「5年後も、僕は生きています㊵ストレスと「ガン」の関係」
㊵ストレスと「ガン」の関係
原稿を仕上げ終わった2018年5月ころ、メインの仕事である研修も順調に入ってきていました。
前の会社の後輩が紹介してくれる研修も、次々に来ていました。
その地方自治体からの依頼が多くて、基本的に宿泊することが多く、妻が「あまり無理しないでね」と心配するほどのボリュームでした。
つくば、鎌倉、千葉、山梨、福島、青森、仙台…
出張に行くたびに、その地方の」お土産を買って帰り、妻と食べるのが僕の楽しみでした。
仙台なら「萩の月」や「かもめのたまご」、青森でしたら「リンゴパイ」「羊羹」もおいしいです。お土産は、いろいろ楽しめます
そうなんです。
やはり、あの心配は杞憂だったのです。
僕は、森の中にひとりで放り出された農耕民族ではありませんでした。
僕は、森の中を口笛を吹きながら、自由に遊んで歩いている狩猟採取民でした。
意識を「不足」にフォーカスするか「充分ある」「いつでもありる」にフォーカスするかによって、目の前にやって来る現実も変わって来るのです。
「充分!」
「イナフ!」
そう思ってニコニコしていると、そういう状況がやってくる可能性が高くなるのでだとお思います。
研修の中で話をする内容も、ガンになる前と変化していました。
僕の研修は、主にコミュニケーションやリーダーシップ、メンタルヘルスなどの集合研修です。
話のベースとなるものは、心理学、TA(Transactional analysis/交流分析)という臨床心理学の理論です。
これはエリック・バーンという精神科医が開発したもので、“自我/エゴ”がどういうふうに作られるか、そしてその“ゆがみ”やパターンがコミュニケーションや人生においてどんな影響をあたえ、どんな人生を作り出すのかを、理論的に分かりやすく分析して解説したものです。
この心理学の特徴は、なんといってもシンプルで分かり易く、なおかつ「深い」こと。
僕はガンになる前からこのTA(Transactional analysis/交流分析)の研修をしていましたが、ガンという体験を実際に自分がしてみないと理解できない、腹落ち出来ないことがたくさんありました。やはり「頭」だけではほんとうに分かったことにはならないのです。その体験を身体と心と魂で「通り抜ける」ということが大切なのだと思います。
ストレスマネジメントの研修では、僕のガンの体験がそのまま研修の内容になりました。
ガンはほぼ95%が「生活習慣病」です。
遺伝は5%ほどしかいないと、言われています。
なぜ、ガンになるか?
それは、生活習慣の歪みと、「ストレス」です。
ストレスとは「歪み」のことです。
そう、カナダ人学者セリエが定義しました。
歪む、漢字で書くと、正しく、ない、と書きます。
何が、正しくないのか?
同じ環境にいても、歪む人(ストレスを感じる人)とそうでない人‘(感じない人)がいます。
この違いは何か?
それは「思考習慣」です。
人はいつも頭の中でおしゃべりしています。
そのひと独特のおしゃべりのパターンを持っています。
その思考パターンが、歪みを創り出すのです。
思考の歪みが、目の前の現実との摩擦を創り出すのです。
その摩擦が、苦しみとなって心の中に反応として起きてくるのです。
そして、ストレスを感じると、身体が物理的に反応します。
自律神経の交感神経優位状態です。
つまり、いつも緊張、戦いモードになってしまうんです。
以前の僕みたいに。
身体も心も休息が必要ですが、いつも不安や不足感、戦いや緊張といった歪んだ思考パターンに頭の中を占領されていると、そんなことすら、自分では気づかずに、駆り立てられる人生を無意識に走り続けることになってしまいます。
そして、気づけばステージ4…
これが僕に起きたことでした。
僕がガンと向き合ったことで得た経験や知識が、そのまま研修の内容になりました。
それを聞いている人にとっても、目の前で体験した人がそれを話している、ということで、とても印象深いものになったことだと思います。
やはり、ステージ4から生還した人の話は、生々しい体験そのものですからね。
こういうところにも、僕のガン体験が役に立って嬉しく思います。
ガンをはじめ、病気は気づきの「コーリング」だと思います。
もっと、自分を大切にしよう、労わろう、愛そう
魂からの切なるメッセージ。
身体からの強制ストップ
生き方、変えようよ
ほんとうの自分を、生きようよ
ニセモノの自分(エゴ)から、ほんとうの自分に生まれ変わるんだよ
身体の声を聴く
魂の声を聴く
ほんとうの自分の声を聴く
ほんとうの自分に生まれ変わる、生き直すチャンス
ガンを始め、病気やトラブルはそういう事なのではないか、と、個人的に感じています。
㊶へつづく
もっと詳しく知りたい方は、以前書いたこの記事をご覧くださいね。
第1話から読みたい方は、こちらから読むことが出来ます。
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