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今、日本の学校で一体何が起こっているの?現役教員の海外移住が止まらないワケ

こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、現在はニュージーランド在住の受験&国際教育コンサルタントのTakuです。

聞いてください、今の日本の教育ありえないんです。
こんな教育をしている自分が耐えられないし、
自分の子供にこんな教育を与えたくありません!

だから私たちは子供を連れて、
本気で海外移住したいと思っているんです!

これ誰の声だと思います?

何と日本の学校や大学にお勤めの、
現役の教員の方のものなんです。

教育の最前線に立っている先生から、
こんな声がよく聞こえてくるなんて、
にわかに信じられないですよね。

一体今日本の学校教育の現場で何が起こっているのか?
私のところに寄せられた教育移住のご相談をもとに、
その実態について今日はお話ししたいと思います。

変わらない日本の学校

文科省が旗振り役となって、
高大接続等の大学入試改革や、
様々な教育システムの変更は続いています。

外から見れば、少しずつ日本の学校教育も、
変化しているようには見えます。

しかし実際に現場で教員として働く人々からは、
日本の学校は何も変わっていないとの声を、
びっくりするほどよく聞きます。

旧態依然とした管理体制。
改革をよしとしない旧体質の制度。

明らかに時代に合っていないのに、
昔からやっているからという理由だけで、
依然として続く慣習。


理想を胸に教師になった人ほど、
教育の現場の現実に失望すると、
多くの教員の方が話してくれました。

私自身も実際に日本の学校を見て、
ニュージーランドに移住する前と比べても、
大差はないなというのが実感です。

形だけ様々な制度を取り入れたところで、
どう子供を教育するのかと言う根本の部分が、
以前のままであれば大きな変化は望めません。

鬱に苦しむ教員たち

学習指導要領に厳しく縛られた教育制度。
中高となれば、半ば強制の部活動顧問への就任。
そして、増え続けるモンスターペアレント。

朝早くから学校に出勤し、
終日授業に生徒管理にと忙しく過ごし、
放課後は部活動した後、さらに作業…。

ここに定期テストの作成や採点、
加えて生徒への対応や口うるさい親への対応。

教育の責任を学校に丸投げする親は、
今も昔も日本に大勢います。

こんな過酷な環境の中で、
真面目な性格の教員ほど心を病み、
鬱になるのも無理はないでしょう。

とてもここに書くことができないほど、
理不尽なクレームに苦しめられながら、
黙々と勤務に勤しむ教員たち。

彼らの生活を聞くにつけ、
鬱になっていく教員の数が増え続けているのは、
あまりにも当然なことだと思い知らされます。

個性を活かせない集団一律指導

日本の教育は学習指導要領に基づき、
全国どの学校でも同一の品質を保てるよう、
工夫されているのが大きな特徴の1つです。

品質の均一化と言う観点からは、
このような画一的なシステムはとても効果的でしょう。

しかし一方で生徒の個性を伸ばしていくには、
集団一律のカリキュラムは残念ながら、
柔軟性に欠くものと言わざるを得ません


学習指導要領や教育委員会の力が強すぎて、
各先生の力量を十分に発揮できず、
子供たちの個性の違いに対応しきれない。

多くの教員の皆さんからは、
そのような切実な声が寄せられました。

何とかして彼らの個性を伸ばしたい、
でもこのシステムの中では、
できる事はあまりにも限られている。

こんなことを教えるために教師になったんじゃない。
そして、こんなことを教わるために自分の子供には、
日本の学校には行ってほしくない。

教育現場を支える現役の先生たちから、
このような言葉を聞くことになるとは、
正直今まで思ってもみませんでした。

教員の海外流出が示す未来

確かに日本の教員と比較して、
ニュージーランドの教員の生活は、
かなりゆとりのあるものです。

その1番大きな原因は、
ニュージーランドの学校の先生の職務が、
教務に限定されている
という点にあります。

部活の顧問はよほど自分が望まない限り、
基本的には誰も行いません。

最後の授業が終わった後に、
学校に残っている先生は非常に少数です。

もちろん長期休暇中は完全にお休みになりますし、
その間に夏期講習なんて存在するわけがありません。

学校の先生にも十分な家族の時間があり、
そしてプライベートの時間がある。


この点ではニュージーランドの教員は、
日本の教員と比べればかなり恵まれているでしょう。

でもそれは人間として得られるべき、
ごく当たり前の事ではないでしょうか。

家族とゆっくり過ごす時間を持ち、
好きなことを楽しむプライベートの時間を持つ。

そんな当たり前のことができなければ、
教員が教員であり続けたいと思えなくなるのは、
仕方がないことのように思います。

そして日本の学校教育を支える優秀な教員たちが、
教員不足に同じように悩む海外へ出していく事は、
日本の教育に計り知れない打撃を与えるでしょう。

その先にある未来が一体どうして、
明るいものと言えるでしょうか。

日本の学校制度改革は待ったなしです。

いくら形だけカリキュラムも整えても、
結局教育をするのは「人」である教員です。

入れ物ばかり見栄えを良くしても、
それを使う人がいなくなってしまえば、
立派な箱もただのがらくたに過ぎません。

まとめ

子供を連れて海外移住したい。
そして海外で子供を育てながら、
教師として新しい生活を始めたい。

そんな切実な願いを持って、
私に相談に来てくださる方が増えている今に、
深く憂慮しています。

1日も早く教員の方たちの待遇が改善され、
日本で教育を続けたいと言う人々が、
増える日がやってくる日を願わずにはいられません。

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