2か月間のライフスタイル改善で月経前症候群と起立性調節障害が完治した患者さん

【患者さん】
10代、女性

【お困りごと】
・朝がなかなか起きられない
・午前中の授業はぼーっとして寝てしまう(午後は調子が良い)
・月経前後に頭痛と吐き気で早退することが多い

「できるだけ薬以外の方法で症状を改善させたい」との希望で、20XX年7月に当院を受診された。保険診療のみによる治療を希望された。

【ライフスタイル】
・朝はパン
・運動は嫌いで、夜遅くまでタブレットを触っている

【コロナワクチン接種歴】
3回

【一般診察】
舌はやや蒼白調。

【血液検査】
・貧血なし。
・甲状腺ホルモン値は正常範囲内。
・食後2時間の血糖値67mg/dLと低値

【ゼロ・サーチによる原因推定】
①電磁波障害 強陽性
②前頭部のノルアドレナリン 強陽性
③胸腺のインターロイキン2陽性、スパイクタンパク陽性
④小腸(空腸)の炎症 強陽性、グルテン 強陽性、ヘリコバクター・ピロリ 強陽性
⑤副腎機能は著明に低下
⑥肝臓の炎症・鉛・アルミニウム・水銀 強陽性
と推定された。

【原因推定まとめ】
①複合汚染によるリーキーガット症候群、副腎疲労→低血糖
②電磁波障害による視床下部機能低下→自律神経失調症状
③ワクチンによる免疫変調→症状の難治化
④重金属汚染などによる肝臓への負担→低血糖
などが、西洋医学的な病名をつけるとすれば、
月経前症候群や起立性調節障害と思われる症状を引き起こしていると推定された。

【ライフスタイルアドバイス】
①リーキーガット症候群の対策(食事療法)
②電磁波障害対策(特に高周波)
③重金属汚染対策(飲料水・水筒・調理器具など)
をアドバイスした。

【薬物治療】
ワクチン後の免疫変調を整えるための漢方薬を処方した。

【2週間後】
「頭痛や吐き気はなくなった。パンはやめた。WiFiは切ることが多い。
起床は相変わらず30分ほどの時間がかかるが・・・。」

電磁波対策の強化をアドバイスした。
漢方薬は継続。

【1ヶ月半後】
「今回は月経痛もひどくなかった。起床困難は変わらず。古いヤカンは使っている。」

リーキーガット症候群および重金属汚染の残存が推定されたため、食事療法の強化および古いヤカンを新調するようアドバイスした。

ワクチン後の免疫変調は改善したため、リーキーガット症候群の症状を改善させるための漢方薬に変更した。

【2ヶ月後】
「体調良い。起床は以前よりも楽になった(8割くらい改善)。悪くなったことはない。ヤカンを新調した。」

リーキーガット症候群を示唆する小腸の炎症は軽度認めてはいたが、電磁波障害は消失し、視床下部機能および副腎機能は正常化と推定された。

初診時の症状はほぼ完治と判断し、漢方薬も終了とした。

【まとめ】
ワイヤレスで使用するタブレットなどの機器が通信で使用する電磁波が子供たちに与える影響(有害性)は最近の論文(下記参照)でも報告されています。
電磁波過敏症の方ではなくても、電磁波が一因となって体調不良をきたしている患者さんはたくさんいらっしゃいます。
やみくもに食事療法を実践しても功を奏さないのと同じように、適切な電磁波障害対策(暴露源対策・曝露される人体側の対策)を実践しなければ、体調不良はいっこうに改善しません。
効率的な健康増進にはコツがあり、そのために個別化対策が必要なのです。

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『ワイヤレス技術、非電離電磁界と子どもたち:健康リスクの特定と低減』

筆頭著者:Linda Birnbaum

【論文の要旨】
現代の子どもたちは、両親が生まれたときには存在しなかったワイヤレス放射線の海の中で生まれ、生活している。デジタル時代の幕開けは、緊急事態への対応能力や世界的な通信手段の拡張を一変させ続けている。このユビキタス化が進むテクノロジーは、商業、医療、交通、そして現代生活全体のあり方を変え続けている一方で、その多様で変化する形態が、生物学や環境に与える影響については評価されていない。数多くの無線機器からの放射線を評価する基準は、組織の加熱を避けるために1996年に初めて設定され、それ以来、米国をはじめとする多くの国で変更されていない。生殖、発育、慢性疾患に対するワイヤレス放射線の非熱的影響が数多くあることを示す幅広い証拠がある。携帯電話やタブレット端末のような広く使われている機器の多くは、双方向マイクロ波無線機として機能し、情報を伝える様々な周波数のマイクロ波放射を、同時に作動する複数のアンテナで送受信している。この問題について政府に助言している専門家グループは、取るべき最善の方法について意見が一致していない。米国小児科学会は、2歳未満の子どものスクリーン使用時間を制限することを推奨しているが、半数以上の幼児は定期的にスクリーンと接触しており、その多くは親が関与していない。育児の一形態としてデバイスを頻繁に使用する親の幼児は、言葉の習得や絆作りに遅れが生じる可能性があり、それ以上の年齢の子どもは、「テクノファレンス」(テクノロジーによる親の注意力散漫)により失望感を感じていると報告している。人生の早い時期にデバイスを使い始めた子どもは、社会的、心理的、身体的にテクノロジー中毒になる可能性があり、使用をやめると離脱を経験する。我々は、現在使用されているワイヤレス技術の生物学的およびその他の影響に関する、関連する実験的、疫学的、臨床的エビデンスをレビューし、乳幼児期から若年成人期までの小児科健診に重要な質問を含めるよう助言する。我々は、小児放射線医学における助言と一致して、マイクロ波放射線被曝は、合理的に達成可能な限り低く(ALARA)することを推奨するアプローチは、賢明かつ賢明であると思われ、急速に変化する技術環境の長期的な身体的・心理的影響について、ハードウェアとソフトウェアの修正を通じて影響を緩和する方法を含め、独立資金による訓練、研究、監視プログラムを実施すべきであることを結論付けた。電気過敏症に関する現在の知識は、特に学校や医療現場における無線への曝露を減らすことの重要性を示している。

Current Problems in Pediatric and Adolescent Health Care 
Volume 53, Issue 2, February 2023, 101374






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