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人事コンサル会社で実際取り組んでいる心理的安全性とは?

こんにちは。
ベクトルnote運営・編集チームの勝又です。
突然ですが心理的安全性という言葉をご存知でしょうか。

心理的安全性とは、1999年アメリカの組織行動学の研究者、ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授が提唱した考え方です。
チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに 安全な場所であるとの信念がメンバー 間で共有された状態をいいます。

エイミー・エドモンドソン氏

この考え方が世の中で注目されたのは
Googleが「生産性が高いチームは心理的安全性が高い」という社内調査の結果を発表したことがきっかけでした。
(参考図書:「世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 」

日本でも石井遼介さんの「心理的安全性のつくりかた」が13万部(2022年6月)発行され心理的安全性という言葉が認知され始めました。


何かとよく聞く心理的安全性、体験すると想像以上に辛い

私がこの言葉に出会ったのは、
転職して今の研修事業に携わったことがきっかけでした。

その言葉の意味や定義を知れば知るほど、
「だからあの時辛かったんだ」と過去の自分を理解できました。

また、いま心理的安全性が低い職場にいて悩んでいる友人の話を聞きながら「厳しく追及される職場」ではなく「仲が良い職場」「楽しい職場」であっても心理的安全性が低く苦しむ人がいるという現実を知りました。

~こんなことありませんか?~

・入社したばかりで、わからないことだらけ。
先輩には「わからないことがあったら何でも聞いてね」と言われ、
実際に相談したら「●●さんがそう思うならそれでいいんじゃない?」「それは相談しなくていいよ」と言われ、それ以降何も相談できなくなった。

また職場で「あんなこともわからないなんて…」と話していることを聞いてしまい、自分も言われているのかなと感じ怖くなった。

・業務の効率化を測るために改善提案を出しグループで意見を聞こうとしたら「そう思うなら●●さんが担当でやってね」と言われ、改善提案を出すたびに仕事が増えた。
誰も協力してもらえず、相談もできない環境に改善提案を出すことを辞めた。

・業務の処理で「おかしい、処理が間違っているのでは?」と感じたが、以前からずっと同じ処理をしていたため、’’余計な事を言うな’’という雰囲気があり指摘するのを辞めた。結局お客様からクレームが入っておおごとになった。

仲が良い職場だから心理的安全性が高いわけではない

ここで気をつけたいことは
仲が良い職場、失敗を指摘されない職場、怒られない職場が心理的安全性を高めるわけではありません。

「気軽さや心地良さを指すものではない」「相手に感じ良く振る舞うことではない」「相手の意見に賛成することではない」「性格の問題ではない」

エイミー・エドモンドソン氏

大切なことは、
・相手と異なる意見であっても発言できる
・ミスを指摘しても非難されない
・不明点を質問し、議論できる 
そういった建設的に「反対意見を言い合う関係性」が築けているかどうかです。

私たちが取り組んでいること

いま私たちのチームには新しく入社してくれた2名と、派遣社員の方、上司の小野を含めて5名で業務を行っています。

そのなかで、心理的安全性を高めるために取り組んでいることをご紹介します。

積極的に部下の意見を聴く

これは上司の小野がいつも私たちにやってくれている行動です。
自分の意見を一方的に押し付けるのではなく、
それぞれの意見を聴きだし、
どんな意見でも嫌な顔せず受け取ってくれています。

上司と違った意見でも、話しやすい環境があるお陰で臆することなく意見ができています。

グッドポイントをフィードバック

せっかくの機会なので、心理的安全性を高めるために上司の小野が日頃から実施している事をヒアリングしてみました。
そこで出てきた内容がこちら。

メンバーの良いなと思った言動を毎日メモして、タイミングを見てフィードバックしているそうです。

※確かに…振り返ると○○の時のこの行動良かったよ!とか○○の考え方、いい視点だね!とかフィードバックしていただいていました。
これ、言われた方はすごく嬉しいんですよね。
「普段の頑張りや行動を見てもらえている」という気持ちになります。

失敗してもOK!チャレンジする姿勢を応援

こちらも小野が日頃から気を付けていることのひとつ。新しいことにチャレンジしたら、失敗はつきもの。

失敗した時に怒って追い込むのではなく、振り返って次にどう生かすか、その人自身が見つけるまで伴走するように心がけているそうです。

私も入社してからいろんなことに挑戦し、うまくいかない事や失敗した事もありますが一度も一方的に怒られたことはありません。

失敗は次の成長のための道しるべ。
自分の足りないところや改善点が把握できる貴重な機会です。
そんな風土がヒューマン・ディベロップメント部にはあります。

雑談こそ重要

これは私が普段から心掛けていること。
テレワークによって、毎日顔を合わせる事が減ったからこそあえて雑談時間を作っています。

雑談なんて…と侮るなかれ。
打ち合わせや会議となれば’’仕事’’という緊張感も生まれますが雑談だと気軽に会話ができますよね。
雑談を通じて関係を築いていると、ふとしたときに本音や悩みも打ち明けやすいのではないかと思います。

また、普段から仕事のことしか話さないチームと
その日の天気や朝の出来事など、ちょっとした話題をもちかけ笑顔でコミュニケーションがとれるチーム、どちらが働きやすいでしょうか。
私は圧倒的に後者です。

だからこそ職場の雰囲気を良くすることが心理的安全性につながり
チームワーク向上や業務改善のきっかけになっていると感じています。

最後に

ご自身の職場でチームのコミュニケーションがうまくいっていないと感じる方、若手が消極的で悩んでいる方、離職が多くどうにかしたいと考えている方はぜひ一度、職場の心理的安全性をチェックしてみてください。

私たちもこれが全てではなく、日々改善してチームが活躍出来る方法を模索しています。

ぜひ皆さんが実践されている心理的安全性を高める行動やエピソードがあれば共有いただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!