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  • 5分短編ノック

    落書き

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    執筆した演劇の脚本を掲載しています。

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今日も免れられない

6時間くらいで起きるつもりが、病院を予約していた時間の1時間前まで寝てしまった。今日行く病院は遠いからそれだと間に合わない。完全に寝坊である。 起きて、まず、ゲボ吐きそうになった。寝坊とゲボはセットだ。いつからだろう。いつからかセットになった。寝坊した日はゲボをやり過ごすことから始まる。 今回に関しては、寝る前に予防したのだ。目覚ましは数段階でセットしていたし、起きる時間だって、ちゃんと自分を信頼せず、執筆期間に睡眠をとる後ろめたさをふりきり、現実的な起床時間に設定した。

    • 超短編 寝る前

      女と男、ベッドで横になっている。 (男、終始あしらうように) 女「ねえねえ」 男「なに?」 女「好きだよ」 男「俺も好き」 女「どれくらい好き?」 男「一番好き」 女「え、二番は誰?」 男「二番なんていないよ」 女「ほんとに?」 男「マコだけだよ」 女「元カノは?二番じゃないの?」 男「元カノのことなんかもう忘れたよ」 女「男は名前をつけて保存じゃないの?」 男「わかんない。俺男じゃないのかもしれない」 女「えー!ヒロくん女の子だったの?知らなかったあ」 男「女の子だったの

      • 超短編 開演前

        男、女(2人とも19歳くらい)が2人で開演前の客席に座っている。 女、当日パンフレットに落書きをしている。 女「描いた!どうかな?」 男「(笑って)いやいや。それは上手いって言われたい人の絵じゃん」 女「え?そう思ったなら上手いねって褒めればよくない?」 男「なんで相手の機嫌のためにわざわざ嘘つかなきゃいけないんですか?」 女「嘘つかない方が不誠実な場合ってあると思うんですよね」 男「田中さんって不思議なこと頻繁に言うよね」 女「え、原村さんに言われたくないんですけど」 男

        • 8月2日近況

          ハローハロー、こんにちわ。常住です。なんとかかんとか生きています。今はメンタルクリニックの受診待ちをしています。久しぶりに近況報告なんてしてみようと思います。 先週、華麗に2023年度2度目のクビを宣告され、給料日当日に職をなくすというプレーをしたわたしですが、なかなかどうして、あまり凹んでいません。当日さえ、先輩に深夜に半泣きで電話したりしましたが、私が働ける環境というのは限りがあります。私なんかのことを採用してくれるところ。そして、体調不良での休みを受け入れてくれるとこ

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        今日も免れられない

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        • 5分短編ノック
          3本
        • 脚本
          3本

        記事

          演劇をやめる 私は続く

          演劇をやめることは、私をやめることだとずっと思っていた。でも、私はより私であるために、演劇をやめようとしている。9年もの間『演劇公演』を続けた。脚本を書いては赤字を返済する日々も終わりだ。劇作は続けるし、演劇に出演することはあるかもしれないけど、人と関わって自団体で公演をつくるということは、よっぽどのことがない限り、もうしないと思う。それは、私の心のうちの、大きな『演劇』ゾーンがえぐられることである。人生に変化が起きる。私は演劇をやめる。 演劇を始めた頃は、私が面白いと思う

          演劇をやめる 私は続く

          小説『ビル』

          「彼氏のちんこがね、大きくなったんよ」 朱音は胸まで伸びている茶色くて綺麗な髪をくるくるいじりながらそう呟いた。真昼間の喫茶店でする発言と声量でなかったので私は少したじろぎつつ、なるべく真顔で「良かったじゃん」と言った。 「いや、良くないよ。菜々が思ってるレベルじゃないんだよ」 店の出入口のドアが開き、扉の上部に取り付けられているスピーカーからカランコロンと音が鳴って客が三人入店した。全員男性でスーツを身にまとっている。歳は三十代半ばといったところだ。これから真面目な会議でも

          小説『ビル』

          豊岡滞在制作5日目 6月17日

          夏バテと執筆が進まない焦燥感で体調を崩し、4日目の日記をサボってしまった。 泊めてくれている遥野ちゃんとりこちゃんに甘えすぎないよう、こちらでの生活を行っていきたいなと思う反面、体調面でうまくいかず、歯がゆい思いをする。 5日目の夜は4時間ほどしか眠れず、14時くらいまで布団に潜っていたと思う。夜に初稽古があった。 初稽古では、メンバーが皆集まり、現状の企画の共有と、具体的にどう作品制作をどう進めていくかの話し合いが行われた。作品が動き出す時のトキメキがあり、刺激的だっ

          豊岡滞在制作5日目 6月17日

          豊岡滞在制作3日目 6月15日

          夢で、空中空地のめちゃくちゃ面白い演劇をみた。しおまめと山本と板倉くんが出ていた。絶対に負けたくないなという気持ちになる。夢なのに。 起きた時には10時を過ぎていて、家からは人が出払っていた。士気が高まっているので、M-1グランプリの決勝進出者発表の動画を見て更にやる気をあげる。演劇も、これに優勝したら売れれる!みたいな賞レースがあればもっと戦い方がわかりやすいのにな、と、ぶーたれる。戯曲賞はなんか最近いやになっちゃったし。いや、頑張るけど。出すけど。あーあ。文句を言っても

