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あどけない話(夜のエッセイ)

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日々の暮らしから、あどけない話を綴ります。
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#月

「月の光が肩に冷たい夜には」

「月の光が肩に冷たい夜には」

月、綺麗ですね。
綺麗な月を見るたびにここに書き留めている気がするのですが、本格的に寒くなった今の季節は空気がとても澄んでいて、そこにくっきりと浮かぶ月はまるで…まるでLEDライトのようです、などと言っては怒られてしまうでしょうか。
でも本当に、あまりの明るさと神々しさに息を呑んだのでした。おまけに、周りにはチカチカと瞬く星々まで見えて幻想的。私の住む土地柄、初めは飛行機の灯火かと思ったのですが、

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月が妖しく見えるとき

月が妖しく見えるとき

昨夜の月はほぼ満月で、調べてみるとどうやらその後、真夜中に満月の瞬間を迎えたようだ。今夜の月も、肉眼で見る限りではほぼ満月である。

昨夜の月は、とても「パッキリ」としているような印象だった。それこそまるで、絵に描いたような月。
そして今夜の月には幻想的に雲がかかり、これまたまるで、絵のようだ。

私はなんだか、両日の月に妖しい美しさを感じてしまった。禍々しい、というのとは異なるが、なにやらちょっ

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クロワッサンとほしみがき

クロワッサンとほしみがき

ちょっと疲れた木曜日。「肩こりが先か頭痛が先か」と言いたくなるような偏頭痛を持て余しながら家路を急ぐ。

我が家は住宅街の中にあるので周りの建物は低く、空がよく見える。家の前まで帰り着いて、肩こりを少しでもほぐそうと首を回しつつ夜空を見上げると、ぷっくりと膨らんだ月が浮かび、その真横には星がちょこんと光っていた。
さらには、星と反対側には飛行機の赤と緑のライトが。私の住む街には飛行場があるので、機

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銀座の夜

銀座の夜

珍しく、夜の銀座で金曜の夜のひとときを過ごす。久方ぶりに行く、ビアガーデン。夏の風物詩である。

いつ行っても、銀座という街は落ち着かないようで落ち着く、不思議なところだ。
ハイブランドの路面店はどこも入口にスーツを着込んだ男性が立っていて、中を覗くことすら叶わない。それでも、新宿や渋谷の賑わいとはまたどこか違って、人の流れが比較的整然としているからか、変な疲れ方はしない。立ち並ぶビルを見ているだ

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月が好きか、太陽が好きか

月が好きか、太陽が好きか

私の住む東京では今日、梅雨が明けたそうだ。
なんでも、6月中の梅雨明けは観測史上初とのことで、なんともけったいなことである。
そんなわけで、これから太陽ギラギラの日がやってくる。

一方で、昨日の月はストロベリームーンで、今日の夜空にもほぼ満月と言ってよい明るい月が輝いている。

ステレオタイプな認識だとわかってはいるが、人の個性のひとつに「月が好きか、それとも太陽が好きか」というものがあると思っ

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