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簾の向こう…平安貴族と縄文人

簾(すだれ)で仕切られた 焼肉屋
田舎にも 焼肉屋はある。

え?ってくらい 高いから 
ハレの宴に 行く….

盆だし

我が家も ハレ
お隣もハレ

お父さんは ハレの宴を 喜んでいる。
肉の蘊蓄(うんちく)が 聞こえてくる

こちらは 縄文人時代の宴
肉にありつけて 喜んでいる。
貪っている。

簾の向こう 

平安時代にタイムスリップ

お父さんは ありったけの 肉を語る。
お母さんは ハイテンションな 娘さん
のお相手を されている。
平安貴族って こんな感じかな?

こちらは 相変わらず肉を 貪っている。
我が家は 縄文時代....


だんだん お父さんの声のトーンが
落ちて来る。
ハイテンションな 娘さん
絶好調 
肉が 次から次に やって来る
羨ましい….

こちらは 10円のもやしが
何故 500円になるのか レシピを
イメージしている。


娘さんも ご満悦
お父さんの 声はさらに小さく…..

我が家は ハレの宴
盆だし 

普段 鮎ばっかり食べてるから
貪って 食べている
肉を….


“あっ……”

隣のお母さん..,.,

壊れちゃった

ひとり 大きな声で 喋り
両手を広げては バシバシと
手を打ち

大きな 大きな声で 笑ってる

お父さん 娘さんは 沈黙……

さらに お母さんは オーダーする

“ビール🍺 直ぐ持って来て….”

空気感が 変わった…,.

お母さんは バチンバチン手を叩く


我が家は 相変わらず 肉を貪っている。

隣のお母さんは 絶好調
声高らかに
手を叩く

“素晴らしい”

お父さん 娘さんの 気配は消える…

盆だし…
ハレだし…

“まあ 良いんじゃないかな”


車中にて 
隣のお母さんの話をした

全く 聴こえて無かったらしい
肉を 貪る 人々には
縄文人だ....


今も 昔も 変わらない
太古から ハードは 何にも変わって
無いんだから

明日の朝 語るのだろう
“お母さん 楽しそうだったって”


平安な暮らしをする縄文人
浦島太郎な浮世雲
盆のハレ

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