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深セン(深圳)訪問レポート

Xデザインの研修で深センへ行ってきた。現地集合現地解散という大人な待ち合わせを何とか乗り越え帰還したので、忘れないうちに書き留めておこうと思う。

QR都市と呼ばれる街を体験

今回の主な目的としては現在日本で白熱しているキャッシュレス決済サービス戦国時代の、ちょっと未来の姿(アナザーワールド?)を見ることである。事前にWeChatをDLし、アプリに入金を済ませて現地へ向かった。

初めてのWeChatPay

夜の23時に羽田を出発し、翌朝4時に香港へ到着、そのまま高鉄に乗り深セン福田駅へと向かい、地下鉄で華強駅へと移動した。ここで初めてWeChatPayを使い切符を買おうとしたが、使い方が分からない。google翻訳で駅員さんに買い方が分からないことを伝えると、アプリの使い方から親切に教えてくれた。

無事地下鉄に乗り、なんとか朝9時に前日深セン入りしていたメンバーと合流し、一同は一旦研修センターで元Supership株式会社の澤田さんより現地のキャッシュレス決済サービスについての説明を受けた。資料は掲載できないが、概要としてはペイメント系サービスのコミュニケーションと決済が融合したサービスの実例、プラットフォームとしてのサービス、中国インターネットサービスの背景など、基本的にこのコンテンツだけで旅行費用の元は取れたようなものだった。

会場はSegMakerさんのオフィス。色々かわいい。

深セン大学

研修が終了しランチタイムを終えたら、3チームに分かれ深センの街を探索に向かった。タクシーに乗り街並みを眺めながら話は道路の話に。深センの特定の地域は道路が基本的に立体交差になっており、信号待ちが殆ど無い。また一年間に発行できる免許の枚数が決まっているため、街に車が溢れすぎるということが無いのだとか。そのうえ例外としてエコカーだけは規定の免許発行枚数に関係なく、乗ることができるため走っている車の中のエコカーの割合が高く、空気の質でいうと東京より綺麗なのだそう。都市設計的なものが日本より進んでいることを感じた。

タクシーを降りて深セン大学に到着し学内を見学。深セン大学とにかく広く、学内のジャングルでやや遭難しかけた。キャンパス内には駐車場があり、ここの料金はWeChatPayでQRを読んで支払われるようになっていた。支払わずに逃げることができるかどうかは分からないが、監視カメラでナンバーさえ特定できればWeChatの信用ポイントを引くこともできるのではないかとのこと。キャッスレス決済のサービスが駐車違反の抑止力になるというのは中々の権力を感じる。

F5未来商店

その後徒歩でF5未来商店へ移動。TCLが投資している無人型のコンビニだ。ボタンを押して決済を完了すると調理した食べ物が出てくる。麺類は一旦それで良いのだが、何故かジュースが出てくるのに3分ほどかかる。裏で果実を絞っているのか、ストローを刺すのに3分かかるのか、何の処理の時間配分が極めて謎。一番衝撃だったのは食べ終わった机を片付ける作業だった。


Xiaomi(小米)

Xiaomi(小米)という中国メーカーの旗艦店にてウィンドウショッピング。携帯端末からバッグまで幅広いラインナップだった。それからチェックインのためホテルへ戻り休憩。

40周年のイルミネーションを見にメンバーと合流するはずだったが、一人迷子になってしまいその後の夕食から無事合流し名物の火鍋を頂いた。

盒馬鮮生

翌日はアリババが出資したベンチャー企業、盒馬(フーマー)が展開する生鮮食料品店「盒馬鮮生」へ行った。天井にはレーンが設置され、ピックされた商品が外へと運び出されていた。カニやヒラメ(カレイ?)にもQRが取り付けられており、注文すればその場で調理して食べることも可能らしい。イートコーナで実際に食べている客さんを見かけたが、とても美味しそうだった(アリペイを持っていなかったため購入できず)。後に外でフーマーから運び出された商品が集荷所を経て、ヘルメットを被ったメンズ達に運び出されるのを見かけた。大体エリア内であれば60分以内に届くのだとか。サービス設計をロジスティクスまで行うのは流石である。

香港

今回のメインではないのでサラッと流すが、2日目は香港、3日目はマカオを探索した。香港は歴史博物館を見学。とにかくモノがいちいち大きい。大きいことは良い事。

雨過ぎて、100万ドルの夜景ってナニ!?って感じ。

夜は一人だけ遠方のレンタルルーム的なホテルを取ってしまい失敗。隣の部屋の声が聞こえるし、シャワールームが狭すぎてトイレがびちょびちょになる。何事も学び。気分転換に街に出たが、香港でアルバイトをしているという日本人と知り合い軽く現地の話を聞きながら飲んだ。

朝ごはんは佐藤さんに倫敦大酒樓を教えていただき、飲茶を食べた。

マカオ

翌日、香港の空気の悪さに嫌気が差し逃げるようにマカオへ向かった。マカオはフェリーで1時間程度。だが移動時間よりも、直近の出発時間のチケットがダフ屋に買い占められており無駄に1時間程度待つことに。チケット屋の目の前でダフ屋がチケットを売っている。。何とかならんもんかね。

マカオは事前情報ほぼゼロの状態で思いつきで行き、そもそも現地のお金を作らずにクレジットカードだけで乗り越えようとしたのだが対応している店舗が少なくお昼ご飯を食べるだけで一苦労。なんとかカジノの中の食堂で食べることができた。

色合い!

エンペラーホテルホテルのシャトルバスに乗りセドナ広場と聖ポール天主堂跡近辺を観光。どうやら港珠澳大橋が開通し、大陸からの客が大量に来ているらしく現地はフェスのような状態に。移動が割としんどい。天気は良くなっていたので観光地の写真は比較的ちゃんと撮れた。

愛すべき宇治茶スイーツが!店員は日本人ではありませんでした。

まとめ

話に聞いていた通り深センはキャッシュレス決済サービスが広く使われており、様々なところでQRでの決済を目にした。しかし全てが便利かというとそうでもなく、日本のモバイルSuicaの方が便利に感じることの方が多かったかもしれない。中国でキャッシュレス決済のシェアが広がった理由として、偽札の話などが上げられているが、どちらかというと店舗側が端末を持たなくて良いということの方が説得力がある気がした。何にせよ、他国でスケールしたサービスをそのまま持ってくればすれば使われるようになるわけはなく、その国に合わせた文脈でローカライズしてやる必要があると感じる。

また中国へ行って一番感じたことは、日本という国は貧しいということ。だから何をどうするということは無いのだが、身をもって感じた。

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