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たからばこ

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#日記

京都人がリピートする美味しいもの5選

「旦那さんの実家が京都」と言うと、京都好きの方は大体「京都の美味しい店、教えて」と聞いてくれます。 生粋の京都人が愛用するのは、ズバリ長く続いているお店です。こんな格言もあるそうです。「人気のある飲食店の法則。大阪では安い店、東京では新しい店、名古屋では量の多い店、京都では歴史の長い店、神戸では本当に美味しい店」。これは神戸の人の格言で、京都のくだりはいわゆる皮肉なんですが、いずれにしても「京都人は歴史のある店しか認めない」というのは公然の事実ということです。 ひとつだけ

料理と毎日 4月25日〜5月1日

4月25日(日)晴れぼんやりしていると、いつも夫が「どうしたー?」と声をかけてくる。 なんのつもりも無いのに、すごく眉間にシワが寄っていたり、気の抜けている顔をしているらしい。 この前も仕事中に「めっちゃ疲れてます?」と仕事先の方に聞かれる。その時は確かにめっちゃ疲れていたので、マスク越しでも顔に出てしまっていた。顔が怖いのを、どうにかしたい。 結婚式を挙げた日から明日で13年。挙式記念日というらしいです。 3度目の緊急事態宣言。 空は晴れていたのに夕方雷が鳴り、雨がざっ

2020年、いいあじにきっとなる

✏︎ - - - 2020年12月31日、自分のための断片的な記録 - - - ✏︎ 紅白はまだ見ていないんだけど、星野源がピンク色の服を着ていたらしい。 それは赤と白が混ざった色だと、ツイッターで誰かが言ってた。 今日は、とある巡り合わせに申し込んでみて、私の2020年を振り返った。 振り返りの対話を聞いていた方は、私の話からピンクのイメージがわいたと言ってくれた。 私にとってピンクは「かわいい」の象徴で、自分の色ではないと思っていたからちょっと意外だった。 で

初めてのファンレター

「これ、うちのお母さんが渡してって。」 そう言って、クラスの男子が私にこっそり渡してきた手紙がある。 男子から手渡された手紙。 それはラブレターではなく、人生で初めてもらった、ファンレターだった。     私が小学校6年生の頃、自学自習というものがあり、ノートに何かしらの課題をやったり、文章を書いて先生に提出していた。 ある日、学級通信が配られた。 毎月楽しみにしている学級通信だが、その時は配られた瞬間に心臓がバクバクしたのを覚えている。   その時の学級通信は、紙面

自分で自分の幸せを潰す、こと

昨年の成人の日、渋谷区の成人式でスピーチをした。 あれから1年が経つ。 会場にいた若者達との対話が今でも鮮やかな記憶となって蘇り、時に私を鼓舞してくれる。 「ここにいるみなさん全員が生まれた時から与えられている、あるものがあります。さてそれは何でしょうか?」 若者たちにそう問いかけると、会場の中程に座っていた金髪の若者がさっと手をあげて自分の思いを語ってくれた。 一瞬身構えたが、その彼の答えに会場は拍手に包まれた。 彼は何を語ったのか。 あの日のスピ

「こんまりメソッド」をあきらめ「菅田将暉メソッド」を思いついた話

いまつくっている本が難産だ。平日は起きているむすめとほとんど会えていない。カリカリ梅と源氏パイとコーヒーで空腹をごまかす。そんな状況なので、よくわからないアホなことを思いついたりする。 客観的に見て明らかにキモいけれど、しかし案外筋のいいことをやったのでは……と自分を評価したいアイデアが浮かんだので、noteに残しておこうと思う。 ◆   ◆   ◆ われらがバトンズのオフィスは、基本的に散らかっている。モノが多い——というか、どこに仕舞うか決められていない「住所不定」

他人に迷惑をかけてはいけないこの世界で

 最寄り駅に向かっていると、向かいから歩いてきた人が胸を押さえながらしゃがみ込むのが目に入った。遠目にまったく動けないような感じではないなと思いつつ、少し歩みを速め近づいていく。ちょうど信号待ちでその人の辺りまで車の列ができており、近くの車の中の人が窓越しに視線を向けているのがわかった。 「大丈夫ですか?胸が苦しいですか?」と苦しそうなおじさんに声をかける。 「大丈夫です、たまにあるので。」 「何かできることはありますか?」 「大丈夫です。ありがとうございます。」 それ以

