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『療育には行きません。小学校も通常級です。それしか認めん』と保護者は言っています

十月十日あなたに会えるのが楽しみにしていました。

終わりが見えない悪阻に耐え、これからくる陣痛の恐ろしさに震えながらも、あなたに会うために頑張った。

健康に産まれてきてほしい。

あなたのことを世界で1番愛してる。 




療育に行ったほうがいいですって?

小学校は支援級の方がいいって?

この心理士は何を言っているの。

みんなと違う?普通の子じゃないわけない。みんなは通常級学級に行くんでしょ。

一生懸命死に物狂いで私もこの子も出産の時頑張ったのよ。

障害児?嫌、認められない。この子は誰よりも優しくて、英語も好きで得意なことだっていっぱいある。劣ってなんかいない。

私が悪いの?この子をこんなふうに産んで育てた私が悪いの?

保護者 :『療育も就学相談ももう少し様子を見てからにします』

この子の将来、私達の将来は一体どうなるの…。

母の気持ちと心理士の思い

私〘心理士〙 : (心の声) あーしくじった!療育すすめるタイミングしくじったー!

でも、このお子さんは年中。来年の夏までには就学相談に最低でも行って欲しい…。

お母さん、泣きそうな怒りもまじった表情をしている。
もっと伝え方やタイミングを考えればよかったಥ⁠‿⁠ಥ

私:『お母さんの戸惑いも今心に渦巻いている気持も当たり前なことだと思います』

きついことかもだけど、伝えないといけない。

未来のために。

私:『だけど、〇〇君らしく生きていくために〇〇君に合った環境を整えてあげることをすすめます』

言葉選びが下手な私。お母さんに届くかな?

療育は大人が子ども理解を深める場

一般的には、療育=発達特性や障害をもつ子がいくトレーニングスクールのイメージがあるかもしれないです。

でも私個人は、療育とは苦手なことをカバーするスキルを身に着け、好きなこと得意なことを見つけに行く場所だと思っています。

そして、親御さんが子ども理解を深め、子どもの素敵な部分をたくさん探しに行く場だとも思っています。

例えば、療育にお子さんを向かえに行き、先生から帰りに一言ありました。
どちらを言われたほうが心がほっこりしますか?

① 〇〇くん、今日は苦手なひらがなの〘ぬ〙を20字書く練習をしました。お家でも他の字をやってみてください。



② 〇〇くん、お魚が好きなんですね。図鑑を見ながら魚の名前をいっぱい教えてくれました。将来は海の研究者になれるかもですね。

私は②ですね、断然。

物を覚えることは苦手だと検査で指摘されてたけど、興味のあることは意欲的に覚えられるんだ。

しかも、覚えたものを人に教えてあげることもできる。好きなことには集中力がすごいから本当に研究者タイプ向きかも。

療育を通して、保護者の方はこうやって子ども理解を深めていってほしい。
その子らしい花丸をいっぱい集めてほしい。

子どもをありのまま常に受け入れるなんてできないですよ。他と比べて自信をなくすこと、劣等感を感じる日もありますよ。

命がけで産んだ大切な我が子。

健康であって何もなく幸せに育ってほしいというのが親の願い。

いつでも笑顔でいてほしい。

お母さん、お父さん
我が子は特別なオンリーワン
素敵な花を一緒に咲かせましょう

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