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過去の振り返りエッセイ

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「幸せになるのが苦手」が終わるまで

「幸せになるのが苦手」が終わるまで

集合写真に映る僕の笑顔は、いつもどこか引き攣っている。
お祝いされる側だと、さらにぎこちなくなる。
他人から祝福されるのは嬉しいのだが、申し訳なさも同時に感じてしまう。
自分が幸せになっていいのだろうか?
素直に祝福を受け止められる人間になりたい。
僕の性格を変えたのは、妻との出会いがきっかけだった。

野外映画での初デート

雨が止まなかったら、妻との関係もそこで終わっていたかもしれない。
まだ

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25歳で社会人兼大学1年生。必死に人生を取り戻そうとしていた #社会人1年目の私へ

25歳で社会人兼大学1年生。必死に人生を取り戻そうとしていた #社会人1年目の私へ

はじめて就職したのは25歳。人より遅れての社会人スタートだった。
プライドが高く、劣等感も強い人間の社会人&大学デビュー戦。
それまでの夢ごっこが終わり、みっともなく無様になりながら、どうにか社会と向き合おうとする男の記録になる。
仕事に向き合っている方は、最後の1文だけでも読んで欲しい。

仕事が出来ないのに、プライドが高く人に聞けない困った奴学歴、職歴、コネ、スキルもない25歳。あるのは無駄な

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あなたの日常が、今日も誰かを助けてる

あなたの日常が、今日も誰かを助けてる

朝の通勤中。いつもの最寄りの駅で降りる。会社へ向かう途中だった。
信号待ちのタイミングでメッセージが届く。iPhoneを開き、メッセージを読む。信号が青に変わった。そのメッセージを読んだ後、すぐには動けなかった。何人もの人が、横を通り過ぎて行くが、そのまま立ち尽くしてしまう。

伝わらなさと向き合う日々

「伝わらないな」と思ってしまうタイミングが続いていた。
コミュニケーションは当然双方向で行わ

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君はあの人になれない。しかし、あの人も君にはなれない

君はあの人になれない。しかし、あの人も君にはなれない

子供の頃は運動神経。10代は顔の良さや話の面白さ。20代は学歴、年収、仕事のスキル。常に他人の人生が羨ましかったし、ずっと自分ではない他の「誰か」になりたかった。
しかし、どう足掻いても他の「誰か」にはなれないと気づいたのは、今の会社に転職してからだった。

手伝ってもらっても「ありがとう」ではなく「すみません」転職した会社は優秀な人が多く、尊敬出来る人が何人もいた。
性格も穏やかな方が多く、会社

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夢のはじまりと終わり。高円寺で暮らした6年間

夢のはじまりと終わり。高円寺で暮らした6年間

東京にさえ来れば、何とかなると思っていた。18歳だった。
地元の東北から逃げるように上京。誰も自分の事を知らない場所で全部をやり直すつもりだった。
僕の1人暮らしは高円寺からはじまる。

高円寺の風呂なし共同トイレ4畳半。2万7千円

最寄り駅は高円寺。
築40年を超える木造アパートで共同トイレ風呂なし4畳半。
家賃は2万7千円。
若干古いし、不便な部分はあれど、ここから全部が始まるのかと思うと胸

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夢を諦めさせてくれた人

夢を諦めさせてくれた人

先生へ

ご無沙汰しています。さとうです。
と言ってもおそらく、先生はもう、僕の事を覚えていないと思います。
最後にお会いしてから、もうすぐ10年が経とうとしています。

僕は約10年前、先生から脚本を学んでいました。
10年振りにこうして文章を書いているのは、理由があります。
どうしても、先生にお伝えたいしたい事があります。

1人に向けて書くんだよ。たった1人に

まず、その前に僕の事を思い出

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