          豊岡滞在制作3日目 6月15日

          豊岡滞在制作2日目 6月14日

          睡眠薬を家に忘れてしまったけど、快眠した。人の家にはまだ慣れないが、綺麗で快適な家でとてもよかった。しかし嫌な夢を見た気がする。いつも、嫌な夢は、見た気がするだけで、具体的な内容は思い出せない。思い出せなくてむしろいいのかもしれない。嫌な夢を忘れられる都合が良い頭でよかった。 遥野ちゃんの身支度の音で8時くらいに目が覚めた。謝られたけど、目覚まし時計で目を覚ますより100倍良い。遥野ちゃんは俳優だけど、普段は朝から劇場で働いているから早起きだ。まじめで健気でえらい。〝OKグ

          豊岡滞在制作2日目 6月14日

          豊岡滞在制作1日目 6月13日

          「俳優が稽古につきあってくれたら脚本書けることに気づいた!」みたいなツイートをしたら、青年団の山田遥野ちゃんが「じゃあ、うちに泊まりにきて書きなよ!」と言ってくれた。 わたしは青年団には少し苦手意識があって、それはなぜかというと、無隣館(青年団の学校みたいなもの)に合格していたのに、当時体調不良で合宿参加がかなわず、不登校状態になっていた負い目があるからである。(青年団リンクになれる人生、さようなら) 負い目というものは、時間が経つほどに己を苦しめる。放置せずに立ち向かっ

          豊岡滞在制作1日目 6月13日

          2月8日 家族

          家族の話を書いたら、別の家族から「家族の記述を消してくれないか」という要請がきたので消した。なんの権利があるんだ!と腹が立ち、衝動で記事自体消してしまったが、怒りが鎮まったあと事情を聞こうと改めてLINEしたら、納得できる返信がきた。ムカムカする何があったとき、すぐに相手に伝えることは、やっぱり大事だ。返信をくれた家族のことも大事にしたい。そういえば誕生日プレゼントを渡さずじまいでいる。今からでも遅くなかったら、送りたいなあ。 それはそうとして、家族にTwitterやnot

          2月8日 家族

          2月6日 創作

          ふつふつと煮えたぎるように、創作意欲が湧いている。 最近出会った人がつくっているものが、全て素晴らしかった。以前はそういう人に出会うと嫉妬して殺意まで抱いていたけれど、純粋にエンタメとして楽しめた。成長している。 わたしは作れる。だから、作りたくなってしまう。 その欲求は、何に邪魔されても、自分に邪魔されても、大事な人に迷惑をかけても、失われることがない。大迷惑なことだ。人に迷惑をかけるのは、わたしにとってもとても辛い。 だけど、わたししか知らない感覚が絶対にあるから、

          2月6日 創作

          短編 貧血

          貧血 【登場人物】 彼氏 若者。外に出ても大丈夫そうな都会的な雰囲気がある部屋着の上に、上着を着たりマフラーを巻いたりしている。 彼女 若者。彼氏と同じような格好。 女 20代半ば。今っぽい服装をしている。脱ぐのが難しい靴を履いている。 男 今部屋を出たばかりみたいな服。見た目怖め。 【情景】 部屋。ベッドがある。ベッド横にあるチェストの上には水パイプが置かれている。 ○ 彼女、玄関扉を開け、電気をつける。 続けて、女をおんぶした彼氏が入ってくる。 女は体調がひどく悪

          短編 貧血

          最終

          映画館でジョーカーを見たあと作業するためにサイゼリアに入ろうと思って緑色の看板を目指して歩いて、着いた!と思ったらくら寿司だった。おそらくサイゼリアを求めすぎて幻覚をみたんだと思う。こういうことがありすぎて怖くなる。この前は家に向かって歩いてたら全然知らん住宅街にいた。私は出口に向かってなんとかなんとか歩いているつもりだけど、見えているアレが出口じゃなくてくら寿司だったらどうしよう? 昨日、ミスIDの最終面接が終わった。もうめっちゃくちゃ緊張して待ち時間めちゃくちゃ稽古して

          ここでせんたくしないでください。

          今日は銭湯に行った。 「ここでせんたくしないでください。」という注意書きが浴場内に貼ってあった。 小さい頃は、銭湯内のこういう注意書きを見て「そんな変な人いるわけないだろ」と思ってた。和式トイレとかに貼ってある『ダメなトイレの仕方』みたいなやつも同じで、まともなやつならまずこんなことしないだろと思っていた。 だけど、大人になってからの「ここでせんたくしないでください。」は痛烈に響いた。 私は、大人になった今、水道が止まったまま水道代をしばらく払わず放置してたりする。「

          ここでせんたくしないでください。

          10まん!

          10まん!