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暗黒メモ「滅びゆく町のリアル」

 先月の記事では「そう遠くない未来の日本はどうなるのか?」というテーマで通底した記事をいくつかお届けしました。

 そこで私は人口減少によるマンパワーのシュリンクを背景として、水道や交通や土木や建設といった生活インフラから真っ先に綻びが出てくると記述しました。医療や介護を雇用の受け皿とする方略が取られますが、それもインフレによる物価上昇によって思うように人が集まらなくなり、次第にその地域には文字どおり「無」が広がっていくようになると予測しました。

 そのような未来はもうすでに過疎化が進む地域ではリアルタイムで直面する現実となりつつあります。とくに水道管の老朽化が全国各地で深刻化しており、それを取り換えるには多額の費用と人員が必要になるのですが、もはやそれを行えるだけの経済的・人的余裕がない地域が続出しており、別の方法で給水を受けることを余儀なくされ、水道料金が値上がりせざるを得ない状況が生まれています。

 私にもとに届いた一通のメールは、実家がまさにそのような「滅びゆく町」にあるという方からのリアルなレポートでした。

 人口が減り、産業がなくなり、街から若者が去っていき、街全体が年老いて「終わり」をただ待っている――そんな町では、実際のところどのような景色が広がっているのか? プライバシーに配慮しながら、その他はほぼ原文のままに要旨部分をお届けしたいと思います。

 「滅びゆく町」のなかも、ただ座して滅びを待っているだけでなく、抗おうとしていた人びとがいる。けれどもその試みもなかなかうまくいかない理由もある。途方もないほど生々しい閉塞的な現実が描かれていました。皆さんとシェアします。長くなりますが、ぜひ最後までお付き合いください。

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