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【ファジサポ日誌】65.覚悟の戦い~第27節ロアッソ熊本vsファジアーノ岡山

※カバー写真は天皇杯湘南戦より(32)福元友哉

なぜ月曜日?
この試合についてはまずこの不可思議な日程に触れざるを得ません。
ファジアーノ岡山の立場としては、次節清水戦(7/29アウェイ)まで中4日となり、中6日で臨む清水エスパルスとはコンディションに差が出る可能性は高いといえます。
このような日程になってしまった以上、多くの選手が酷暑の中走り切った前節長崎戦からの回復期間に充てられたと、無理矢理にでもプラスに考えるしかありません。

おそらく、他競技との兼ね合いなのだろうと予測していましたが、やはりそうでした。えがお健康スタジアムには、夏休みに入ったタイミングという事で地元中体連の陸上競技会が金~日の3日間びっしり入っていたのですね。

ちなみにシティライトスタジアムの7月は…

「Cスタ」の場合は、総合グラウンド予定表の「陸上競技場」の部分だけを見ればよいのですが、上手くファジアーノアウェイ週に他競技の予定が入っているという感じです。

比べてみますと、えがお健康スタジアムの稼働率の高さに驚きます。

今シーズン、熊本ホームのこのようなやむを得ない平日開催(千葉戦は金J)は岡山戦のみということで(なんという不運…)、寧ろロアッソさん大変頑張って調整されているんだという苦心の跡が窺えます。

公共施設(行政の立場)という観点からは、様々な競技等によるこの稼働率の高さというのは望ましいことです。
Jリーグを開催する興行施設(クラブの立場)としては当然望ましい事態ではありません。この試合の観客は2,981人、よく集まった方だと思いますが、昨シーズンの熊本の平均観客数4,039人と比較しても営業上のダメージは否定できません。

ファジアーノに関しては、これまでのホームゲームで無理のある日程での試合開催は記憶になく、陸上競技会等と日程がバッティングしても同日のナイター開催により回避していたと記憶しています。不思議と岡山マラソン(11月第2日曜日)とも被りません。(※Pikaraスタジアム開催はCスタ改修のため)

これは木村オーナーをはじめとした「地域に嫌われない」クラブをつくるという方針から、クラブ草創期から地元行政やその外郭団体等と良好な関係を築いてきたことにより、スタジアムの利用においても非常に柔軟な調整を可能にしているものといえます。

そして、ファジアーノは円滑なホームゲーム開催実績が認められ、現在シティライトスタジアムの指定管理者になりました。これは皆さまご存知のようにCスタに限らず、岡山市・総社市の公共スポーツ施設全体に広がっている取り組みです。

ファジアーノ岡山は興行開催主として地方公共団体と立場を別にするのではなくファジアーノ岡山自体が公共財として地域のインフラになっているという点で、非常に先進的な取り組みを行っているといえるのです。

さて、前置きが長くなってしまいましたがゲームに入って参りましょう。

1.試合結果&スタートメンバー

J2第27節 熊本vs岡山 時間帯別攻勢・守勢分布図(筆者の見解)

劇的な幕切れでしたが、その件は後ほどゆっくり。

木山監督、各選手、非常に緊張感を感じさせる会場入りでした。
J1昇格をねらう上で勝ち点計算上、勝たなくてはならない戦いになる。
しかし相手は最近相性が悪い「巧い」熊本。簡単な戦いにもならない。
そんな選手心理が伝わってくるような雰囲気でした。

その覚悟は試合展開にも現れていて、「時間帯別攻勢・守勢分布図」からも読み取れますように「自分たちが準備してきたもの」をフルパワーで出していった序盤、「覚悟を持って熊本の攻撃を受け続けた」後半の序盤、そして勝利に執念を燃やした最終盤と、濃い色分け(赤・青)になっている時間帯に「岡山の覚悟」を読み取りました。

今回のレビューではこれらの時間帯を中心に振り返ってみたいと思います。

ではメンバーです。

J2第27節 熊本vs岡山 スタートメンバー

ホーム熊本はお馴染みの3-3-3-1です。
岡山は3-5-2に代えてきました。千葉から移籍加入の(17)末吉塁が早速RWBに入ります。おそらく両WBに高い位置を取らせたいとの意図があったものと思われます。守備時は両WBが最終ラインまで下がる完全な5-3-2でした。控えに(16)河野諒祐が回り、レフティーの(42)高橋諒、(2)高木友也は共にメンバー外となりました。コンディションの問題なのか?理由は不明です。

