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半年がかりで「ローマ人の物語」全43巻を読み終えた

昨日、「ローマ人の物語」(塩野七生著/新潮文庫)全43巻を読み終えた。半年かかった。
1200年の歴史を紡いだリーダーたちの壮大な物語。しっかりとした感想は、せめてパラパラとでも捲り返しながら少しづつ分けて書いてみたい。
あと10年早く読んでおけばよかったと思いつつ、あの頃読み始めても読破する根気はなかったかもしれないとも思っている。

ここでは、シンプルな読後感を二つの角度から書いておきたい。
一つ目。
人生後半をどう生きるか日々自分に問う年になった僕にはテキストのような、、、なんて陳腐な言い方しかないのかなって思っていたら、著者インタビューに代弁してくれるくだりがあった。
「…自分の考えていることは、もしかしたら半分しか正しくないかもしれないというような疑いを、常に持つのが『現実主義者』です。自分は絶対に正しいと思い出したら、それは宗教なのね。『現実主義』というのは現実と折り合って適度に行くというんではなくて、むしろ現実と闘うことなんですよ。闘うとは、自分の側がもしかしたら間違っているかもしれないという疑いを常に抱くことです」(著者の発言)
ローマがローマであったのはクレメンティア(寛容)の精神が継承されていたから。戦った敵も受け入れる施策、政治。現実主義を突き詰めた故の方法だった。
ローマ帝国が衰退の道を進んでしまったのは、キリスト教を利用した皇帝が現れたのが契機だった。

二つ目は、ヨーロッパへの旅の関心がかつてなく大きくなったこと。
以前は、地中海の北側に西欧、東欧、中東、地中海の南にアフリカ大陸がある、という見方だったのが、2000年前は地中海を囲む文化圏が成っていたと思って地図を眺められるようになって、新たに行きたい場所、見たい景色が増えた。
また、ライン河とドナウ河が長くローマ帝国の”端”だったことを知り、河に沿った都市も行ってみたいし、当時は緑豊かだったという感覚で北アフリカも回ってみたいと思う。

いやいや書き出すと止まらない。


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