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『白い牛のバラッド』見た直後の雑記

TOHOシネマズ シャンテでイラン映画『白い牛のバラッド』を見てきました。


いわゆる、冤罪が絡む重いヒューマンドラマ。シングルマザーで聾唖の娘とのイランでの日々の暮らしを冤罪で死刑になった旦那の弟に手助けを得ながら生きていく、というストーリー。

冒頭と作中に出る主人公ミナの幻のシーンはシュールで悪くないが、全体的に会話、生活のテンポがゆったりしている。いや、しすぎている。
そのゆったりテンポの中でシングルマザーの女性のイラン社会での生きにくさというのは出ている。日本でもアメリカでも生きにくい世の中かもしれないが、この映画で訴えているそれは想像以上で、例えば死に別れでも別れた者は住居を借りられなかったり、些細なことで住居を追い出されたり、イランでシングルになったばかりの女性が生きていて辛い、というのはビンビンに伝わってくる。

しかしながら、それが全体的には淡々と展開される。かつてのアッバス・キアロスタミ監督などイラン映画らしいといえばらしいスタイルだが、それにしても間が空きすぎ、というかゆったりしすぎ。こういうテンポが好きな方にはいいが、個人的には合わなかった。

ベタシュ・サナイハマリヤム・モガッダム監督・脚本のデビュー作で、映像はしっかりしていたが、脚本はもう一つ。

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