2.レビュー

異例の中7日でゲームに臨んだ両チームでしたが、間隔が空いた分、この試合に向けた充実した準備の跡が窺える前半でした。

(1)理想が凝縮された序盤

これまで何度も木山監督から述べられてきた岡山のコンセプトは「相手コート」でのサッカーです。相手を押し込み攻撃の時間、チャンスを増やす、相手ボールを高い位置で奪うことにあります。しかし、現実には理想どおりのサッカーが出来ているとはいえません。
理想のサッカーができない理由を紐解いた時に、今シーズンはここまで「相手の押し込み方」に問題があったといえるのではないでしょうか?

どこのチームもですが、最終ラインがボールを持った際に相手はボランチなどの中央をまず締めてきます。それによりボールはサイドに展開されます。
岡山が右サイドに展開した場合、RSB(16)河野は味方IHやSHとのパス交換で相手陣内に持ち込むと比較的低い位置からアーリークロスを前線に供給する傾向にあります。

精度の高いクロスが(16)河野の武器ですので、そのプレー選択自体は当然ともいえますが、今シーズンは前線のターゲットであるCF(18)櫻川ソロモンと上手く合わない、そして早めにクロスを上げることでボックス内(特にファー)に味方の人数が揃わないことで、相手を十分に押し込むことが出来ていませんでした。
これは木山監督が攻撃に「速さ」を求めていたことも影響していたと思うのですが、今シーズンのこれまでのインタビュー等の記事から現場、強化部はこの点に課題を見つけていたように感じていました。

そこで、チームはサイドを縦に推進する力を求めたのだと思います。
つまり、ドリブル等でサイドを深くを抉り、この間にボックス内に走り込む人数を増やし、相手コートでの分厚い攻撃を展開しようとしたのです。左サイドではLSH(22)佐野航大や(42)高橋諒、(2)高木友也がそれぞれの特長を出しながら一定の成果を出しています。
右サイドのピースとして招聘されたのがRWB(17)末吉塁であったということなのでしょう。

この中7日は(17)末吉とチームに十分な準備時間を与えていました。
出場可能となったこの試合からいきなりスタメン出場、序盤の5分間でいきなり「らしさ」とチームのねらいを出してくれました。

2分、(18)櫻川ソロモンのポストワークから(8)ステファン・ムークが熊本最終ラインにプレッシャーをかける「良い守備」からスイッチを入れます。
全体的に押し込みながら、熊本のスローインにCH(41)田部井涼が厳しくプレッシャーをかけ、IH(14)田中雄大、(44)仙波大志と連携し、熊本の近くの味方にリターンし前進するボール運びを阻止。
ここでボールを奪い(44)仙波は迷いなくゴールへ一直線にドリブル、シュートのこぼれ球に(18)櫻川が反応、ネットを揺らしましたが惜しくもオフサイドでした。

この最初の5分は岡山が最終ラインを押し上げ熊本を自陣に押し込みます。
続きまして4分(23)ヨルディ・バイスからのロングフィードのクリアも岡山が回収、右の(17)末吉に展開後、(17)末吉はそのままボックス内の(8)ムークとワンツー、ボックス右側に侵入していたLCB(43)鈴木喜丈のワンタッチシュートに繋げます。

早速(17)末吉の持ち味、そしてチームとしてサイドの深いポジションを抉るねらいが出ました。この日のJリーグは当然この試合のみ。他クラブのサポも多数、このゲームを観ていたようでしたが、これまでの岡山の印象を大きく覆す攻撃的な姿勢は驚きを持って迎えられたようです。

岡山が覚悟を持って、序盤から自分たちがずっとやりたかったサッカーを表現した時間帯であったと言っても過言ではありません。残念ながら先制点を奪うまでには至りませんでしたが、この岡山の覚悟は少なからず熊本を狼狽させたものと思えます。

(2)充実のスカウティングの跡と長崎戦の反省

熊本の直近3試合のPA内侵入傾向です。両サイドからボックス深くへの侵入が非常に多くなっています。
10分過ぎから熊本は徐々にボールを持ち始め、岡山陣内へ侵入を開始します。その主な侵入経路はデータどおりサイドであったと思います。
しかし、岡山からそれほど慌てている様子は見受けられませんでした。
おそらく、スカウティングにより想定されていた熊本のボール運びであったからです。

