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作られる戦争。今準備されている戦争。~ロシアウクライナ戦争感想文(5)

ロシアと欧州NATOの和解はないだろう。欧州とロシアの結びつきは完全に壊れてしまった。壊したのはロシアではなく欧米側だった。周到に準備をして追い込んで挑発して。欧米は制裁や嫌がらせ、そして深刻な勘違い「ロシア恐怖嫌悪症」で、この離婚を望んだ。

結果欧州は安価なロシアのエネルギーを断たれることになった。これは事実。そしてエネルギーを取り戻したいと思っても、ノルドストリーム・パイプラインを米国と一緒になって自分達で破壊してしまった。米国とイギリス恐らくポーランドも破壊に関与していた。破壊の決定をしたのは米国である。国務次官のビクトリア・ヌーランドはクルーズ議員にノルドストリーム・パイプラインを破壊した事を、大変自慢げに話していた事は記憶に新しい。(ヌーランドはブリンケンと共に、米国政府内に蔓延しているネオコンの急先鋒。以前からこの戦争を積極的に仕掛け、次々と挑発し戦争に追い込んでいる張本人。彼らネオコン連合に対抗しているのがトランプとイーロンマスク)これにより欧州にパイプラインで安価なエネルギーが流れる事がなくなり、欧州は経済的に破滅する。因みに彼女は以前電話で

「EUくそくらえ!」

と大声で罵っているのを録音、公開され、それに対し謝罪している。
ロシアを壊し、資源を奪い、欧州を弱らせる、それが目的のように見える。最も許せないのは、ウクライナとロシアの人々に殺し合いをさせ、民主主義の敵を倒せと大声で叫び、ポケットに1000円しか入っていない会員の国々に対し800円出すよう圧力をかけ、大勢の人間を殺し弱らせ、それをプーチン一人の責任にして、自分達だけが利益を得ようとしている事だ。
鼻から奪う事しか考えておらず、共存共栄の発想などはない。悲しい事に日本もこの戦争に大金を出して加担している。

ロシアは経済的軸足をインドと中国に明確に移した。そしてこの紛争の間、「他の国々」はロシアに対するNATO西側諸国の行動を目の当たりにしてきた。ロシア中央銀行の外貨を押さえたり、切り捨てたり、SWIFT外しなど、意図的にロシア経済を崩壊させようと試みた。そして他の国々は、もし自分達が西側の標的になれば、同じことを私達もされる、と気がついた。日本は以前散々やられているにも関わらずそれに気づいていないようだ。。。それが理解できた国々は、徐々に欧米の金融システムから離脱し始めている。つまりは米国の金融システム、米国経済から離れ始めたという事。アメリカは過剰債務経済だから、米国経済は世界の他の国々が、USドルを使う事によって成り立っている。しかしアメリカや西側がロシアに課した制裁措置は、サウジアラビアやトルコ、インド、中国など、他の国々を怖がらせた。そのような国々は軸足をアメリカの金融システムから移している。国々が米国金融システムから離れていくと、米ドルを買う量、ドル債を買う量が減る。つまりそれは、アメリカ経済の下支えをやめる事と同じ


戦争はロシアの勝ち


現状実質的に西側はもうこの戦争に明らかに負けていると言える。
戦争当初、「全世界を敵に回したプーチンの負け」という見方が殆どだったし、皆そう思った。が「全世界」というのは、日本を含む先進国とNATOだけのものではない。それ以外の国の方が地球上には多い事を忘れている。そしてそれらの国の中にはアメリカが嫌いで、NATOが好きでもない国が多く存在し、それらの国々も冷静にこの顛末を見つめている、という事を忘れてはいけない。

たとえ、仮にウクライナで何か奇跡が起きて、ウクライナが軍事的圧勝を収めたとしても、それをメディアで大々的に称賛しようが何をしようが、欧米経済への長期的な打撃、深刻な影響は決定的だ。だから今欧州諸国はとんでもないインフレに苦しんでいる。電気代ガス代の支払いが不可能になり寒さに苦しんでいる。サプライチェーンの問題もしかり。全てにおいて。この戦争はウクライナとロシアの戦争ではない。そしてこれで終わりではなく、これからも続きそうだ。この次はイスラエル、イラン紛争に発展するだろし、そしてその後アメリカは、中国と直接対決する事になる。アメリカ自身がそうハッキリ言っているし、中国に通告もしている。今起こっている事、眼に見えているウクライナの戦争は氷山の一角に過ぎず、大きな流れの中で見て、通過点だという事。

アメリカ帝国の崩壊が始まっている


これがポイントだと思う。アメリカはそのパワーを自分で崩壊させながら、その力にしがみつこうとしてのたうち回っているという感じ。他国を引きずり降ろそうと、あちこちで必死に喧嘩を売っている。今までずっと世界中の戦争のほとんどはアメリカがひき起こし、関与し儲けてきたが、そのツケが今回ってきているのではないかと思う。戦争を一度もしなかったのはトランプの時だけ。米国は他国を引きずり下ろし痛めつければ、アメリカ経済や国家権力は復活すると信じている節がある。しかし絶対そうはならない。世界の国々は本質的にこの事に気づいていると思うが、気づいていないのは日本だけではないか?2年ぶりに帰国した日本で、今流れているニュースを見てつくづくそう思う。

アメリカが最も恐れる事は、ドイツとロシアが経済的WinWin関係から仲良くなる事。日本とドイツは非常に友好的関係だし、日本は本来隣国ロシアとも、もっともっと友好的な関係が築けるはずだ。うまくバランスを取りながら強かにカードを準備し、戦略的に自国の安全と世界の平和を、大局を見て確保していく事こそが日本の仕事ではないかと思う。 

日本列島北から南、あちこちに米軍基地があり、日本の民間機が自国の領空を飛べないエリアが沢山あり、米国が古くて不要になった武器を莫大な金額で購入させられ、世界中で輸入禁止になった米国の危険な農薬を、日本だけが法律を変えてジャンジャン輸入し、ワクチンに至っては他国が全く買わなくなったそのつけを、全部日本が払うかのように、政府はせっせと大金を積んで購入、老人や子供にまで、5回も6回も打たせている。こんな惨めな植民地状況でも、出来る事はまだあるはずだ。今更ながらこの図を見て分かる事は、米国嫌いの国が、日本の目と鼻の先にあるという事。それらの国々は多分元々日本が嫌いなわけではないはずだ。しかし現状日本は、アメリカの基地軍備を備えたアメリカの出先機関になり下がっている。かといって、現実問題アメリカさんを追い出すわけにもいかず、守ってくれないかもという不安の中、防衛費増も恐る恐る、全て中途半端。

自分の事は自分でする、この当たり前の原則は一人の人間であっても一国であっても同じはず。法律だって今生きている人間、今の日本国で生活している国民の為のもの、のはずなのに、大昔GHQに押し付けられたものを今だに有難く拝み、現状にそぐわなくても解釈を胡麻化し議論を繰り返す、などというのは全くナンセンスだ。誤りを正すのに遅すぎるという事はない。

南海トラフ大地震は明日来るかもしれないし、100年後かもしれない。
台湾有事も来週月曜日から突然始まるかもしれないし、2年後かもしれない。今やるべき事の優先順位を決め、火急的速やかに一つ一つ準備する。逃げずに向き合い、本気で一つ一つ問題をつぶして行く、それ以外に僕らの生き残る道はない。
日本は逆境に強いし、日本人の粘り強さは世界一。だからきっと大丈夫。
頑張れニッポン!!


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