今朝の映画は
【#ハッピー・オールド・イヤー】でした。
#Netflix 鑑賞
※見出し画像引用 https://www.netflix.com/

2019.12.26 公開　　１１３分
第15回大阪アジアン映画祭 最優秀作品賞
北京国際映画祭 最優秀映画 ノミネート
第14回アジア映画賞 最高のデザイン賞
その他 受賞 ノミネート有

出演 #チュティモン・ジョンジャルーンスックジン さん
　　 #サニー・スワンメーターノン さん
　　 #サリカー・サートシンスパー さん
　　 #ティラワット・ゴーサワン さん
　　 #パッチャー・キットチャイジャルーン さん
　　 #アパシリ・チャンタラッサミー さん
監督＆脚本 #ナワポン・タムロンラタナリット さん

#Filmarks (…だけ 0.1刻み) では 23.03.08 時点では 3.7
私的にこれは 4.1 です☆ すごく良かったです☆
※Yahoo!映画 3.6　映画.com 3.7　WATCHA PEDIA 3.5
（※私的採点1最悪 2つまらん 3普通 4かなり良 5最高☆）

この映画、、、
すっごく良かったですね、、、

タイ映画、、、そっかタイ映画って……
こんなに良いんだなぁ、、、笑



「断捨離」「ミニマリズム」
これをテーマに作られています。


そして…
「人が物に対して寄せる…気持ちや思い出」
これを、
非常に丁寧に映し出していて。


なんか………「名作」って感じ☆笑




皆様は……
「断捨離」……を実行に移したことは
ありますでしょうか？

「ただの整理整頓、掃除」では無く、

「断捨離」を。


とても捨てがたく、
そこに紐づいた思い出があり、
でももう、見ない、使わない、……ものを
思い切って処分したことが…ありますか？？
……なんでも、ときめいたらダメですよ？ｗ


私には、それがあります。
皆様が…「これは捨てたくない」
「これは捨てられない」…なものを…
きっと私、捨ててます 笑
集めているもの……なども、一切ありませんｗ