この試合の大きな特長になったのが岡山の守り方です。相手コートでは最終ラインも高い位置を取りながら、熊本ボールを即時奪還、押し込んでいましたが、守勢とみるや早い段階で両WBを下げた5バックで守っていました。
これは(23)バイスがサイドに飛び出して失点した長崎戦の反省と、この熊本の侵入経路を踏まえた上での守備であったと思います。
サイドの奥に起点を作らせなければ、相手はアーリークロスに頼ることになります。しかし、そこには(5)柳育崇と(23)バイスのツインタワーが控えていますし、熊本の前線の選手はそれほど長身ではない。このような計算が岡山側に働いていたのではないでしょうか?

更に岡山戦後のPA内への侵入傾向をみてみました。サイドからの侵入傾向に変わりはありませんが、左サイドからの侵入がより増えています。
これは熊本が岡山の弱点である右サイドを狙っていたことを示しています。
しかし、侵入回数の割にはこのサイドから決定的なチャンスは得られていない印象です。
それは、前述しましたように岡山が完全に引いた5バックで守ったこと、そしてそれにより岡山の両CB、特に(23)バイスを引き出せなかったこと、更にRWB(17)末吉の守備力が熊本にとって想定以上であったからだと思います。

思い起こせば、(17)末吉は千葉の選手として昨年までユン・ジョンファン体制により守備は相当鍛えられている筈なのです。

先制点のシーンも、熊本のサイド攻撃のねらいを逆手にとったといえます。
給水タイム明けのスローインを(18)櫻川がきっちり収めます。
サイドから素早く攻めたい熊本はここでボールを奪えばチャンスになりますので、ここに4~5人の人数を割いてきました。しかし、岡山はこのサイドの密集の中で(18)櫻川を孤立させず、(8)ムーク、(22)佐野が近い距離でサポート、熊本陣内を縦に運んだ(18)櫻川からのグラウンダーのクロスを(14)田中が受けて反転しながらトウシュートを決めます。

(14)田中のテクニックに目を奪われましたが、スローイン、佐野の孤立といった岡山のこれまでの課題を改善して、熊本の選手を引きつけてスペースにクロスを出した岡山のチャンスメイクが光っていたといえます。

(3)熊本の反転攻勢と岡山第二の覚悟

スカウティングの成果とメリハリを付けた岡山の攻守が光った前半でしたが、熊本の攻撃の引き出しの豊富さは流石で、サイドでねらいの起点がつくれないとみるや中央突破に切り換えてきました。

ここで異才を放ったのが熊本RSH(19)島村拓哉です。熊本ボールになると徐々にサイドから中央へポジションを移し始めたのですが、このポジションが常に岡山の中盤、最終ラインの間に取っており、岡山としては非常に捕まえにくい状況になっていました。
同点弾も(19)島村にライン間にポジションを取られ、プレスが掛からないまま良い姿勢で(14)竹本雄飛にスルーパスを出されてしまいました。

昨シーズンJ3今治を契約満了となった(19)島村でしたが、今季は新天地熊本でのテクニカルなサッカーが水に合い、ブレイク中です。倉敷の強豪オオタFC出身で、岡山では育成年代から知られた存在であったとのことです。今週、清水の権田修一、乾貴士がyoutubeで褒めていましたので動画を貼っておきます。ちなみにこの動画で、権田が影山監督時代の岡山のスタイルに触れています。筆者は岡山の土台ともいえる「岡山らしさ」は影山監督時代に培われたものではないかと考えていますので、具体的にどのような点で権田にとって影山ファジが印象に残っているのか興味が湧きました。

さて、前半のうちに追いつかれてしまった岡山でしたが、同点ゴールは岡山のミスではなく、熊本の良さが出たものといえます。選手は失点シーンの細部に反省はあると思いますが、その表情からもそこまでナーバスになってはいなかったと思います。
一方、熊本も岡山の序盤の猛攻に面食らった部分はあったにせよ、中央突破という形で追いつくことに成功。自信を深めて後半に臨みました。後半開始15分の猛攻に繋げます。

