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松下幸之助「自問自答」


自分のしたことを、他の人々が評価する。

ほめられる場合もあろうし、けなされる場合もある。

冷ややかに無視されることもあろうし、過分の評価にびっくりすることもあろう。

さまざまの見方があって、様々の評価である。


だから、うれしくなって心おどる時もあれば、理解の乏しさに心を暗くする時もある。

一喜一憂は人の世の習い。

賛否いずれも、ありがたいと我が身の戒めと受け取りたい。


だがしかし、やっぱり大事なことは、他人の評価もさることながら、まず自分で自分を評価するということである。

自分のしたことが、本当に正しかったかどうか、その考え、そのふるまいには本当に誤りがなかったかどうか、素直に正しく自己評価するということである。

そのためには、素直な自問自答をくり返し行わなければならない。

みずからに問いつつ、みずから答える。

これは決して容易でない。

安易な心構えで、できることはないのである。

しかし、そこから真の勇気がわく。

真の知恵もわいてくる。


もう一度、自問自答をしてみたい。

もう一度、みずからに問い、みずからに答えたい。

(参考文献 道をひらく 松下幸之助)

(感想)
昔読んだ「幸せになる勇気」を思い出しました。
アドラー心理学では「承認欲求を否定しろ」と言われます。
同じようなことを松下幸之助さんも言っていたのですね。
さすが商売の神様です。


褒められることでしか幸せを実感できない人は、人生の最後の瞬間までもっと褒められることを求める。
その人は依存の地位に置かれたまま、永遠に求め続ける生を、永遠に満たされることのない生を送ることになる。
ではどうするか。
他者からの承認を求めるのではなく、自らの意思で、自らを承認すること。
私の価値を自らが決定すること。
これを自立と呼ぶ。
普通であることの勇気。
その他大勢としての自分。
人と違うことに価値を置くのであなく、私であることに価値を置く。
それあ本当の個性。私であることを認めず、他者と比べ、その違いを際立たせようとするのは、他者を欺き、自分にうそをつく生き方。
自分の個性とは相対的なものではなく、絶対的なもの。

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