記事一覧
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】未来を予測して、余白を作ろう
最近ツイッターで文章を書いていて、「ですます調」のほうが血の通った感じで書けそうなので、今回から文体を変えて書いてみます。過去の記事も順次書き直していこうと思います。
スマートコントラクトはアップデートしづらいソフトウェア業界にいる方ならわかっていただけると思いますが、デジタル 世界は基本的に「アップデート主義」です。
多くの時間をかけて作った自慢のサービスを満を持してリリースして、不具合が見
トークンで行動をデザインする時代
知人と話していて、なかなか面白い話に展開していったので、ここに残しておこうと思います。
報酬をもらえる保証もないのに、行動するのは辛くないか?現在の経済活動の基本は「貢献先行型」です。
報酬(お金)を得ようとすると、労働や何らかのリスクテイクが必要となります。
例えば、会社員であれば、毎日会社に行って8時間働くことで給料日に給料が振り込まれる。自営業であれば、売り切れるかの保証もない中で商品を
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】ワールドステートのデータ設計
ブロックチェーンを使ったアプリケーション開発で、エンジニアが特に意識しなければならないのが、ワールドステートの設計だ。
ブロックチェーン方式でのデータ記録部分は、ブロックチェーンプラットフォームによって自動的に行われるため、特段意識することはない。
今回は、ワールドステートの設計方法について書いてみようと思う。
アプリケーションの品質の良し悪しは、データ設計で決まると言っても過言ではない。
デ
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】タイムライン式の記録方法がもたらすもの
ブロックチェーンはTwitter?ブロックチェーンは「AのあとにBが起きた、BのあとにCが起きた」と記録する技術である。これを相対記録という。
TwitterやFacebookでは一つ一つの投稿が投稿時間に沿ってタイムラインに表示されるが、イメージとしては限りなくこれに近い。
タイムライン式の記録方法は、各イベントの前後関係を証明するという点では強力な証明力をもつ。この記録方法こそが、ビットコイ
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】ブロックチェーンとRDBの一貫性
ハイブリッドアーキテクチャという現実解ブロックチェーンが人気を博してきたとはいえ、システム開発現場の主流は依然としてRDB(Relational Database)である。
ブロックチェーンを採用すると決めたとしても、ほとんどのケースでスモールスタート、つまり、ある一部分だけをブロックチェーン化するにとどまり、それ以外の部分は従来通りRDBで処理することになると思われる。
いわゆるRDBとブロ
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】ブロックチェーンに何を記録するか
ここからは、設計開発論を書いていく。
タイトルが「プライベートブロックチェーンが未来を作る」であることから、一般的にプライベート型に分類される、Hyperledger Fabricをベースに話を進めていく。
パフォーマンスチューニングの章で、一部Hyperledger Fabric固有の説明をするが、それ以外の部分は極力抽象化して、どのブロックチェーンプラットフォームにも適用できるように説明し
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】ブロックチェーンという名の共同幻想
共同幻想に乗れ!サピエンスは虚構を発明する能力のおかげで、しだいに複雑なゲームを編み出し、各世代がそれをさらに発展させ、練り上げる。
「サピエンス全史」より
ブロックチェーンは一種のバズワードである。しかし、このバズワードは甘くみてはならない。
”ブロックチェーン”というキーワードに引き寄せられるように、これまで連携することなど想像できなかったような組織同士がつながろうとしてる。大手企業とベン
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】トークンエコノミクス
トークンは行動と感性を呼び起こすトークンエコノミクスとは、「何らかのアクションの価値をトークンという形式で表現すること」である。様々な企業、団体がブロックチェーンを使ったトークンエコノミクスを検討してるので、ここではトークンエコノミクスが成功するための要素を考えてみたい。
1つめは「自発的なアクションの誘発」だ。
クローズドなコミュニティでトークンを流通させるとき、トークンはそのコミュニティへ
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】オープン・分散・非中央集権という呪縛
非中央集権の本当の意味ブロックチェーンとは、”オープンかつ分散化された環境で非中央集権的に動くシステム"だ。
この思想はかなり根深く、ブロックチェーンをクローズドな環境で使うことは、本質から逸脱した意味のない行為だと批判される。
この批判は妥当だろうか。
そもそも非中央集権の目的とは「長く続く仕組みを作ること」だ。
中央集権の最大の弱点は、突如として終わりを迎えることであり、システムの世界で
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】クローズド化していくコミュニティ
コミュニティのあり方が変わる人は皆、何らかのコミュニティに所属しながら生活している。
家族、学校、地域、会社など、コミュニティの形態は様々だ。
あなたは所属するコミュニティを自発的に選んでいるだろうか?
学校をはじめとして、コミュニティへの参加は「なんとなく」といった感じでいるのではないだろうか。そもそも、コミュニティに参加しているという意識すらないかもしれない。コミュニティに参加するという行為
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】はじめに
ブロックチェーンは難しい。そしてワクワクする。
ブロックチェーンを使ってシステム開発している僕の今の正直な感想だ。
システム開発の現場では、日々、試行錯誤の繰り返しだ。数えきれないほどの失敗と、絶え間なく湧いてくる課題と戦いながら、常にギリギリのラインで踏みとどまっている。そんな状態だからこそ、ブロックチェーンとは何か、どう使うのが良いのかという疑問とは常に向き合っている。
本連載の執筆時点
【プライベートブロックチェーンが未来を作る】目次
これから随時記事を書いていきます。僕自身のその時々の変化によって、記事をアップデートしていこうと思っています。
第1章 はじめに
第2章 プライベートブロックチェーン
2-1. クローズド化していくコミュニティ
2-2. オープン・分散・非中央集権という呪縛
2-3. トークンエコノミクス
2-4. ブロックチェーンという名の共同幻想
第3章 設計開発論
3-1. ブロックチェーンに何