婦と出会います。

その夫婦は、イザナギとイザナミが産んだ35神の1柱オオヤマツミ(大山津見)の子アシナヅチ(足名椎命)と、その妻テナヅチ(手名椎命)であり、泣いていたのは、その娘クシナダヒメ(櫛名田比売)であると言います。

スサノオは、この様子を見て、問いかけます。

スサノオ「どうしてこの娘は泣いとるんじゃ?」

すると、アシナヅチはこう答えます。

アシナヅチ「実はワイには8人の娘がいたんやが、毎年ヤマタノオロチ(八俣遠呂智)がやってきて、娘を食べてしまったんや。で、今年もまたヤマタノオロチがやってくる時期が来てしもうた。それで、最後に残った娘も失ってしまう悲しみで、みなこうして泣いておるんやわ…。」

ヤマタノオロチとは、8つの頭と8本の尾を持った巨大な怪物のことです。
キングギドラのパワーアップ版だと思えば、わかりよいかもしれません。
※ヤマタノオロチのほうが本家だとは思いますが。

スサノオ「じゃあ、娘をワイにくれ!」

これを聞いて、スサノオはこう答えます。

スサノオ「やったら、ヤマタノオロチっちゅーヤツを倒したるから、その娘をワイにくれ!

なんと、クシナダヒメとの結婚を条件に、ヤマタノオロチを討伐すると言い始めました。(やっぱりサイコパスだ、この神…)

これを聞いたアシナヅチは、

アシナヅチ「いやいや、誰かもわからんヤツに娘はやれんわ…。」

と答えます。(そりゃそうだ)

ですが、引き下がらないスサノオは、

スサノオ「え、知らんの?ワイ、アマテラスの弟やで!さっき高天原がわざわざ降りてきたとこやがな!」

と言い、ええ格好した結果、アシナヅチはスサノオに娘を差し出すことを決意します。(追放されたヤツが何を言っている…)

スサノオ「ヤマタノオロチの倒し方は、こう!」

さて、ここからどうしたかと言うと、
スサノオは、まずクシナダヒメを神通力でクシの姿に変え、自分の髪に挿しました。(クシナダヒメの姿を隠すためかな?)

そして、アシナヅチとテナヅチには、アルコール度数の高い酒8つの門を作らせ、その門の前に酒桶を置いて、たっぷりとお酒を入れて置いておくよう命じます。

準備が整い、待っていると、案の定、ヤマタノオロチが登場!
ヤマタノオロチは、8つある首をそれぞれの酒桶に突っ込み、お酒をたらふく飲み始めました。

やがて、お酒に酔いつぶれ、その場で寝入ってしまったヤマタノオロチ。
すかさず、スサノオがやってきて、ヤマタノオロチをめった刺しに!
その結果、肥河は血で真っ赤に染まったと言います。(やることなすこと、ほんとサイコパス…)

レアアイテム、ゲット!

その後、ヤマタノオロチのしっぽを剣で斬りつけたときに、なにやら堅いものに当たり、刃が欠けてしまったので、そのしっぽを切り開いてみると、中から大きな太刀が出てきたではありませんか!

スサノオ「お、なんかレアなアイテムをドロップしよったわ!」

というわけで、これを姉であるアマテラスに献上することに。

実はこれが、三種の神器のひとつ草薙剣(くさなぎのつるぎ)となったのです!

三種の神器(イメージ)(wikipediaより)

スサノオ、日本で初めて和歌を詠む

そんな活躍もあり、スサノオは出雲国に住むことを決めます。
住む場所を探していると、須賀(すが/島根県雲南市)という地にたどりついたスサノオは…

スサノオ「いやーこの地にやってきて、気分がすがすがしいわぁ!なので、この地を須賀(すが)と命名する!」

と、勝手に名付け、この地に御殿を建てることにしました。(ダジャレかよ…)

そして、この御殿を造った時に、地面から雲が立ち上ったのを見て、

八雲立つ  出雲八重垣  妻ごみに  八重垣作る  その八重垣を

と、和歌を詠むスサノオ。
これが、日本で初めて生まれた和歌とされています。
ちなみに、この歌の意味は「妻を厳重に守るために八重の垣を巡らすよ」とのことです。(にしても、八重垣が多いなぁ…)

こうして、御殿ができた頃、妻であるクシナダヒメの父アシナヅチを呼び、スサノオは、この御殿の管理主に任命するにしました。

物語はスサノオからオオクニヌシへ…

その後、スサノオとクシナダヒメの間に、ヤシマジヌミ(八島士奴美神)という神が生まれることとなります。

が、スサノオは、アシナヅチの親でもあるオオヤマツミの娘カムオオイチヒメ(神大市比売)も娶り(めとり)、その間にオオトシノカミ(大年神)とウカノミタマ(宇迦之御魂神)という神様も授かっています。(もう別の女神と子供ができとる…)

一方で、スサノオの息子であるヤシマジヌミは、同じくオオヤマツミの娘であるコノハナノチルヒメ(木花知流比売)を娶り、子供を授かることになります。その子孫が、かの有名なオオクニヌシ(大国主)のお話につながることとなります…。

わかりづらいので家系図にしてみた

こうなりました。

これ見ながら、読み返してみるとわかりよいかもです!

おわりに

今回は、ヤマタノオロチに関する話ということで、その前後のスサノオのお話を「古事記」をベースに書いていきましたが、やっぱりサイコパスでしたね。笑

ちなみに、この後は、主人公がオオクニヌシへと移っていくため、「古事記」スサノオ編は以上となりますが、実は次のお話にも登場してくるみたいですよ!

次回書く予定の「古事記」オオクニヌシ編も、お楽しみに~!

他にも、歴史上の人物神話などをベースに、記事を書いていく予定ですので、是非フォローなどしてもらえるとありがたいです!

それでは!


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