福田尚弘

東京都。晩年を彷徨う放蕩おやじ。 趣味嗜好→文学・映画、、お酒・カラオケ、、野球・麻雀…

福田尚弘

東京都。晩年を彷徨う放蕩おやじ。 趣味嗜好→文学・映画、、お酒・カラオケ、、野球・麻雀など。 とっつきにくそうな作家を中心に、解りやすい「入口」を提案しています。 著書「サクサク身につく 大人のための語彙力」(リベラル社)他。

マガジン

  • 作家たちの「入口」・(年代順)

    とっつきにくそうな作家や難しそうな作品の、分かりやすい「入口」をご提案します。

  • にっぽんのことば

    日本の作者たちによる名言や俳句、短歌、詩などです(^▽^)

  • おすすめ記事

    ご来店者様の記事をランダムに紹介させて頂いてますm(__)m

  • 福田あい・福田直木・(たまに店主)のギャラリー

    子どもたちの作品をアップしています😊

  • ROCK & POP CLASSICS 今日の一曲

    1960~70年代を中心に、熟成されたロック・ポップスの名曲をそろえました。

最近の記事

  • 固定された記事

1千万年後のどこかへ            

国内外の文学を中心とした、古今のアーチストたちによる作品やことばを、お気楽にティスティングして下さい とっつきにくそうな文学作品・作家を中心に、広く・浅く・時には深く、、、その「入口」を分かりやすくご案内します。 一見、難解そうな作家や作品でも、なじみやすい「入口」から入ってみると、その世界への視界が案外スムーズに開けてゆくことがあります。 Note初心者ではありますが、挫折が多かった自分自身の読書経験もふまえて、「どこから読めば入りやすいのか?」を僭越で稚拙なのですが

    • ソクラテス~プラトンの入口「ソクラテスの弁明」他(改訂)

      ①「西洋哲学の祖」ソクラテス 時は紀元前400年頃の古代ギリシャに遡ります。 この時代の哲学は、プロタゴラスに代表される「相対主義」が主流でした。 「世の中に絶対的なことなどないのだ」「価値観は人それぞれであり、状況次第で変わるものなのだ」という考え方です。 それはある面において柔軟な考え方であると言えます。 しかし一方で、何でも「時と場合による」で済ませてしまっては「高い理想(イデア→後述)や真理を求める」という姿勢が欠落してしまうという一面があります。 民主主義

      • ♡今日のひと言♡井上靖

        井上靖(1907-1991 北海道・小説家) 小説は同時代を舞台とするもの(『猟銃』(1949)、『闘牛』(1950)、『氷壁』(1959)『城砦』(1964)他)、自伝的色彩の強いもの(『あすなろ物語』(1953)、『しろばんば』(1960)他)に加え、歴史に取材したものに大別される。歴史小説は、日本で特に戦国時代(『風林火山』(1955)、『真田軍記』(1957)、『淀どの日記』(1961)他)、中国ではとりわけ西域を題材にした(『天平の甍』(1958)、『敦煌』(19

        • 永遠の今~「シッダールタ」ヘルマン・ヘッセ(改訂)

          ヘッセは、詩と小説によって知られる20世紀前半のドイツ文学を代表する作家です。 「シッダールタ」(1922)は、あるインドの求道者が悟りの境地に達するまでの体験を描いた作品です。 ヘルマン・ヘッセ(1877- 1962 ドイツ・小説家、詩人) 様々な職に就きながら著述活動を行い、穏やかな人間の生き方を描いた作品を数多く残した。代表作は他に「車輪の下」(1906)「デミアン」(1919) 「シッダールタ」(1922)「荒野のおおかみ」(1927)など。1946年にノーベル

        • 固定された記事

        1千万年後のどこかへ            

        マガジン

        • 作家たちの「入口」・(年代順)
          45本
        • にっぽんのことば
          82本
        • おすすめ記事
          15本
        • 福田あい・福田直木・(たまに店主)のギャラリー
          12本
        • ROCK & POP CLASSICS 今日の一曲
          15本

        記事

          ♡今日のひと言♡孔子

          孔子(前551頃-前479~中国・思想家) 春秋時代末期を生きた、儒教の始祖。54歳で国の刑罰・警察をつかさどる役についたが、国政改革に失敗し、弟子の教育と「詩経」「書経」など古典の整理に専念した。古代中国社会の変動期にあって、孔子は混乱した社会秩序を回復することに必要を感じ、そのためには個人の社会的道徳の修養が求められると考えた。彼の言行は死後弟子が「論語」に編集した。

          ♡今日のひと言♡孔子

          ♡今日のひと言♡ジョン・アーヴィング

          ジョン・アーヴィング(1942- アメリカ・小説家) 現代アメリカ文学を代表する作家です。 1965年より大学の創作科でカート・ヴォネガットに師事、フィクションの可能性を継承し拡大させました。 1968年に「熊を放つ」でデビュー。その後、「ガープの世界」(1978)が世界的ベストセラーになりました。 映画化された「サイダーハウス・ルール」(1985)では自ら脚本を手がけ、アカデミー賞最優秀脚色賞を受賞。 その他「ホテル・ニューハンプシャー」(1981)「オウエンのた

          ♡今日のひと言♡ジョン・アーヴィング

          ♡今日のひと言♡坂口安吾

          坂口安吾(1906-1955 新潟・小説家) 1931年に「風博士」「黒谷村」で文壇に登場。その後「日本文化私観」(1936)「青春論」(1942)などの随筆を発表した。第2次世界大戦後、「生きよ、堕ちよ」という逆説のモラルを評論「堕落論」(1946) で説き、小説「白痴」(1946)、「桜の森の満開の下」(1947)などを発表、戦後社会の混乱と退廃を反映する作風を確立した。ほかに推理小説「不連続殺人事件」(1947~48)、文明批評的「安吾巷談」(1950)など。 以下

