北八ツ@彷徨人

北八ヶ岳の麓に住んでいます。信州登山案内人、八ヶ岳地域。北八ツの記事が多目です。よろし…

北八ツ@彷徨人

北八ヶ岳の麓に住んでいます。信州登山案内人、八ヶ岳地域。北八ツの記事が多目です。よろしくお願いいたします。

記事一覧

無名の湿原。

里山、いや丘と言ったほうがいいであろうか。無名のピークのある山中に入ってみる。 山中へ 登山道のない山中を歩きだす。樹林の間隔は割に広く道はないが歩きやすい斜面…

41

秘密の雪原。

3月の雪原へ ステップソールで歩き出す。3月中旬、秘密の雪原へ。 1月、2月は雪が少なく遊びに行けなかった場所。3月に入り雪が増えた雪原へと歩いていく。 登山道…

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とろろ昆布と肉厚。

登って滑れる軽快な道具、ステップソール 踵の上がるブーツとの組み合わせで自由自在に森を遊ぶ。 とろろ昆布 面白そうな斜面、気になる場所に行ってみる。登り返してい…

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ステップソールの滑り。

無名ピークから滑り出す。 軽快な道具 樹林を縫って滑っていく、ステップソールは良く考えられた道具。登りはしっかりとウロコが効き滑りではソールの凹凸によるブレーキ…

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ステップソールの登り。

3月中旬気温が上がり雨が降り雪質が変わっていく。暖かい日が続き上質のザラメ雪になる。 ステップソール 3月下旬、この時期に使う楽しい道具「ステップソール」で山に…

37

4月のおしどり隠し。

奥蓼科へ 車道沿いには間もなく消えるであろう残雪が少しだけ残り、フロントガラス越しには豊富な雪を纏っている北八ヶ岳の峰々が望まれる。 4月初旬、奥蓼科へ。 おし…

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冬の河原の小さな冒険。

信玄尾根を滑降し棒道経由で登り返す準備をする。登りの前に小さな川を超える。 静かな水流 3月に入りずいぶんと積雪が増えたものだ。目の前の小さな流れが深くなり枝分…

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信玄尾根(3月の雪)

降雪のあった翌朝、いつもの稜線を目指して歩き出す。 稜線ヘ 南岸低気圧がもたらした3月の雪、白くなった森の中を登って行く。昨夜からの降雪は約25cm。 真っ白なカラマ…

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隠れた名展望台。

(短編、写真集) 少し開けた場所、休憩に適した場所。 その展望台は蓼科山、将軍平から大河原峠方面に少し歩いた場所にある。 開けた平を少し先にいき大展望を楽しむ。 手…

38

無名沢の滑降。

蓼科山北面滑降後、ハイマツが埋まりきっておらず予定変更、将軍平へ。 スキーシール 蓼科山荘を過ぎた平で滑ってきたスキーを外しシールを装着する。この平が鞍部の底と…

47

北面滑降。

ドロップポイントへ 山頂ヒュッテ付近でスキーを装着し滑り出し(ドロップポイント)へと移動する。先日40cmほど雪が降ったとはいえ今年の雪は少ない。 上部はパックされ…

41

別世界の山頂。

山頂へ 最後の急斜面を登りだす、急坂の上にある青空を見上げながらの登り。 一歩一歩確実に高度を上げて行く。北側を見れば雪の斜面奥には青空の下北アルプスが連なる。…

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タテモン。

標高2400の森 北八ヶ岳、蓼科山。森林限界間際の森、無風の東面に出現するというスノーモンスター「タテモン」。 例年の約半分の積雪の今年、はたして出現しているであろ…

37

限界ぎりぎりの森。

急斜面 将軍平を後にして山頂へと登って行く。 少し行くと急斜面のスタートとなる。この山頂直下の急斜面、山荘手前のザンゲ坂と比べてもはるかに急な斜面である。夏間に…

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将軍平への道。

2月の雪 ゴンドラを降り雪の森を歩いて行く。 ここは蓼科山麓の御泉水自然園、数日前に降り積もった雪は約40cm、2月の雪を踏みしめる、柔らかい感触を楽しみながらの登…

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信玄尾根(八子峰彷徨)

大展望を楽しみながら稜線を歩く。 下りで使う尾根へと向かう 真ん中の尾根 東に延びる3本の尾根、その真ん中の尾根を下る。 遠目に見ても綺麗な尾根である。急、緩、急…