この猛攻に対して、岡山は覚悟を持って割り切り守備ブロックを敷いて、自陣深い位置で跳ね返し続けた。木山監督もこの時間の守備を勝因の一つに挙げていました。現在の岡山の場合、自陣に引いた場合、なかなか高い位置やサイドでボールを奪い切ることが最終ラインの選手の特性上難しいといえます。それが故に、中途半端に前にサイドに出ていくのではなく、ボックス内でじっくり構えて跳ね返す、これを15分程度出来たというのは良かったと思います。

■木山隆之監督

(試合前は)すごい雷でどうなるんだろうかと思ったが、試合は良い天候でできて良かった。そして、月曜日にも関わらず岡山からファン・サポーターの方が来てくれたし、DAZNでも後押ししてもらい、ありがとうございますと伝えたい。

試合については、立ち上がりは良かったと思う。良い形で入り、相手陣内でプレーできて、ある程度その流れの中で先制できて良かった。ただ、その後は自分たちの課題で、そこからもう1つギアを上げていけないというか、かなり押し込まれる前半になったので、そこで耐えられず失点したのは痛かった。

後半、もう一度自分たちのペースを取り返して、相手コートのスペースに入っていきたかったので、指示をしながらゲームをスタートしたが、後半の立ち上がりが完全に熊本のペースだった。でも、今日の勝因はそこで耐えられたこと。今年はそういうところで耐えられず失点したり、自分たちの流れに持って行くために我慢ができないことが続いていたが、今日はそこが良かった。セットプレーも含めて何回かチャンスがあり、ファウルにもなったりしたが、何とか粘っていれば際どいところにはいけるんじゃないかと思い、最後1つ取れたのは、福元も含めて日頃努力している部分が出たと思う。

まだまだ試合は続いていくので、また5日後、少しタームが短いが、レストをすることと、試合の準備をしっかりすることをやって臨みたい。

木山監督 熊本戦後のコメント ファジアーノ岡山HPより

この15分、顕著であったのが岡山中盤3枚の疲労度でした。この試合、守備時に5バックで守る分、最終ラインの5枚に対して中盤は3枚で守ることになります。前半途中から(41)田部井、(14)田中、(44)仙波の運動量は相当なものになっていたと思われます。
この3人の中でも(44)仙波の疲れ、ミスが徐々に顕著になった55分に(44)仙波に代えて(6)輪笠祐士を投入、この早い交代が効きました。
(6)輪笠はCHに入り(41)田部井がLIHに移ります。
後半序盤の猛攻から熊本の運動量が落ちるタイミングで徐々に岡山も再びボールを持てるようになりますが、マイボールになった際に(6)輪笠が中盤で落ち着かすことが出来ていました。

肩の負傷から復帰、天皇杯の湘南戦では強度の高いプレーを魅せてくれた(6)輪笠でしたが、今後もこの試合のような守り方をする場合、中盤の消耗度が激しくなることが考えられる中、彼の完全復活はチームにとって心強いものといえます。

(4)福元友哉の覚悟とJ初ゴール

サムネが良かったのでyoutubeのゲームハイライトを貼っておきます。
岡山としては、この熊本戦も最近数試合の中では全体的に素晴らしい内容であったと思います。
しかしながら、岡山は(18)櫻川ソロモンが2度ネットを揺らしながらも僅かなオフサイド、厳しめ?のファール判定によりいずれもノーゴールとなり、またしても良い試合内容が結果に結びつかない結末、しかもそれはただのドローではなく実質的にJ1昇格を諦めることになるドローを迎えかけていました。
そんなATにチームを救ったのが苦労人(32)福元友哉であったと考えると、涙なしでは語れないのです。
今シーズンのチームの苦闘と(32)福元の6年間の苦労がシンクロした決勝ゴールであったのです。
彼の今シーズンの覚悟については、岡山関連の各媒体でこれまでも伝えられてきましたから、ここで触れる必要はないと思いますが、今シーズン天皇杯を中心に彼のプレーを観ていて思ったのが、プレーに迷いがなくなったという点でした。WBやSBにも挑戦する中、技術や体力面での不足はあったにせよ、各プレーをやり切っていたという印象が筆者には残っていました。

