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糠床の話

糠漬けをやり始めてから何年か経つ。
思ったより簡単に始められたし、気軽にずっと続けられている。

最近気づいたのだが、冬場は糠床に手を入れるのが冷たくて無意識に避けてしまうのと、糠漬けに向く野菜が少ないことと、冷たい野菜より温野菜が食べたくなることで、気づいたら糠を混ぜもせずに放ったらかしにしてしまってることが多い。
なので、冬場は冷凍庫でお休みしてもらうようにした。

冷凍庫に入れておいても、また元の場所に戻せばすぐに元気になってくれる。
うちの場合は冷蔵庫。
溶けたところに糠と塩を足して野菜を入れておけば、翌日には漬物が食べられるわけだ。

我が家は、夏に糠漬けが大活躍する。

夏場は野菜がダメになりやすいので、使い切れない時はとりあえず糠床に突っ込んでおく。
糠床に入れとくと、普通に冷凍庫で保存するより長持ちするのでとても助かる。
糠床に入れとくと、塩っぱくはなるけどカビたり乾いたり腐ったりはしない。


とりあえず、常に胡瓜と玉ねぎと生姜を入れておいて、たまにミョウガやニンニクを入れる。
そいつらを刻んで、冷たい麺の薬味にしたり、サラダのアクセントにする。

特に、玉ねぎと胡瓜と生姜の古漬けを素麺やひやむぎのツユに入れるのは美味い。
夏は3日と開けずにこれをやる。

キュウリの糠漬けとチーズやハムの相性はとてもいいので、サンドイッチやオードブルなどでぜひ試してもらいたい。

10日くらい漬け込んだ玉ねぎを刻んで納豆に入れるのも美味い。

プチトマトに爪楊枝でツプツプ穴を開けて漬けると、塩っぱ美味いスープ爆弾ができる。

山芋なんかも漬けると美味い。

葉物野菜は半日で漬かる。

糠をちょっと別容器に分けて、魚やゆで卵やチーズを漬けてもいい。
スモークした感じに近くなる。

たまに唐辛子をたくさん入れて辛くしてみるのもいい。
不思議と辛さは数日で消える。
糠床が発酵しすぎて酸っぱくなった時は、唐辛子と塩を多めに入れて発酵を抑える。
塩っぱ辛い漬物は、料理の薬味やアクセントとしてかなり使える。


野菜の水分が出て糠床が水っぽくなりすぎたら、切り干し大根や干し椎茸などの乾物を入れるといい。
切り干し大根を糠漬けにして、切って、ネギや昆布と和えると美味い。
干し椎茸は糠床も美味しくするし、それ自体もそのままで美味い。酒が進む。


ところで、私はこういう「ただ美味い食べ物と美味い食べ方を書いてるだけの文章」を読むのが好きである。
レシピを読むのとも、グルメ漫画を読むのとも、エッセイを読むのとも違うジャンルの良さがあると思っている。

この記事にその良さがあるかどうかは知らないけどね。

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