マガジンのカバー画像

長めの小説まとめ

34
自作小説1万字~10万字程度の話のまとめです。世界線が同じものもあれば違うものもあります。
運営しているクリエイター

記事一覧

【小説】のけものけもの(1)

社会からはじきだされた獣が二匹。 唯一の肉親に見捨てられた少女とひょんなことから少女を拾…

鳥野 小川
6日前
26

【小説】花より団子、月より兎 お花見

上記の話の続きです。これで終わります。 最後は兎たちとお花見。  カーテンを勢いよく開け…

鳥野 小川
1か月前
22

【小説】花より団子、月より兎 たけのこご飯

上記の話の続きです。 今回は二匹の兎とたけのこご飯。  それから数日経ったある日。ポスト…

鳥野 小川
2か月前
30

【小説】花より団子、月より兎 ちらし寿司

そういえば春編を書いていなかったので、久しぶりにこのシリーズです。全部で3編になります。…

鳥野 小川
2か月前
27

【小説】握り潰された花の名は(4)

結局、何もできずにアニタを送り出すことしかできなかったセーバ。失意に沈む中、新たな生き神…

鳥野 小川
3か月前
19

【小説】握り潰された花の名は(3)

神と器の衝撃の真実を知ってしまったセーバ。しかしどうすることもできずに、いたずらに時間だ…

鳥野 小川
3か月前
22

【小説】握り潰された花の名は(2)

理由もわからぬままに先代生き神ニドサータより任命された神仕えをまっとうするため、若い僧セーバは次期神の器となる少女、アニタの遊び相手となることに。 上記の話から続く生き神の器の少女と若き僧の、どうしようもない運命に翻弄される話。  次の日、案内されたのは昨日のかしこまった部屋ではなく、その二つ隣の部屋だった。中は柔らかい座布団がいくつも置かれ、おもちゃらしきものも散らばっている。その窓際に少女は座っていた。 「はじめまして、アニタさま。今日からあなたの遊び相手を務めさせ

【小説】握り潰された花の名は(1)

神が人の心をわかるわけもなし。 生き神の器として選ばれた少女とその世話役に選ばれた若い僧…

鳥野 小川
4か月前
25

【小説】神の店じまい 下

神の使いと誤解された狐は村の子ども、ちえに頼みこまれ成り行きで化け物退治をする羽目に。狐…

鳥野 小川
8か月前
35

【小説】神の店じまい 上

散って大地に還る花のような終わり方を。 死にゆく神の昔話。上下2本で終わります。  血のよ…

鳥野 小川
8か月前
34

【小説】神の贄 下

神への手がかりを掴んだジルは、妹を取り返すため神が住むとされる北西の丘を目指す。果たして…

鳥野 小川
1年前
16

【小説】神の贄 中

謎の人物に妹を攫われたジル。目を覚ました彼だったが、ある違和感に気づいて――? 前回は下…

鳥野 小川
1年前
18

【小説】神の贄 上

たとえ神であろうと許さない。 妹を奪われた兄が人外相手に奮闘する少年の話。全3話で終わり…

鳥野 小川
1年前
16

【小説】花より団子、月より兎 鍋

前回の「花より団子、月より兎 七草粥」 の続きです。これで終わります。今回は鍋とアイス。 「こんばんはカナコちゃん!」 「アンタもしかして私の頭の中にこっそりチップを埋めこんでいるんじゃないでしょうね」  あまりのタイミングの良さに佳奈子の口からぽろりと言葉がこぼれ落ちる。半分冗談だが半分本気だった。無駄に高度な技術をもつこの兎たちならばやりかねない。 「えっ何言っているんですかカナコちゃん。そんなことしませんよ。どうしたんですか? 熱でもあります?」  しらたまは