この試合でも決勝ゴール前の場面でのスプリント、ボックス内(48)坂本一彩へ送ったクロスも得点には結びつきませんでしたが、可能性を感じさせるプレーでした。運があったと思ったのは(22)佐野に代わってWBに入ったことです。シュートシーン、(6)輪笠からの強い縦パスが収まりませんでしたが、サイドにいた分、ここで(32)福元に考える時間が与えられた点が大きかったと思います。
このゴールはなかなか試合に絡めないメンバーに希望をもたらしたものでもありますし、チーム全体の起爆剤になる可能性も秘めていると感じました。

■福元友哉選手

(ゴールは)輪笠選手から縦パスを引き出すイメージまでは良かったが、その後ファーストタッチは思ったところに止まらなくて、ただ結果的にそれが右足の良いところにいき、ゴールも見えたので思い切って足を振ってみようと思って振った。少しラッキーな部分もあったが、あれを再現性を高めていければ良いかなと思っている。

今年6年目になって、なかなかゴールも取れてなかったり、怪我もあって全然貢献できない日々が続いていたので、そういった中でサポーターの皆さんがずっと応援してくださっていたし、(ゴール後は)すぐにサポーターの方々が頭に浮かんで、自然と体がそっち(サポーター席)に向かった。(今年は)結果を出していかないといけない、後がない中で1つゴールが取れたのは本当に良かったし、チームとしても前半戦苦しんでいたので、後半戦巻き返してしっかりプレーオフ圏内入ってJ1昇格できるようにするためにも、今日の勝利は大きかった。

今年はサイドバックやウイングといろいろチャレンジさせてもらっているが、それでも自分がエースになると思ってやっているし、そういった中で得点を取ってチームを勝たせることができたのは良かった。離脱も長く先が見えなかったりしたこともあるが、それでもトレーナーを始め支えてくださる方がたくさんいたので、そういった方々にも少しは恩返しになっていたら良いなと思う。これからも決めて、より感謝の思いを伝えていきたい。

(32)福元 熊本戦後のコメント ファジアーノ岡山HPより

まとめ

以上、熊本戦をまとめましたが、勝因はチームとして攻守に「覚悟」を持って割り切って戦えたことであると思いました。そんなチームを背水の陣で今シーズンを戦っている男の「覚悟」が救ったといえるのではないでしょうか?
劇的な勝利でしたが、J1昇格に向けて全体的な状況としては「土俵際に足を残した状態」と筆者は考えており、明日の清水戦も含めまして厳しい戦いが続きます。
筆者は今のところ勝点65をプレーオフ進出のボーダーとみていますが、残り15試合で勝点27(65-38)を上積むには、3試合で勝点5~6ペースで進んでいかなければなりません。つまり2勝1敗とか、1勝2分という星取りです。
現在のチームの試合運びに安定感が生まれていることはプラス材料です。あとは決め切るところだと思います。
(18)櫻川のプレーが格段に向上したこの熊本戦を観て、若い選手の成長力の凄まじさを改めて感じました。本人はなかなかゴールが決められず苦しんでいるかもしれませんが、6年目でJ初ゴールを決めたFWが近くにいるということも意識してほしいです。気楽に考えることも大事です。次はきっと獲れます。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

※敬称略

【自己紹介】
麓一茂(ふもとかずしげ)
地元のサッカー好き社会保険労務士
JFL時代2008シーズンからのファジアーノ岡山サポ
ゆるやかなサポーターが、いつからか火傷しそうなぐらい熱量アップ。
ということで、サッカー経験者でもないのに昨シーズンから無謀にもレビューに挑戦。
持論を述べる以上、自信があること以外は述べたくないとの考えから本名でレビューする。
レビューやTwitterを始めてから、岡山サポには優秀なレビュアー、戦術家が多いことに今さらながら気づきおののくも、選手だけではなく、サポーターへの戦術浸透度はひょっとしたら日本屈指ではないかと妙な自信が芽生える。

応援、写真、フーズ、レビューとあらゆる角度からサッカーを楽しむ。
すべてが中途半端なのかもしれないと思いつつも、何でもほどよく出来る便利屋もひとつの個性と前向きに捉えている。

岡山出身ではないので、岡山との繋がりをファジアーノ岡山という「装置」を媒介して求めているフシがある。

一方で鉄道旅(独り乗り鉄)をこよなく愛する叙情派でもある。
アウェイ乗り鉄は至福のひととき。多分、ずっとおこさまのまま。


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