映画好きの父に影響されて
映画の話を書こうと思うと父の事を思い出す。昭和一桁生まれだった父はまさしく映画全盛時代にたくさんの名作を楽しんだ世代だ。映画好きの父に連れられて幼い頃から様々なジャンルの映画を見てきた。
たくさんの作品を見せてもらったことが、私の人格を形成するどこかのピースになっていると感じている。アニメから始まって寅さん、そして特に父が好きだった洋画の数々。我が家には映画音楽のレコードがたくさんあった。父は映画を見終わった後、音楽でその世界を楽しんでいたのだ。
母と付き合っていた頃のデートの場所は映画館だと言っていた。数多く見た中でも、ローマの休日は二人にとって思い出の映画のようだ。
母の昔の写真にヘップバーンのヘアスタイルを真似ているものがあった。劇中のアン王女がローマでカットしたヘアスタイルに憧れていたらしい。映画が公開された頃は「ヘップバーンスタイル」と呼ばれて、多くの女性たちが真似たそうだ。
映画の公開は1953年、私が生まれる一年前だ。まだ恋人同士だった両親が映画館で仲良く肩を並べて見たのだろう。そう言えば若い頃の父は、グレゴリーペックに似ていた気がする。
両親から若い頃の「ローマの休日」のエピソードを聞いていた私は、成長したらいつか見たいと思っていた。
「ローマの休日」を初めて見たのは10代後半、地元の名画座で見て感動したのを覚えている。
私には主人公のオードリーヘップバーンがあまりにも魅力的に映った。可憐さと品格が備わったチャーミングな彼女に魅了されたのだ。その時の感動は時代を経た今も変わらない。
劇中のファッションは、おしゃれ心が乏しかった私にはとにかく素敵に映り、その時以来、オードリーヘップバーンの着こなしが私のファッションのお手本になっている。
アン王女とアメリカ人の新聞記者とのひと時の恋、そして王女の選択。まだ恋を知らない私には、すべてがおとぎ話のようだった。ローマの休日でのオードリーヘップバーンの眩しいほどのチャーミングな輝きが、私の女性の理想像になった。
だから今も、時折「ローマの休日」の彼女を思い出して、可憐さと品格を失わないでおこうと思っている。
そして同時に映画好きだった父の事を思い出すのだ。
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