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『心理的安全性』子どもの言うことをバカにしない

私の家の子どもたちは、絵を描くのが大好きです。色鉛筆を使ったり、タブレットを使ったり方法はさまざまですがいつも絵を描いています。そんな子どもを見ていると、親として子どものクリエイティビティを守ってあげたいという気持ちになります。

クリエイティビティに重要なのは『心理的安全性』です。これは、Googleが実施した社内調査で発表されました。この調査によれば、安心できる環境でなければ、自由な発想が生まれずクリエイティビティは発揮されません。

つまり、心理的安全性の確保が、子どものクリエイティビティの向上につながります。では、どのように心理的安全性を確保するのか、ここから考えてみました。


心理的安全性とは?

心理的安全性とは、どのような意味なのでしょうか。下記はGoogleの社内調査結果に記載されていた、心理的安全性の意味になります。

【心理的安全性】
心理的安全性とは、対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。心理的安全性の高いチームのメンバーは、他のメンバーに対してリスクを取ることに不安を感じていません。自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があります。

Google re:Work『「効果的なチームとは何か」を知る』より引用

チームのなかで「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられる状態が心理的安全性が高い状態ということです。つまり、子どもに安心できる場所をつくることが大切なのです。

心理的安全性を失う声かけ

心理的安全性を高めるには「安心できる場所づくりから」ということは分かりました。まずは、子どもが安心できない「心理的安全性を失う声かけ」について説明します。

子どもの言うことを馬鹿にする

親がマウンティングして子どもを馬鹿にする。これは心理的安全性を失う声かけの代表です。

  • 当たり前のことを知らない

  • 勉強ができない

  • 突拍子のないことをする

親から見るとこんな風に感じることはありませんか?
それでも「そんなこともできないの」「なにやってるの」「俺が子どものころは…」など馬鹿にする声かけをすると、子どもは親に認めてもらえず「自分はダメだ、どうせできない」と自己肯定感が下がり、結果的に心理的安全性を失ってしまいます

頭ごなしに怒る

頭ごなしに子どもを怒ることも、心理的安全性を失う声かけです。子どもの気持ちを否定した親の常識の押しつけにより、子どもは自分の居場所を見失います。最終的には、親に怒られないように何もしなくなるでしょう。

心理的安全性を確保する子育てをする

ここまで、心理的安全性を失う声かけについて説明してきました。では、どのような声かけをしていけばよいのでしょうか。

心理的安全性の第一人者であるハーバード・ビジネススクール教授エイミー・C・エドモンドソンは、心理的安全性の確保にあたり「だれかに助けを求めたり、ミスを認めたりしたからといって、罰が科されることはないと保証することである」と言及しています。

では、心理的安全性を確保するには、どんな声かけをすれば良いのでしょうか。私が注意している声かけは以下になります。

  • 子どもを馬鹿にしない

  • 子どもを認める

  • 親も間違えると伝える

子どもを馬鹿にしない

先の心理的安全性を失う声かけでは「子どもの言うことを馬鹿にする」と伝えました。なので「子どもの言うことを馬鹿にしないこと」が1番大切です。

子どもができないことを馬鹿にしないのは当然ですが、親は気づかずに子どもを馬鹿にして傷つけてしまう場面があります。以下がその例になります。

  • 面白半分で子どもを馬鹿にする

  • 友だちの親に「うちの子はできないから」と言う

本当は子どものことを馬鹿にする気がなくても、言われた本人は馬鹿にされたと感じます。特に自分の子どもを褒めてもらったときは謙遜して「そんなことありません」と言ってしまう人も多いと思います。以前は私もそうでしたが、今は気をつけて「ありがとうございます」と答えるようにしています。
この一言で子どもは安心して家で暮らしていけます。

子どもを認める

子どもは、親の理解できないことややってほしくないことに興味を持ちます。そんなときに「やめなさい!」と頭ごなしに否定せず「今は○○に興味があるんだね」と興味のある事実を認めましょう

子どもを認めたうえで、不定する言葉ではなく「○○もあるよ」などと提案したり、子どもと一緒に調べたりするとさらに心理的安全性が高まります。

親も間違えると伝える

子どもは、学校教育や世間の風潮もあり「失敗や間違いは悪いこと」と学んできます。失敗や間違いを恐れる環境では、心理的安全性は低くなってしまいます。

「家の中では間違っても大丈夫」という環境づくりが肝心です。そのためには親が失敗した・間違えた話をすることが重要です。

たとえば、子ども一人だけが間違えをする環境で、いくら「間違えてもいい」と言われても、子どもは「間違えても大丈夫」とは思いません。むしろプレッシャーに感じることもあるでしょう。

なので「親も間違えるから大丈夫!」と子どもが心から思えるよう、親が間違えた話を伝えてください。私はミスなどしたときは必ず「こんなことしちゃたよー」と楽しく子どもに伝えるようにしています。

「失敗や間違いは悪いこと」という思い込みは、1日や2日「大丈夫だよ」と言っても改善しません。長い時間をかけた、根気強い声かけが必要です。

おわりに

子どものクリエイティビティを育てていきたいのならば『心理的安全性を確保する』ことが必要だと説明してきました。
それは「親の方が変わる必要がある」ということです。

私たち親は、子どものためにアレやコレと色々なことをやりたがります。しかし、やりたいことは子どもに任せて、親は安心して帰ってこられる居場所づくりに専念するのが良いのかなと思いました。

心理的安全性が確保された家族って素敵です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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