自分の力でマニキュアを買おうと思ったら、初めて会った高校生に助けてもらった話

「わたしも最初はこれだったから」 今更来た夏に、自分を重ねる。 幸せになればなるほど、わたしは文章を書かなくなると思っていた。錆びた歯車を泳いでいる自分がいちばん、自分らしいのだろう、と。いつか亡くなる胸に手をあて、想いを透かしている。 「あれ、おかしいな」 朝起きて、夜眠るまで演じている自分に、愛想よく付き合っている。「前はこんなはずじゃなかったのに」。以前友達がプレゼントでくれたマニキュアを手に取る。深緑と潜る日常。贅沢が染み込まないよう、必死に手首と手首をこすり

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意識が変わったら料理が苦しくなくなった

母の日に恋人を紹介したら 返ってきた言葉のこと

「生きていてくれたら、それでいいのよ」 今すぐにではなくていいから、わたしはオレンジ色が似合う人になりたい。「純粋な愛」「清らかな慕情」は、オレンジのカーネーションの花言葉。わたしが好きな言葉ばかり。そもそもわたしは言葉が好きだから、なんだっていい。けれど人に聞かれた時、答えられるようにしておかなければいけない。わたしの母ならきっとそう言うはずだ。 段々と今日が何曜日かわからなくなって、今日が何日かわからなくなる。そのままわたしは今日が何月かわからなくなるのに、大切な日の

つながること、問うこと、生きること。

場づくりについて学ぶオンラインスクール(『場づくりという冒険オンラインスクール』)を開催している。受講してくださっているみなさんとの対話が楽しい。その中で話したこと、考えたことなどをまとめておきたい。 ◯他者とどうつながればいいのか。 よく、ビジョンが大事だと言われる。そうだろうと思う。バラバラな個人をひとつにまとめるための北極星を描くこと。それは、クリエイティブな作業だと思う。けれども、それだけでは圧倒的に足りない。どうもぼくにはそう思われる。なぜなら、ぼくにとってビジョ

ワイは蚊を殺せない

最近思うのが、虫とやりとりできたらどれだけ楽だろうということだ。 今、ワイのチャリに黒ベースに蛍光色の入った蜘蛛が住んでいる。先週、チャリに乗って家を出発してから、蜘蛛の巣の存在に気づいた。あとで掃おうと思いつつ用事を終え家に着いた。そのとき、足元にもっと立派な蜘蛛の巣の存在に気づいた。なんと住人がいたのである。なんかせっかく作った家を壊すのも申し訳ないし、雨もひどかったので梅雨の期間だけ放置することにした。昨日、自転車に乗ろうとするともっと立派な巣になっていた。「いやちょ

誰かを大切にできるのは、誰かから大切にされた人

「姉弟、仲がいいですね」 最近、よく言われるようになりました。 奈美が良太のことをnoteに書くようになってからです。 障害のあるきょうだいを持つ人は我慢してきたことが多くて、 障害のあるきょうだいのことを嫌いになったり、仲が悪くなってしまう人も多いのに、 どうしてですか?と聞かれる機会も増えてきました。 確かに奈美と良太は仲がいい。 でもそれを、そこまで特別なことだとは言われるまで思っていませんでした。 なぜ2人の仲がいいのか、改めてこの機会にその理由について考えて

伝える、と言葉にするの狭間に立って

「好き」「愛している」 そういう言葉が私は少し苦手かもしれない。 それは勿論そういう言葉を言い慣れていないし、言われ慣れていないからでもあると思う。でもそれだけではない歯がゆさが、そこにはある気がしてしまう。 先日、『断片的なものの社会学』という本を読んだのだけれど、そこには戦争体験者の方の語りに対して、こんなことが書いてあった。  おそらく彼は、毎日のように日本各地のそういった集会で同じ話をして、同じ場面で同じように涙を流しているのだろう。 そのとき、彼はなにか