だから、
これは、、、強く響きました。


思うに…、
なんでもかんでも……
取っておいて、残しておいて、

幼い日の物、学生時代の物、、、
そういった遠い昔の日の物が、

そのまま当たり前のようにある人……

…の方が、
多かったり、しません？？
あ、あとは……
今の場所は物が無いけど、、、実家は、、、ヤバい…人ｗ


この「断捨離」を実行に移した、
または移そうとした、、、ことの経験が
無かったら、、、

「ふ～ん、なるほどねぇ……」ぐらいの、
そんな感想で終わる映画、、、かも
しれないです。


私がこの映画に感じた…
「こ、これは…良い映画だぁ……」
…ぐらいまでは…
刺さるものが…無いかもしれません。


それぐらいに……
私個人の人生においても、
かなり激しくｗ、物を処分した……

あの日から、
大きく変わったもの…があるのです。

大きく心の変化がありましたね。


それほどに……
自分が歩んだ人生の中で、手にした物を
処分するということは、
人生観を大きく変えること、だったりします。

同じように、
………ガッツリやった経験者の方、いらっしゃいます？？
これ、共感される方、、、居るかなぁ、、、？？



私これ、………ホントにかなり極端に……やってます。笑
一つ…大きなもの、思い出の重いもの、を捨てられると……
「捨てるは加速する」…のでｗ、

じゃ、これも、あれも、これだっていいじゃない、
これだってやれるじゃない、、、、、って。

ミニマリスト…までは行かないですけれど……☆



そして！！
「捨てられた過去」…がある人！！
これもまた、
特殊な…マイノリティに入る経験…じゃないでしょうか？

この経験は私、ありません。

家族や身内、そして友人含めて…
自分の物、集めた物、貰った物、
または自分が誰かに贈った物……を
処分された、勝手に捨てられた、、、

この経験がある方……も、
きっと刺さる深さが違う……と思う、映画ですね。


この映画には、
その両者が出てきます。

捨てること、そして捨てられること。
痛いほどに…


なので……
私にはこれは、"心に痛い" 映画でした…笑


でも、
そんな実際の経験が無い方…にも、
世界のどの方にも、
共感される映画ではないかなぁ？って
そう思います。



あとはですねぇ、、、
効果音…と、カメラワーク、
これが…良かったですね。

効果音は……
管楽器の…あれなんだろう、トランペット…
よりも、もっと低いやつ？
ホルン？チューバ？ユーフォニアム？笑

ブォッ　だけが入るｗ
これ、なんか…うまい感じがしましたねぇ……

飛び飛び……で、うまく ブォッ！　ブオッブオッって 笑
なんか……不思議とマッチしてた…って感じ。
…気になったけどｗ

で、トランペットでのＢＧＭもあったなぁ……

でも、劇中に出てくるのは ピアノ だったりします☆
あ、もちろんピアノベースのＢＧＭも多くあります♬


で、カメラワークは…
ゆ～～っくり、
ズーーーム……あと、水平に横にスライド………って、
そういう感じが、
かなりあったんじゃないかしら。

その撮り方が……
すごく、しっくり来ましたねぇ。
その撮り方で世界観を、映し出していました。


はい、そんな……感じの映画です。
なんだろう、そこまで極端に…
（タイ映画って感じだなぁ～）みたいな、
特別な感じ、アジア感、感じません。

なんか、そのぐらいに……普通、自然でした。
普通の…これ、日本を舞台にした映画……でも、
そこまで大きな違和感が無い…ような。

だから、、、
（タイ映画って……伸びてきそう、韓国映画並みに…
　日本への流通シェアを変えてくるかも？）って、

ちょっと、そう感じた……良い映画でした☆


たぶん…あの、
世界のカリスマ片付けコンサルタント、
こんまり…こと近藤麻理恵さんに
影響を受けてるシーンとかも出てくるので、

より身近に感じた…のかも？？？笑

そのまま…彼女の映像を使ってはいないですが、
「顔が気になってさ。
　天使の格好をした悪魔だ」って言ってた、、、笑

確かにあの人…年齢不詳感、あるなぁ…天使か、、、ｗ
こんまり、近藤麻理恵さんを知らない方は…
軽く調べてから観る……のも良いかと思います☆


あ、あと…
１５万バーツは 23.0308時点で 585,000円ぐらいです☆


はい、
オススメ映画です☆ぜひ、どうぞ♬

では、鑑賞済みの方向けの、
ネタバレ含んだレビューを、、、
↓

いきなり……デジタル万引きしてるの……
これ、、、良くないですねぇ 笑

雑誌の…必要なところだけ撮影して、
データ化してタダで持ち帰っちゃう。

本が売れなくなる……世界。。。

タイの……ゴミ処理事情って……
どんな感じなんでしょうねぇ？

黒いゴミ袋……日本には…もう基本無い……ですよね？
で、
めちゃくちゃ仕分けせず 笑、
なんでもブチ込んでましたねぇ。。。

「ゴミ袋はブラックホールよ。
　入れたものは消え去るの、視界からも心からも。
　簡単でしょ　それだけの話よ」

それだけ……じゃ無くて、
すごくいろんなことを…含みますよねぇ「断捨離」……

あの…
ピンク（パッチャー・キットチャイジャルーンさん）の
プレゼントだったＣＤのエピソード。

あれ、良いですよねぇ～
あのエピソードで、クルッと方向性が変わる。

ピンク
「不要だからと勇気を出して、私に返してくれてたら
　少し悲しいだけで　怒りはしなかった」

これでねぇ、これの返しに、、、

ジーン
（チュティモン・ジョンジャルーンスックジンさん）は

「あなたが断捨離する時に
　私からの贈り物を捨てても、私は怒らないわ」

……これ、言ってしまう言葉…ですよねぇ、
それは……言われて悲しい言葉…なんだ、、、

価値観の相違って難しい。

こうして、、、すれ違う、、、泣
自分がそうでも、他者は違う。。。

そして……ごめんなさい が、なかなか言えない。。。


これがさらに一緒に暮らす…とかになると、
この、物への価値観で揉める……不快……って、
ありますよねぇ。。。


「あんたが忘れたフリをしても　何も解決しない。
　両者が納得しなきゃダメよ」

断捨離のコツ３　「情を持ちすぎないこと」
断捨離のコツ４　「非情になること」

これ、履き違えちゃダメだけど、
でも、とても必要な…心構え。


で、ここから……

"そんな物たちを、様々な人に返していく映画 "
…になっていくのかしら？？って、

ちょっと思いましたね。

誰かのゴミが、誰かの宝ものになって、、、
…って、
あのコントラバスは……ヤバい。。。ｗ
あんな大きいもの……あれ………ギャグだｗ
どんなバックストーリーがあったのかしら？ｗ


