〈スペシャルティーコーヒー入門 10〉焙煎の深さによるコーヒー豆とコーヒーの変化
THE COFFEESHOP では、いろいろな風味特性を持つスペシャルティコーヒーを扱っています。
その時々で入荷される生豆を"自家焙煎"にてご提供しているわけですが、「その焙煎度合いはどのように決めているか」ご存知でしょうか。
■コーヒー生豆 入荷までの流れ
スペシャルティコーヒーの入荷までの流れは、仕入れルートによって様々ですが、ざっくりと要約すると以下のようになります。
THE COFFEESHOP では、生豆の入荷前チェックを輸入業者の方と行なうこともあります。
少量サンプルとして空輸された生豆を焙煎&カッピング評価し、商品としてふさわしいものになるかどうかをチェックするわけですね。
■同じ豆でも焙煎次第でここまで変わる!
-写真で見てみよう-
サンプルローストにて商品になり得ると判断した場合、本格的に生豆を入荷するのですが、商品として販売する場合の焙煎度はどう決めているのでしょうか。
それは、ロースターが生豆の特性をもっとも引き出せるであろう焙煎度合いを決めて、商品にしています。
ここからは、同じ生豆を焙煎度合いを変えて焼いた場合の違いを見てみましょう。
豆も抽出したコーヒーも、焙煎が深くなるほど、色が濃くなっていきます。
■浅めの中煎り(浅めのミディアムロースト)
■中煎り(ミディアムロースト)
■中深煎り(シティロースト)
深煎り(フルシティロースト)
■まとめ:商品としてのスペシャルティコーヒー
上記、ご紹介した『ボリビア/ウィルフレッド・カストロ』の場合、"中深煎り"を商品として採用しました。
この豆の場合、浅めの焙煎でももちろん美味しくはいただけますが、そこからさらに焼き進めることで、柑橘感を残したままで甘さと質感がより感じられるようになりました。
逆に深煎りにし過ぎてしまうと、柑橘感が薄くなり単調な味わいになってしまいました。
このように、生豆ごとに特性を見分け、THE COFFEESHOP が考えるスペシャルティコーヒーとしての魅力をもっとも感じられる焙煎度合いを探り、商品として販売しているのです。
■備考:焙煎度について
THE COFFEESHOPでは、焙煎度を主に"5段階"で分類していますが、コーヒー用語上では、しばしば"8段階"で評価します。
対照表は以下の通り、参考にしてみてください。
THE COFFEESHOP が求めるスペシャルティコーヒーの味を表現するためには、焙煎度合い・焙煎アプローチの細かい調整が必要になります。
そのため、対照表ではだいたいで結びつけてみましたが、厳密には分類の完全なる照合は困難で、豆ごとに微妙な違いがあります。
ちなみに8分類の両端、特にフレンチ以上の深煎りは、商品としては現在使用しておりません。
今回も最後までお読み頂きありがとうございます!
次回のnoteもお楽しみに!
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