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政治講座ⅴ954「現代版アヘン戦争」

 ルーズベルト大統領の母方の祖父は当時の中国でアヘン取引で財を成したといわれている。歴史は皮肉なものである。中国を廃人同様にしたアヘン取引の報いが米国を襲っているのである。因果応報とでも言う者であろうか。いや、中国の時代を超えた歴史の復讐であろうか。悪政から逃れて自由の国に移住して、今度は薬で心の自由を求めることになろうとは。自由の国、万歳! これで、心身とも自由になれる?今回は報道記事からその情報を紹介する。

     皇紀2683年3月24日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

中国が仕掛けた「現代版アヘン戦争」がヤバすぎる!輸入規制のウラで着々とすすんだ「中国→メキシコ」ルートにアメリカが激怒したワケ

2023.02.17 藤 和彦

経済産業研究所コンサルティングフェロー

7分ごとに一人が命を落とす危険な薬物が、アメリカで蔓延し恐怖が広がっている。

メキシコルートで流入する麻薬に米政府は取り締まりに躍起だが、実はその原材料は中国産だった。

偵察気球問題で米中関係は亀裂が深まっているが、薬物問題はアメリカ国民の対中感情をさらなる憎悪へと駆り立てている。

中国が原料の供給源

米麻薬取締局によれば、昨年に押収されたフェンタニルは粉末で4.5トン以上、錠剤で5060万錠に上った。

3億7900万人分の致死量に相当し、約3億3000万人の米国人全員の命を奪うのに十分な量だ。

米国で蔓延するフェンタニルの直接の生産者はメキシコの麻薬マフィアだが、その原料を供給しているのは中国だ。

フェンタニルの恐怖

トランプ前政権は2018年から中国政府に対し、フェンタニルの米国への輸出を規制するよう、働きかけを強めた。

この問題が重視されたのはトランプ氏の支持者が多い「ラストベルト」が全米で最も深刻な被害を受ける地域の1つだったからだ。

米国との貿易摩擦を回避する観点から、中国政府は2019年からフェンタニルの輸出規制を強化した。これによりメキシコ経由での流入は続いているものの、中国からフェンタニルが米国に直接輸出されることはなくなった。

だが、バイデン政権の圧力強化に不満を募らせる中国政府は、報復として2019年に強化したフェンタニルに関する輸出規制を緩和している(2022年12月27日付ウオールストリートジャーナル)。

もう戻れない……「あやうい亀裂」

中国側の動きが顕著になったのは、昨年8月にペロシ連邦下院議長(当時)が台湾を電撃訪問した直後だ。

中国政府はフェンタニル規制関連の交渉窓口を閉鎖した。

米国政府は駐米中国大使館などを通じて対話を求めているが、中国側は没交渉の姿勢を貫いている。米国からの度重なる抗議に対し、中国外交部は「米国人による過度の薬物依存が問題だ。なぜ中国のせいにするのか」とけんもほろろだ。

ホワイトハウスで薬物問題を担当するグブタ国家薬物管理政策局長は1月24日付英フィナンシャルタイムズのインタビューで「中国とメキシコの犯罪集団が(米国での)フェンタニルの流通を拡大させるのは時間の問題だ」と危機感を露わにしている。
ブリンケン氏の中国訪問を前に、ルビオ氏を始め14名の共和党上院議員は「フェンタニルの規制を主要議題の一つにすべきだ」との書簡を国務省に送っていたが、その願いはむなしく露と消えてしまった。

21世紀版「アヘン戦争」

米中対話が中断したせいで、メキシコ経由の中国製フェンタニルの流入が一層拡大し、米国社会の不安定化がさらに進むとの不安が頭をよぎる。
「21世紀版アヘン戦争」を仕掛ける中国に対する米国側の怒りがエスカレートすれば、両国関係は危険なレベルにまで悪化してしまうのではないだろうか。

参考資料・参考文献

中国が仕掛けた「現代版アヘン戦争」がヤバすぎる!輸入規制のウラで着々とすすんだ「中国→メキシコ」ルートにアメリカが激怒したワケ(藤 和彦) | マネー現代 | 講談社 (gendai.media)

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