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無名の湿原。

無名の湿原。

里山、いや丘と言ったほうがいいであろうか。無名のピークのある山中に入ってみる。

山中へ

登山道のない山中を歩きだす。樹林の間隔は割に広く道はないが歩きやすい斜面をゆく。やがて下りとなり小さな尾根と沢がいくつかでてくる。
過去に何度か来ている斜面だが尾根にせよ沢にせよ下りでは間違えやすい。
目印の木をたよりに正解の尾根を見つけ下っていく。

無名峰のオアシス

尾根から下を見る、平らな場所を確認

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秘密の雪原。

秘密の雪原。


3月の雪原へ

ステップソールで歩き出す。3月中旬、秘密の雪原へ。
1月、2月は雪が少なく遊びに行けなかった場所。3月に入り雪が増えた雪原へと歩いていく。
登山道を外れひとつ丘を越えた東斜面、疎林帯と大展望の斜面に到着。

大展望

北を見れば大きく美しい「諏訪富士」。諏訪富士とは蓼科山の別名、どこから見ても美しい蓼科山だが南から見上げるこの角度も大好きな風景。
滑り込む東の先にはどでかい北横岳

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とろろ昆布と肉厚。

とろろ昆布と肉厚。

登って滑れる軽快な道具、ステップソール
踵の上がるブーツとの組み合わせで自由自在に森を遊ぶ。

とろろ昆布

面白そうな斜面、気になる場所に行ってみる。登り返しているとカラマツの木に美味しそう垂れ下がる通称「とろろ昆布」を発見、近寄ってみる。木の枝にたくさんのとろろ昆布。

山で見かける気になる存在。風になびく姿も美しい森の主役級。
ゆっくり観察し写真を撮る。
正式名称は「サルオガセ」。

肉厚

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ステップソールの滑り。

ステップソールの滑り。

無名ピークから滑り出す。

軽快な道具

樹林を縫って滑っていく、ステップソールは良く考えられた道具。登りはしっかりとウロコが効き滑りではソールの凹凸によるブレーキもさほどなく通常の板と遜色ない滑りができる。
軽快に下り雪原に出る。

本領発揮

ここからがステップソールの本領発揮である。滑り降りた斜面から別の方向のおもしろそうな場所への登りがすぐにできる。
シールを使った場合はそうはいかずシール

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ステップソールの登り。

ステップソールの登り。

3月中旬気温が上がり雨が降り雪質が変わっていく。暖かい日が続き上質のザラメ雪になる。

ステップソール

3月下旬、この時期に使う楽しい道具「ステップソール」で山に入る。
ステップソール、通称「ウロコ板」。スキーのソールがウロコ状に彫ってあり前には進むが後ろには滑らないスキー板。
雪質にもよるが新雪からザラメまで登っていける道具。

ウロコの効く雪

この日の雪は快適ザラメではないがウロコの良く効

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4月のおしどり隠し。

4月のおしどり隠し。


奥蓼科へ

車道沿いには間もなく消えるであろう残雪が少しだけ残り、フロントガラス越しには豊富な雪を纏っている北八ヶ岳の峰々が望まれる。
4月初旬、奥蓼科へ。

おしどり隠しの滝

雪解けが進み水量の増しているであろうおしどり隠しの滝へ。明治温泉への道を歩いていく、流れの音は大きく期待できそうである。
到着したおしどり隠しの滝、4月の陽射しを受けた美しい流れ。何段にも分かれ流れ落ちる清らかな水流。

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冬の河原の小さな冒険。

冬の河原の小さな冒険。

信玄尾根を滑降し棒道経由で登り返す準備をする。登りの前に小さな川を超える。

静かな水流

3月に入りずいぶんと積雪が増えたものだ。目の前の小さな流れが深くなり枝分かれした水流はあみだくじのようで面白い。流れを眺めているうちに前後の水流、雪の付き方が見たくなり河原の小さな冒険をスタートする。

下流へ

少しだけ下流に下ってみる。少しいくと小さな淵になった場所を発見、清流である。水の中が見たくなり

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信玄尾根(3月の雪)

信玄尾根(3月の雪)

降雪のあった翌朝、いつもの稜線を目指して歩き出す。

稜線ヘ

南岸低気圧がもたらした3月の雪、白くなった森の中を登って行く。昨夜からの降雪は約25cm。
真っ白なカラマツが出迎えてくれる稜線に到着、周辺の景色も素晴らしい。

平坦な稜線を進みドロップポイントでもある休憩適地へと歩いていく。

西と東

休憩適地でシールを外し温かい飲み物を口にする。
この場所からは西にも東にも滑って楽しい場所があ

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隠れた名展望台。

隠れた名展望台。

(短編、写真集)
少し開けた場所、休憩に適した場所。
その展望台は蓼科山、将軍平から大河原峠方面に少し歩いた場所にある。
開けた平を少し先にいき大展望を楽しむ。
手前の枯れ木、樹林帯も素敵な展望。
蓼科山の山肌から始まりその奥に北横岳、
さらに奥には南八ヶ岳。
最奥にあるのは南アルプス。
美しき山々の連なり。
大展望を楽しむ。

