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ボーダレス化する、世界。ボーダレス化する、個人。(『次のテクノロジーで世界はどう変わるのか』を読んで。)

こんにちは。デイリージラフです。

季節は冬。部屋の室温も低く、肌寒い日々が続いています。暖かい恰好をして、暖かい食べ物を食べて、お互い健康でいたいものです。

今日ご紹介したい本は、グーグル等で働いた経験もある山本康正さんの『次のテクノロジーで世界はどう変わるのか』という本です。

身近なサービスを見てみると、個人の携帯はアップル。

会社のパソコンは、マイクロソフトのサーフェイス。

友人とのコミュニケーションはワッツアップ。

普段の買い物はアマゾン、個人メールはGmail・・・。

当たり前の生活の中に、GAFAMが浸透しています。これらの企業がもたらす未来を語った本となります。

グローバル化する世界(??)

2000年ごろから、グローバル化という言葉が世の中で広まっていきました。

学生だったころは、

グローバルで働きたい、

グローバル社会で活躍できる人材になりたい、

グローバル化する世界で、、、

なんてグローバルという言葉を何度使ったかわかりません。

”グローバル”の意味って何だろう?

A global view or vision of a situation is one in which all the different aspects of it are considered. (グローバルな視点・ビジョンの状況とは、すべての異なる関連が考慮されていること。)


しっくりくるような、こないような定義ですが、”異なる価値観を受け入れる”という事が定義のようです。

個人的には、”すべての異なる価値観を受け入れる状況”であるということは、グローバル企業とは、”だれがどこでも働いても問題ない企業”であると理解しました。

ドイツで働いていた時に、考えたことがあります。

なぜなら、”グローバル”な会社であれば、日本人がドイツで働いても、ドイツ人が日本で働いても、アメリカでドイツ人と日本人だけが働いてもいいはずです。

でも、実際はそれぞれの地域に”ローカルルール”というものが存在していて、ローカルスタッフの存在というのは必要不可欠であります。

実は”グローバル化”・”グローバル企業”という言葉は、ボーダレス化した世界を表しているようですが、実態はまだ”グローカル”であることが現実のようです。(グローカル = グローバル+ローカルの造語)

つまり、世界中に視点を持つ企業であれ、個人・従業員単位で見た場合、グローバル企業という会社であっても、実態ではグローカルではないかと思うのです。

言い換えると、ローカルな市場は、ローカルスタッフが熟知しているわけであり、その分野については、ローカルスタッフに任せるほうが良い。

グローバルだから、すべて外国人という事は現実的ではないのが実情ですし、会社の中の個人は”グローバル”になれるかは、会社次第です。

個人は、ボーダレス化する

しかし、個人はアマゾンやグーグルのような企業が提供するサービスを通じ、ボーダレス化・グローバルに活躍できる場所が広がっていると思うのです。

会社で働く限り、海外とかかわって仕事をすること、海外に住んで会社に住むことは、自分の判断ではできません。

会社の中の個人としては、あくまで会社に選ばれた幸運なチャンスをつかんだ人に与えられた人のモノになります。

そんな中、海外で働きたい・海外とかかわりたいという”会社の外の個人”にとって、現在は幸運な時代だと思うのです。

なぜなら、グーグル翻訳を使い、イーベイを使えば、海外の人々に物を売り込むことは可能ですし、キンドル出版を使えば、日本市場だけではなく、世界中に自分の書いた文章を届けることが出来ます。

資本がなかった時代では叶うことが出来なかった事が、今の時代ではできるのです。これは大きな変化なのだと思うのです。

グーグル・アマゾンから見る、ボーダレスな個人で生きるという考え方

アマゾンやグーグルのような企業が次々に勃興することになり、業界の垣根が低くなっていった。そのような傾向のなじゃ「うちは電子機器製造業だから」「うちは小売業だから」と特定の業種にとどまっていては生き残れない。

この本の中で印象的だった文章です。グーグルは検索サイトから、翻訳事業・地図事業・自動運転など、あらゆる分野に進出。アマゾンもしかりです。

このように”自分を定義づけない”ことが、個人にとっても重要だと思います。プラットフォームは、GAFAが用意してくれている。アイデアがあれば、やりたいことがあれば、とにかくやってみる。

その中で自分が出来ること、やりたいことをどんどん見極めていく。

自分はこういうものなのだ、と決めつけるのではなく、やりたいことをやってみる。”ボーダレスな個人として生きてみる”。

そんな生き方がこれからは、個人にとって必要ではないでしょうか。

人生100年時代という考えにとらわれ、老後の心配をするのは少し寂しい。ジブリの宮崎駿監督が、”高校生が年金問題で憂鬱になることはおかしい”というような発言をしていたのを思い出します。

本格的にボーダレス・グローバルな時代がやってきたと思います。世界中のみなさんが、じぶんなりの”おもしろさ”を提供しあい、世の中が”おもしろさ”を共有する時代が始まっています。

そんななか、じぶんは何をするんだろう?この文章を書きながら、自らに問いかけています。

みなさんはいかがでしょうか?

おまけ : Google Video、Youtubeに敗れた理由は?

グーグルは、”Google Video"という独自のサービスを持っていました。しかし、Youtubeの爆発的な人気をみて、買収するという決断を下しました。

グーグルビデオが失敗した原因・ユーチューブが成功した原因を、著者はこんな風に分析しています。

「グーグルビデオです。動画の検索ができます」という点だけを強調していた。だが、これでは、何を検索すればいいのかわからない。
ユーチューブが成功したのは、はじめから「こんな動画が面白いですよ」というリコメンドが出てくる仕組みだ。人は何かを提案されるのを好む。動画を見終えたら「あなたへのおすすめ」というメニューが表示され、興味をふくであろう動画を際限なく薦められる。
動画はユーザーが勝手にアップロードしてくるので、コンテンツが枯渇する恐れもない。そのスパイラル効果によって、飛躍的に価値が高まっていった。

際限なく、ありふれる情報が今日もネットにアップロードされています。全ての情報に目を通すことは、限られた人生のなかでは不可能です。

だからこそ、じぶんのおもしろいを探し続け、それをシェアし、日々をおもしろがること。これが大切になのかもしれません。

ユーチューブは、”おもしろさ”を共有する装置です。

だからこそ、人に愛されているサイトになっているのでしょう。実はその”おもしろさ”は個人がアップロードしているものです。

個人の新しい生き方が、ユーチューブから垣間見れるように思うのです。


長文を最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。

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