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試されるのは参加者!?校内研修の「優秀な」参加者3選~あなたは10個褒めることができますか?~

 X(旧Twitter)で、このようなポスト(ツイート)をしたところ、自分のポストにしては珍しく?反響をいただきました。

https://x.com/tsukemen1313/status/1709893327305462229?s=20


 自分は、立場や機会に恵まれ、おそらく一般の教員としては考えられないくらいの数の研究発表会や事後研修に参加させていただきました。(自治体もたくさん。開催者側としても)

 そんな自分の、あくまで私見です。



1 校内研修と事後研

 校内研修そのものは、機能すれば教員の力量形成だけでなく、子どもの学力向上、学校経営の充実につながります。自分も校内研修が機能している学校をいくつも目の当たりにしましたし、幸運なことに自身がその中に所属していたこともありました。

 しかしながら、「そんな訳はない」「校内研修はしんどい」という声は後を絶ちません。その差を見つける、一つのモノサシになるのが「事後研修(事後研)」です。

校内研修が機能してる学校は、とにかく事後研修が有益。
授業者が前向きになれ、周囲も「お土産」をもって終われます。そして何より、次の授業がより良くなる前向きな気持ちになれます。

 なぜだろう?と考えた時、その差の一つは、「参加者のコメント」にあると考えます。

2 「優秀な」参加者3選

 
 自分が見てきた、「優秀な」参加者は次のような方々でした。

①参加者が学ばせてもらっているスタンスを忘れない


・授業者が、共通言語になる研究授業をしてくださったお陰で授業の話ができる。
・主役は授業者。授業者を悲劇のヒーローorヒロインにする参加者はNG。
・自分が場を借りていることを前提にコメントしている。

②論点に沿って話す


・研修テーマがあるはず(是非は置いといて)なので、テーマや視点といった論点に沿って話す。
・参加者の持論は基本求めていない。(求められれば話せば良いが、本当に相手が求めた場合に限る)


③多くの人に「プラス」になるコメントをする


・ぶった切った自己満足で悦に浸るのは発言者のみ。脇役のぶった切りは時代劇でも不要。
↑周囲も不快になる。(でも、立場が上の人だと周囲はなかなか言えない。)
・基本は価値付ける。どうしても気になる点を指摘する時も、その5倍以上(感覚値)は価値付けてから。
・論点に沿った上で指摘をする場合は、徹底的に授業者や学校の願いに添う。「あなたが~したいのであれば、○○した方が、~が期待できる」等。間違っても、自身の経験談を自慢げに語ったりしない。

 箇条書きにしましたが、NG項目も織り交ぜました。
 きっと、良きにしろそうでないにしろ、目の当たりにされた方も多いのではないでしょうか。

3 「10個褒める」ことができますか?

 
 そして、究極は、授業を「10個褒める」ことでした。

 人間は自分が見ようとしているものしか見えません。何かに夢中になっていると、他のことには気付かないという経験は少なからずあるでしょう。

 それは授業でも同じです。
 批判ばかりしてしまう人は、自分の視点や価値観で授業を見てしまい、自分の価値観に沿わないものは批判するしかなくなってしまっているように見受けられます。

 逆に、価値付ける、もっとシンプルに言えば「褒める」ことができる人は、それだけの視点や価値観を持っていると言えます。
 多様な見方をもち、多様な価値観がなければ、10個褒めることはなかなか難しいでしょう。

 それも、知見が広く、授業哲学が深い人ほど、いわゆる「薄っぺらい」褒め言葉ではなく、本質的な褒め言葉と理由を持っているように感じられます。

 あなたは、授業を参観して10個褒めることができますか?
 やってみると、なかなか難しいものです。

 
 しかしながら、参加者として10個褒めようとすれば、「この授業の良さは何だろう」と問い続ける必要があり、それだけの知見や哲学を磨けます。そして、10個褒めることができたなら、10個褒められた側は嬉しいでしょうし、聞いている周囲の知見も拡がります。

 皆さんも、自分が授業者だったら、10個も褒められたら嬉しくなり、そんな方からの指摘だったら受け入れやすいのではないでしょうか。

 結果として、授業者も参加者も前向きなものになっていきます。

 記事を書きながら、研究授業シーズン、自分も1つでも多くの「授業の良さ」を見つけたいと感じました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました☆


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