物は思い出も残す…けど、怒りも残す。。。

そして、
取りに戻ってくる友人。それを隠れて見てるジーン。
これは…
コミカルなシーン？……と取って良いのかしら？ｗ

小包、受け取り拒否で返ってきて………

ジーン
「彼のこともゴミ箱に捨てたようなものよ」

ピンク
『人と別れるのと　物を捨てるのは違う』

このあたりの……
「断捨離」から、
こんなにいろんなことが
生まれるのか？？？…って感じ。

パンドラの箱を……開けてしまうように、
「断捨離」は、
忘れたはずのことを…
ガッと、思いもしない方向に変えていきますね。

そしてエイムとの再会。。。

謝った方はスッキリして、、、
謝られた方は、、、（正直、ふざけんな）ですよね。
その謝罪は、相手のためじゃ無く、自分のため、、、


この……
「スウェーデンの写真を撮って」……って、
エイムがそう言って渡したのは、、、
その時に、
エイムは何かを感じ取っていた…かもしれませんよね。

だから、
カメラとフィルムを渡して……
繋がりが消えないように…？？……だったりしたかな？？
で、それを丸ごとスルーして終わりにしたジーン。。。

これは……エイムの立場だったら……相当キツイ。


で、
今カノのミー（サリカー・サートシンスパーさん）が
居るのに、部屋に入れちゃうエイム……
なんでしょうねぇ……
どういう心境、、、だったのかしら。。。


そして、ジーン
「自責の念が溢れて止まらなかった」

理想的な資料を見た……
それはエイムの家でよく見ていた雑誌だった…


ピンク
「彼があんたの潜在意識に植え付けたのね。」

ジーン
「……私の好みは たいてい彼の影響を受けてる」


このセリフたちも、、、感慨深い。。。

今の自分は、誰からの、どんな影響で、
作られてきたか、、、

この後の、
コーンとヨックの写真……の話から、

ブォッ…って効果音ｗｗｗ


そして………
ジーンの物を返してくるエイムとミー。
あれ、、、
あのレストラン的な……
あんなところに…ダンボール２箱。。。ｗ
あれ、ジーン１人で持って帰ったのかなぁ、、、？

返すだけ、、、返ってくる地獄、、、ｗ

そして……
エイムの母のエピソード。

「死に際に食べたがったのは　君のスープだ。」

この返し、辛いなぁ、、、グッサリくる…
でも、それほどにエイムが辛かったこと…でもある。

…こんな風にスープネタ伏線を、
すぐ回収してくるとは…


そして、
この…エイムにのしかかった、
…のしかかって "いた" 、
失うことの連続、、、、

孤独、、、
良いことも悪いことも、伝えられず、届けられず、
ただ、孤独に前進することだけを考えた、、、


そして、今カノが居ても………
何も埋められていなかったエイム、、、

写真探しで、、、

元カノ、元カレ……と、
一緒に昔の写真を見る……って、
シンドいですよね。。。

今を生きる人たちなら……
動画まで残ってますよねぇ…。。。
そのうち、映画、ドラマでも
写真よりも動画…の思い出…の方が
多く使われるようになっていくのだろうか？
写真アルバム……などは特に使われずに、、、


