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室蘭グルメを味わう

 前回、室蘭市の母恋駅から地球岬など絶景を眺めて室蘭駅まで散策しました。トッカリショ浜、金屏風など美しい風景を目に焼き付けて室蘭市の市街地へ向かいました。前回の室蘭散策について、こちらの記事をお読みください。

 今回は、室蘭駅に到着後、自分へのごほうびとして、室蘭のグルメを味わった話をお送りします。


工業都市室蘭

 室蘭は、工業都市として発展しました。かつて17万人の人々が住んでおり、人口密度は札幌市を抜いて北海道1位の時代がありました。空知地方で採れる石炭と中国北東部から輸入され、小樽から運ばれる鉄鉱石を原料として、製鉄業が発達し、北海道有数の工業地帯として発展しました。しかし、石炭から石油に燃料のメインが変更されると、工場の縮小化が始まりました。さらに、1970年代のオイルショックによってその流れが加速しました。

また、相次ぐ北海道内の炭鉱の閉鎖、札幌市や近郊の伊達市、登別市への人々の流出のため、人口減少が続いています。現在はピーク時の半分以上の8万人まで減少しました。それとともに、かつての中心市街地だった室蘭駅周辺から、東室蘭駅周辺に移動しました。しかし、現在も、製鉄所、化学工場、造船所など、多くの工場が立ち並んでおり、工業都市の側面を持ちます。室蘭工業大学などの教育機関もあります。

工業地帯のグルメ

 鉄鋼業は肉体労働。身体をよく動かしたり、重い荷物を運んだりするため、汗をかよくかきます。汗とともに体内の水分、塩分が失われます。そのため、味付けの濃い料理が好まれます。体力を使うため、ご飯の消費も増えます。そのため、ご飯がすすむ甘辛い味付けが好まれます。この傾向は、福岡県など全国の工業地帯で多く見られます。

室蘭やきとり

 「やきとり」と書かれていますが、鶏肉ではなく豚肉を使用しています。昭和初期、製鉄所が設立された輪西地区の屋台が発祥とされています。
 元々、食糧増産、軍靴用の皮の生産のため、豚肉の消費が規制されていた室蘭市。屋台にはスズメなどの野鳥を串焼き、豚モツが消費されていました。豚肉の利用の制限が解除されてからは、鶏肉より手軽に入手できるため、やきとりという料理名ですけど、豚肉を使用しました。また、一般的な焼鳥のねぎ間などに使用されているネギは、長ネギです。しかし、室蘭やきとりは、たまねぎを使用しています。北海道は北東部の北見市を中心に、たまねぎの栽培が盛んで、生産量日本一。そのため、長ネギよりたまねぎの方が手に入りやすく、利用しています。生姜焼きと一緒に調理されるように、玉ねぎは、豚肉との相性もよいです。
 さらに、付け合せに洋辛子を用いることも特徴です。和からしでは、辛味が強いですが、洋からしは、さわやかな風味を与えます。
 今回訪れたお店では、塩とタレがありました。タレは甘辛く、食欲を刺激されました。洋からしを付けるなら、塩のほうが相性がいいように感じました。


室蘭カレーラーメン

 北海道の3大ラーメンといえば、札幌ラーメン、旭川ラーメン、函館ラーメン。室蘭市にも市民に愛されているラーメンが室蘭カレーラーメンです。室蘭市では1980年代には食べられており、室蘭市にあるラーメン店の6割で提供されています。2006年4月25日、北海道の第4のラーメンの味を目指して室蘭ラーメン会が発足されました。
 今回は、室蘭市に店舗を構える味の大王でカレーラーメンを味わいました。室蘭市の有名店のためか、祝日のランチ時に50分待ちでした。ラーメンは醤油ベース。市販のカレールーの中辛相当の辛さ、とろみも強いため、熱々です。ご飯の上にカレールーをかける日本式のカレーライスのように、ラーメンの上からルーをかけているように見えました。もやし、わかめ、叉焼、メンマだけのシンプルなトッピング。独特の中太縮れ麺に絡みます。

うずらプリン

 東京の北海道物産展で見たことのあるうずらプリン。北海道で唯一うずらの卵を生産している場所が室蘭うずら園。北海道産のうずらの生卵はすべてこの農園から、産まれています。ニワトリの卵で作るプリンより、淡い色であっさりしていました。カステラなど室蘭土産にぴったりなスイーツも販売されていました。東室蘭駅にあるセブンイレブンなどで購入できます。

 今回は、室蘭市のグルメについて紹介しました。室蘭に観光、出張に出かけるときに利用いただければ嬉しいです。

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