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胸中の手記 5月12日 狂乱の宴の中
5月12日 日曜日 曇り
狂乱の宴のようなものを、人々が繰り広げている間、真面目に振る舞い続けると、人々は親しみ込めていう。
「君が最も狂っている」
一瞬たりとも気を緩めずに、狂乱の中を踊り続けて、人々が文字も数字も忘れている時間。
あとでわたしはそれを字にして数字にする。
親友は人生に時たま現れる。
愛しき人は常に現れて夢の中にも外にもいる。
追いかけずに狂乱の中も真面目に踊って真面目に胸の中
胸中の手記 5月10日 眠気よ明日死ぬなら
5月10日 金曜日 晴れ
練習中に、眠くて仕方がない。
書こうとするときも、眠くて仕方がない。
眠れないほど胸が痛んだ夜に、わたしを自由にしてくれたのは、歌うことと、書くことだった。
だけどやろうとすると、眠くて仕方がない。
労働も、家事も、するときは眠気がない。
楽しいお話の時間も、眠気がない。
すると落ち着いてしまうのでしょうか。
それだけではない。勇気が必要だからだと思う。いつもと同じに、
胸中の手記 5月9日 いないクリスマスローズ
5月9日 木曜日 曇り
目が覚めたとき、自分のいない自分で歌って、自分のいない言葉が書けないだろうか。
できるなら、そうしたいと思った。
自分がいないときの方が、感触がいい。
そんな気がする。
本当にいないわけではないけれど、どう思われるかを忘れてしまう。
忘れてしまったほうがわたしにはずっといい。
そんな気がする。
道で、まだ乾いていないアスファルトを踏んで、靴の裏がペトペトした。
コールタ
胸中の手記 5月8日 体の外に出たくなる
5月8日 水曜日 曇りと雨
寝ている間に体の外に出る方法があるということを小耳に挟んで、体の外に出てみようかと試してみたけれど、体から出ようとしたら体も一緒に体から出ようとしたから、結局わたしは体とぴったり一緒でした。
夢の中で自分の好きなように動けたこともない。夢の中でするより、現実でできると自分を信じるために、まず夢の中で確信を持って見ようかと思ったけれど、いつも夢の出来事に驚いて、反応して
胸中の手記 5月7日 時間が変わる
5月7日 火曜日 風と霧雨
お元気ですか。なぜかわたしの周りでは、体調を崩して仕事を続けられなくなった人が何人もいます。
一昨日、心に何かを決めてから、どんな風にそれを為せばいいのかと悩んで、一番良かった答えは、わたしの場合は、真っ直ぐにやることでした。
真っ直ぐが取り柄ということなのかなと思います。
気付けば日記の中で、一昨日と書いていることが何回もあって、字も、日記も書いていられないくらい
胸中の手記 5月5日 大いに励まして気を引き立てる(激励)
5月5日 日曜日 晴れ
また、自分じゃない自分になりたくなったの?
それはたぶん、やめておいた方がいいよ。
しばらくの間、わたしは「こうはなりたくない」という気持ちに集中して「こうありたい。これを知りたい」という気持ちを忘れてた。
人のせいにはしなくていい。なりたくないものに、ならないと決めたらいい。
夢を疑ったよね。足を引っ掻かれたとき、蟹に足を挟まれてる夢を見てたから、夢って全部現実の置
胸中の手記 5月4日 仕事前のお母さん
5月4日 土曜日 快晴
日中の気温が三十度に達したそうだけれど、屋根の下で全ての窓を開け放って仕事をしたから、風が次々に吹き抜けて行って、体も洗濯物もサラサラしていました。
薄い布は風に靡いて木の葉のように優雅だった。
日々の生活は問題ありません。
だけど、わたしの心の力は余っています。
言葉にするのが難しいことをたくさん感じて、やっと宿題が楽しくなってきた。
生きるのがやっとのところから、
胸中の手記 5月3日 怒るというのは何
5月3日 金曜日 晴れ
祝日であることを忘れて、郵便局へ支払に行った。行きました。
間違って出掛けたついでに、カルピスとアイスクリームを買っちゃった。
ついでに来月誕生日の人のプレゼントの予算を考えて、なら今年のわたしの一張羅を決めて、あまりいろいろ着なければ出費少なく、集中もできて、随分いいだろうと考える。
そんな一日も必要ですか。
一昨日までは怒っていたから、ガジュマルの幹の形は人間の想像
胸中の手記 5月2日 雲間
5月2日 木曜日 曇りのち晴れ
部屋の中のものを、使っていないものから片っ端に捨てています。
嫌な思い出になったものなどは、昔の自分だと思って捨てています。
物には罪はないけれど、わたしも物であるので、いつかは塵になる。
朝は曇り空だった。曇り空といつか誰かが呼んだのと同じように、太陽とわたしたちの間に雲が広がっていて、その向こうにあるはずの太陽の光がおぼろに見える。それを曇り空と呼んでいる。
胸中の手記 5月1日 雨の日植物たちが愛おしく
5月1日 水曜日 雨
雨が降っているのがわかる。
見ていないけれど、わたしは傘を持って、これから出掛けてゆくでしょう。
窓を通して聞こえる音が、わたしには、通る車が地面に溜まった水を跳ね上げながら進んでいる音に聞こえるから。
夕食は摂らないまま行きます。
「準備はいいかい?」という言葉と、ハンバーグの絵を電話で見て、もうすぐ外で食事だと思っているから。
人も植物たちも動物も、わたしといて、幸
胸中の手記 4月30日 一瞬前の過去とさよなら
夜風が吹いている。夜風の中を走ると空気が止まっていても風になるようです。
汗と水蒸気が混じって、体の面だけが冷たくなっているけれど、暑さがある。
橋の下を走ってすれ違ってゆく二本の電車の中が皎々と、中にいる人々を照らし出して、たくさんの生活の一瞬だけど、わたしははっきり見た。
遠くから見るとあんなに小さい。遠くから見るとあんなに明るい。あんなにたくさん一気に見える。楽しいけれど、橋を通り過ぎた。