エイム
「普通の写真なのに　今は宝ものになったな」

それは、自分には普通、
でも、他の人には…泣いて喜ぶほどの宝もの…。

そして最後、、、
家族の思い出の写真……で、兄妹で話す。

兄（ティラワット・ゴーサワンさん）の、

「たまにピアノに座っていると、親父が恋しくなる」

この辺のやり取り……が、
ジーンの……思い切った行動に…繋がったかしら？？

そして……
ミーから、ミーとエイムが別れたことを知る。。。

ただの「物」
なんでもない、ただの「物」
それが移動しただけで、、、、

人間関係も変わり、終わり、、、
大きなことに繋がっていく。。。
"風が吹けば桶屋が儲かる" ……じゃないけれど、


ただの商品、ただの物…が、
深く記憶と結びついて、、、
どんなに小さな物でも、

人の心は
ものすごく揺れて、変わる。。。


ミーが受け取り拒否をした……ことが始まりだった……
これがまた、壮大な伏線回収となって、、、

良い脚本だ～～……泣

エイムとジーンの会話、、、


エイム
「罪悪感と生きろ　逃げてちゃダメだ」

「人を愛せば分かる　忘れるのは簡単じゃない
　人を愛した経験は？」
　　　↑ これ、元カレ元カノに言われるの悲しい…

「自分の身勝手さを認めて、前に進んでくれ」

「安心しろ　みんな同じさ
　何が大切か選択を迫られる
　人は見たいものしか見ず、
　選んだもの以外は忘れる　前に進んでくれ」


すごい……詰めますよね、、、エイム

これが、、、ピアノ処分へと繋がっていく。。。


物…の処分、捨てる、……は、加速する。
その経験で心が、非情に、強く、なっていく。。。

ピアノを……騙し討ちで……処分しちゃう。。。
これ、
攻めた内容でしたねぇ。。。

ここは……感想が割れそうなところですね。


辛いけど、仕方ない。
他人がやってくれなければ
母だけでは前に進めなかっただろう…な考え方。
これはエイムが先に進むのにも…大変だったことも
影響を受けてる…かしら。

そして……父との電話。。。

「父さんは過去を迷い無く、捨てた。
　傷つくならピアノなんて捨てれば良かった」

決定的な後押し…でしたね。。。
ずっと、誰も触れずに景色の一つとして存在してた物。
それが……改めて、「不要だ」と言われた時、
そこにあった、家族の愛の姿…も、
遠い過去で、戻らない壊れたものだ……と、
突きつけられる切なさ、悲しみ。。。



それでも、
やっぱり……
なんて酷いことをするんだ！！…って感想の人も
きっといらっしゃるでしょうね。。。

……実際、難しいですよね、
思い出のあるもの……を、他人が口を出して
処分させる、、、なんて、

本当に深いところで傷つく。。。

強い思い出は、深く重く傷つく。。。

結果として、、、
それがプラスで前向き、ポジティブな結果だとしても…
やっぱり、「捨てられた」…は、
辛いですよね。。。。

あのジーン母（アパシリ・チャンタラッサミー）さんの
声だけ…で、怒り泣き崩れるシーン……
うまかったですよね。。。あれは……切ない。。。

そしてそれをノイズキャンセリングで…消してしまう……


自分勝手だわ、、、、

そして自分もまた、
兄に処分を任せて、、、過去を捨てていく、、、

「電話もしないでね　全部捨てていいから」



そして……2020がスタートして、、、
ハッピー・ニュー・イヤー、、、

で、タイトル…
" ハッピー・オールド・イヤー "
この言葉自体は…使われない言葉だけれど……

意味としたら……
幸せだった過去　って感じでしょうか。
ありがとう過去　みたいな感じ？？


原題は
「あなたを残さず捨てる方法」こんな感じなんです。
これでも……良かったと思うなぁ、、、


最後の………

「エイムと普通に話せて、友達になれて、
エイムは彼女とシンガポールに行く……」って、

そんな嘘をついて、、、

前に進んでいく…ジーン


ながーい、ながーーーーーーーーーーーい、
カメラ目線のジーン…

皆様は…何を感じられたでしょうか？？

決意……な感じにも取れるけど、、、
過去を捨てた痛みに耐えながら…にも…
見えるでしょうか。。。

鑑賞者にその意味を委ねるような…
ずっとジーンと目が合うシーンでしたね☆


本当に、良い映画だったな～☆って、
思いました。

おしまい☆