最後までお読みいただきありがとうございます。

無名沢の滑降。

無名沢の滑降。

蓼科山北面滑降後、ハイマツが埋まりきっておらず予定変更、将軍平へ。

スキーシール

蓼科山荘を過ぎた平で滑ってきたスキーを外しシールを装着する。この平が鞍部の底となり前掛山方面(大河原峠側)へはなだらかな登りとなる。
スキーシールとはスキーの滑走面に貼り付ける登高用の道具である。前には進むが後ろには滑らず登れるBCスキーには必需品である。(クライミングスキンとも呼ぶ)

無名沢の入口

前掛山方

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北面滑降。

北面滑降。


ドロップポイントへ

山頂ヒュッテ付近でスキーを装着し滑り出し(ドロップポイント)へと移動する。先日40cmほど雪が降ったとはいえ今年の雪は少ない。
上部はパックされた硬い雪、少し下ると柔らかい雪になり滑降が楽しい。

埋まっていないハイマツ

樹林帯まで滑り込み少し北側の秘密のルート方面に進んでいく。周りを見ると埋まっているはずのハイマツが埋まっていない。
秘密ルートの入口までのトラバースが厳

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別世界の山頂。

別世界の山頂。


山頂へ

最後の急斜面を登りだす、急坂の上にある青空を見上げながらの登り。
一歩一歩確実に高度を上げて行く。北側を見れば雪の斜面奥には青空の下北アルプスが連なる。

急斜面を登りきり山頂ヒュッテを通過する、最後のなだらかな登りで山頂となる。

別世界

山頂平は野球場ほどの広い平。噴火口跡といわれる真ん中のくぼみにあるのが蓼科神社奥宮。
山頂から見る岩と雪の平原と奥宮。異世界の風景でありなんとも

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タテモン。

タテモン。

標高2400の森

北八ヶ岳、蓼科山。森林限界間際の森、無風の東面に出現するというスノーモンスター「タテモン」。
例年の約半分の積雪の今年、はたして出現しているであろうか。

スキー歩行

蓼科東面の深い森をスキーで歩く、登る。登山道から少し森に入った場所に小さなスノーモンスターを発見、期待できそうである。

深い森を登山道から離れて斜め上方に登っていく、雪は深く樹林間は狭い急斜面の森、場所によっ

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限界ぎりぎりの森。

限界ぎりぎりの森。

急斜面

将軍平を後にして山頂へと登って行く。
少し行くと急斜面のスタートとなる。この山頂直下の急斜面、山荘手前のザンゲ坂と比べてもはるかに急な斜面である。夏間に七合目から蓼科山を登った事のある人なら憶えているであろう岩を掴みながら登るあの斜面である。

無風の森

登っている面は東面、この蓼科東面は通常無風であり雪の溜まる場所。
急坂を登りながら両サイドを見る、雪の量は一気に増え針葉樹の森を際立

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将軍平への道。

将軍平への道。


2月の雪

ゴンドラを降り雪の森を歩いて行く。
ここは蓼科山麓の御泉水自然園、数日前に降り積もった雪は約40cm、2月の雪を踏みしめる、柔らかい感触を楽しみながらの登り。

七合目の鳥居を通過し登山道を進んでいく、森の上は強風が通過していく。
木々が激しく揺れ枝の雪が降り注ぐ、粉雪が舞い幻想的な光景を創り出す。

天狗の露地

先週末に数名の登山者とスキーヤーが登ったようでありそのトレースを使い

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信玄尾根(八子峰彷徨)

信玄尾根(八子峰彷徨)

大展望を楽しみながら稜線を歩く。
下りで使う尾根へと向かう

真ん中の尾根

東に延びる3本の尾根、その真ん中の尾根を下る。
遠目に見ても綺麗な尾根である。急、緩、急と変化に富み北側の斜面にはオープンバーンも有する素敵な尾根を行く。

信玄尾根

出だしの急斜面を下る、まだ尾根地形ではなく笹の急斜面、特徴的な岩を過ぎたあたりから尾根地形となり立派な尾根が続く。
樹林間隔は狭くはなく明るい尾根を下っ

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