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フェンシング、男子エペも2023年初戦メダル獲得!

2023年男子エペ、女子エペにとって初戦の国際大会
※グランプリ大会がドーハにて開催された。
今年は4月からパリ五輪に向けた選考が始まるため1月から3月の国際大会は、団体・個人のポイントも重要になってくる(選考開始時のスタート位置をよくするため)。
この2種目のうち男子エペで日本代表勢がメダルを獲得!
先日の男女フルーレ団体、女子サーブル個人のメダルラッシュに続き活躍を見せた。

※グランプリ大会・・・年3回、個人のみ開催される。世界ランキングのポイントはワールドカップの約1.5倍となる

男子エペ、女子エペ(カタール/ドーハ) 期間:2023/1/27~1/29

男子エペは日本人選手が同じトーナメントに固まるという状況の中、
古俣聖が日本人同士対決などを制し、自身初のグランプリ大会銅メダルを獲得した。
準々決勝では、初のグランプリ大会ベスト8入りを果たした大学生の松本龍と対戦。松本は、3回戦で東京2020五輪において団体金メダルを獲得した加納虹輝を下し、準々決勝に進出してきた。
序盤、中盤ではお互い積極的に攻め合う展開で進み、簡単には勝ちを譲らない状況だったが、終盤古俣が連続得点することに成功。その後冷静にリードを保ち、準決勝に駒を進めた。
準決勝では世界ランキング2位のSIKLOSI(ハンガリー)と対戦。序盤からSIKLOSIがリードを奪い厳しい展開になるも、中盤以降では古俣が戦い方を変えて6ー8と2点差まで縮めることに成功。しかし終盤ではSIKLOSIのディフェンスの多彩さに圧倒され、11ー15で敗退した。その結果3位、銅メダル獲得となった。
メダル獲得が見えてくるとある程度の“勝つ覚悟”が必要となってくる。これは私自身の現役時代の経験から言えることだ。見延和靖らベテラン選手がいるプレッシャーの中、その覚悟の片鱗が本大会の古俣の試合では見られたと個人的には感じている。
このまま古俣自身が持つ殻を破り、上位の選手を圧倒していってくれることに期待している。

自身初のグランプリ大会銅メダルを獲得した古俣
写真:日本フェンシング協会:Augusto Bizzi/FIE

本大会の結果をもって古俣の世界ランキングは19位。
国際大会の予選が免除される世界ランキングベスト16まであと3つという状況。パリ五輪の選考レースが始まる4月までに入ることができれば、有利な状況で選考レースのスタートを切ることができる。

また今回の大会で見延、加納、古俣、山田に次ぐ実力を発揮してきたのが、松本である。準々決勝で惜しくも古俣に敗れたものの、若手の実力を証明できた大会となった。1回戦ではイタリアのエース級の選手、DI VEROLIを1本勝負で下している。この活躍には正直驚いた。
ここで注目したいのは団体メンバーである。東京2020五輪において団体金メダルのメンバーの見延、加納、山田が鉄板であった中、五輪後は古俣がメンバー入り。
次いで松本も台頭してくるとなると東京2020五輪メンバーも油断していられない状況に。2月には団体戦を含むワールドカップが控えている。戦績だけでなく選出メンバーからも目が離せない。

メダルをかけ全力でぶつかり合う古俣(左)と松本(右)
写真:日本フェンシング協会:Augusto Bizzi/FIE


宇山賢Instagram

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