          ♡今日のひと言♡坂口安吾

          「深夜」

          トカゲ 方舟をやり過ごした 白いトカゲは コートの襟をよせて 六本木交差点から 暗い坂を下った 頭上には首都高速道路、 その闇の奥から ひとひらの桜が 舞い降りてきた トカゲはそれを 瞬時にして食った 「破壊せよ」 店舗らのネオンが まばらにささやいていた 桜の酔いがまわる頃 トカゲは トンネルの中にいた 闇の中にくり抜かれた もう一つの闇 そのさらなる先で 別の街が輝いていた トカゲの目は 桜色に変わっていた 「根底から破壊せよ」 轟音の奥からふ

          「深夜」

          「黄色い家」ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(改訂)

          美しい景色を探すのではなく 景色の中に 美しいものを見つけよう Don't look for the beautiful scenery. Something beautiful is found in the scenery. ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(1853- 1890 オランダ・画家) ポスト印象派(Post-Impressionism)を代表する画家として知られる。生前はほぼ無名だったが、後世に残る傑作を晩年の約2年半に描いた。「ひまわり」「自画像」「星

          「黄色い家」ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(改訂)

          ♡今日のひと言♡ハンス・クリスチャン・アンデルセン

          人生を楽しもう 死後の時間は あまりに永く退屈なのだから Enjoy life. There's plenty of time to be dead. ハンス・クリスチャン・アンデルセン (1805- 1875~デンマーク・童話作家、詩人)日本でも「人魚姫」(1837)「マッチ売りの少女」(1843)「みにくいアヒルの子」(1845)などで知られ、子どもから大人まで人気が高い。民俗説話からの影響が少なく、創作童話が多いのが特徴である。新美南吉らに影響を与えたと言われる

          ♡今日のひと言♡ハンス・クリスチャン・アンデルセン

          ♡今日のひと言♡瀬戸内寂聴

          子どもと目線を同じにして 対等に話をしてください。 大人は皆、上から物を言い過ぎます。 そして、世の中は生きる価値があると感じてもらえるように、 大人が努力しましょう。 瀬戸内寂聴(1922-2021 徳島県・小説家) 本名晴美。小学生のころから文学に親しみ、大学在学中に結婚、中国の北京へ渡る。その後、妻子ある作家との8年に及ぶ愛情関係を題材に、人間にひそむ暗い世界の模索を試みた私小説系列の作品を書く。『夏の終り』(1962)で女流文学賞を受賞。他に『蘭を焼く』(19

          ♡今日のひと言♡瀬戸内寂聴

          ♡今日のひと言♡フリードリッヒ・ニーチェ

          天国には 興味深い人間が 一人もいない In heaven all the interesting people are missing. フリードリッヒ・ニーチェ(1844- 1900~ドイツ・哲学者) 自己の運命は己が切り開くべきとする「実存主義」の先駆的存在。「神は死んだ」の言葉で有名。世界は何か目標に向かって動くのではなく、現在と同じ世界を何度も繰り返すという「永劫回帰説」を唱えた。代表作は「ツァラトゥストラはかく語りき」(1885)など。

          ♡今日のひと言♡フリードリッヒ・ニーチェ

          人それぞれの、孤独とぬくもり~「伊豆の踊子」川端康成

          今回は、「伊豆の踊子」を取り上げます。 あまりに有名な作品ですが、終盤、舞台設定ががらりと変わる鮮やかな数ページを主に、あらためてお伝えできればと思います。 独特な構成「伊豆の踊子」は、作者自身の「半自伝的な作品」と言われています。 文庫版で約30ページほどの短編です。 その大半において大きな出来事はなく、冷めた視線による情景描写と人々らとの会話が続きます。 作品は、起承転結のかたちをとっていません。 この短い話は、主人公である「私」(以下、青年)の旅の途中からはじま

          人それぞれの、孤独とぬくもり~「伊豆の踊子」川端康成

          ♡今日のひと言♡ルイ・パストゥール

          ルイ・パストゥール(1822-1895 フランス・生化学者)。 牛乳、ワイン、ビール等の腐敗を防ぐ低温での低温殺菌法(パスチャレイゼーション)を開発。またワクチンの予防接種という方法を開発し、狂犬病ワクチン、ニワトリコレラワクチンを発明した。

          ♡今日のひと言♡ルイ・パストゥール

          闇の中でいつも

          「死んだらもう、会えないのかな」 わかりきってることなのに   いつもつぶやきあってた そしていつも結合して 死にあらがってたはずなのに 無に溶けて 闇の結晶みたいに 君の瞳は濡れていた

          闇の中でいつも

          ♡今日のひと言♡黒澤明

          悪魔のように細心に 天使のように大胆に 黒澤明(1910―1998~東京・映画監督) 1936年東宝に入社。処女作「姿三四郎」(1943)、以後「酔いどれ天使」(1948)、「野良犬(1949)などを発表。「羅生門」(1950)で世界的名声を獲得し、さらに「七人の侍」(1954)」「隠し砦の三悪人」(1958)、「用心棒」(1961)、「赤ひげ」(1965)、「影武者」(1980)などを送り出した。1985年文化勲章受章。時代劇にみられるダイナミックな表現は、イタリアのマカ

          ♡今日のひと言♡黒澤明