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なんらかのレビュー

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#おすすめ漫画

パワーアップした思い出アルバム:『女の園の星』レビュー

パワーアップした思い出アルバム:『女の園の星』レビュー

女子校で働く国語教師・星先生の、なにげないけどおもしろすぎる日常を描いたこちらの漫画。
すでに話題ですが、もっと多くの人に読んでもらうべき!!と思ったので、レビュー書きます。

私が考えるこの漫画(というか和山やまさんの漫画全般かも)の魅力ポイントは、以下の3つです。
(1)懐かしい×かっこいい×色気のある絵
(2)独特の笑いのセンス
(3)ひとひねり加えられた「あるある」

(1)懐かしい×かっ

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全力全開ギャル×不器用文学青年の、異文化交流を刮目せよ!:『スーパーベイビー』

全力全開ギャル×不器用文学青年の、異文化交流を刮目せよ!:『スーパーベイビー』

なんとなーく読んだら、主人公のギャル・玉緒ちゃんにドはまりしました。

熱烈ドラマ化希望です。
(※以下のレビュー、ちょびっとネタばれあるからお気をつけくださいませ~)

あらすじ:
朝光玉緒(ともみつ・たまお)は熊本県荒尾市出身、東京都町田市在住のギャルで、
ミルネ(※たぶんあのデパートですね)の服屋にてショップ店員をしている。
ある日、苦手な鳥を追い払ってくれたことから、同じデパート内のスーパ

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結婚したら、恋愛は封印しなくちゃいけないんだろうか?:『1122』

結婚したら、恋愛は封印しなくちゃいけないんだろうか?:『1122』

いい夫婦の日ですね…。

そして、渡辺ペコさん『1122』6巻発売日…ということで

あらすじいちことおとやは、結婚7年目の30代の夫婦。

好みも考え方も近く、なんでも話し合える仲のいい夫婦だが、セックスだけは、しない。

ある出来事をきっかけに、「家庭にセックスを持ち込まない」ことにしたから。

いちこは、おとやの不倫をルール付きで認めており、おとやは第3木曜日だけ既婚者の「恋人」

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見た目はエリート・中身はポンコツ、鷹野ツメ子の行く先は?:『無能の鷹』第一話レビュー

見た目はエリート・中身はポンコツ、鷹野ツメ子の行く先は?:『無能の鷹』第一話レビュー

コミックス派の私は、漫画雑誌って滅多に買わない。

しかし、瀧波ユカリさんのツイートが気になって、今月号のKiss(電子版)を買ってしまった。

これからどう転ぶかまったくわからないが、第一話がとても好みだったので、おすすめポイント2つを記しておきたい。

おすすめポイント1:鷹野さんの破天荒なキャラクタースマートな身のこなし
公共放送のアナウンサーのような
きれいな発声
その場しのぎではなく

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『青野くんに触りたいから死にたい』の、印象的なシーンベスト3

『青野くんに触りたいから死にたい』の、印象的なシーンベスト3

椎名うみさんと押見修造さんの対談がめちゃめちゃおもしろくて(漫画を描く人が読んだら学ぶところがとても多いと思うし、読み手としても一層深く読めるヒントがもりもり)、もっと多くの人に『青野くんを触りたいから死にたい』を読んでもらって椎名さんをハイパーお金持ちにしたい!という気持ちが高まったので、印象的なシーンランキングを開催します。

※私は、よいクリエイターはみんなハイパーお金持ちになる世の中にした

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ハードな運命と戦うキラキラお目々の美しさよ:『乙女怪獣キャラメリゼ』

ハードな運命と戦うキラキラお目々の美しさよ:『乙女怪獣キャラメリゼ』

私は、イケダハヤトさんのTwitterでこの漫画の存在を知った。

それから、「心の気になる漫画リスト」にずっと入れてたんだけど、昨日ついに試し読みしてしまってね…。

まあ、予想通り、既刊(2巻)全部買ったよね…。

今、めちゃめちゃ愛が溢れてどうしようもないから好きなポイントを記録しておこうと思う。

1.絶望的な運命に抗おうとする美しさ女子高生が人外のものになっちゃう、という設定、どこで見た

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私の遺骨を読んでね:ダルちゃん

私の遺骨を読んでね:ダルちゃん

なぜ子供を生んだのか、という話に至ったとき、職場で一番都会が似合う先輩は「自分がここにいた証拠が残したかったからかなあ。私が死んじゃったとしても、子供がいたら、私のかけらは未来に残るじゃない?」と言った。

私は長生きしたいわけじゃない。こんなくそみたいな世の中でどうして生を更新していきたいと思えるだろう、と毎月思っている。

それでも、この話を聞いたとき、私が子供を生まずに死んだら、私の存在はな

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昨日まで本当だったこと:『おやすみプンプン』

昨日まで本当だったこと:『おやすみプンプン』

漫画というのはなんと自由なんだろう、と私は改めて考えた。

「プンプン」の住む世界は、プンプンたちと読者で見えかたが違う。

主人公のプン山プンプンおよびその親族は、落書きみたいな鳥の形をしている。最初は、ドラえもんのように、この漫画は変わった形の人たちも受容される世界で展開されているのだと思って読んでいた。「プンプンと愉快な仲間たち」的な漫画なのだと思っていた。

しかし、これはあくまで記号化の

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認められカタログ:『初情事まであと1時間』レビュー

認められカタログ:『初情事まであと1時間』レビュー

私が付き合う人にできることなんてほとんどないけど、「とにかくいいと思うところを褒めまくる」って、これだけは決めている。
表情、髪型、ふるまい、服装、発言、プレゼントのセンス、なんでも。

『臨死!江古田ちゃん』の中で江古田ちゃんは言ってた、「愛情は裏返すな」って(たしかね)。
楽しくしあうことも、癒しあうこともできない恋愛なら、時間がかかっても、この先どうしようって不安になっても、どこかで終止符を

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