もう食べにいけない"いつもの場所"
わたしは、昼休みによく会社の近くにある激安弁当を買いに走る。その弁当屋に向かう道中、ある喫茶店の前を通るのだが、わたしはいつも眺めるだけだった。
その喫茶店は、入り口が緑に覆われ、店内が見えるか見えないかの扉がついていて。薄暗い店内を横目に、外にもれる小さな光を、わたしはいつも眺めるだけだった。
その店の前を通るたびに、スマホのGoogleマップを開き、写真を見たりして、
「あ〜素敵な店だなぁ、いつか行きたいな。もし行ったら、コーヒー飲みたいな、サンドウィッチが食べたいなぁ