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歌と音楽について

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俳優で歌手の山野靖博が、歌や音楽について考えて書いた記事をまとめてあります。無料です。
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#表現

音のかたち、と、雄弁な余白。

僕は歌うことが好きだけど、あの人のようには歌えない。 僕は表現することが好きだけど、あの…

【ミュージカル!な読み物】 「ユニゾン」という奇跡。

ここ2〜3年ほど、ミュージカルの現場にたずさわることが多いです。自分が出演者であることがメ…

「当たり前」と「イレギュラー」を見つける

楽譜を読むってのは、じつはとっても複雑な作業です。 「だよねだよね!ドレミ読むのって、す…

古典作品を現代に置き換えることについて考えてみた

こんなインタビュー記事を読みました。 日生劇場によるオペラシリーズの、2018年度プロダクシ…

「もしもそうじゃなかったら」を考える

すでに誰かが書いた台本なり楽譜なりを元に表現をスタートさせる僕ら再現芸術家は、ともすれば…

ひとりでも多くの人が、音楽を好きになってくれますように

歌唱指導や、歌を教える仕事をするたびに、いつも思っています。 僕に出会うことでひとりでも…

自分で自分の最善を決めない

舞台に立つ瞬間、お客様を目の前にしてパフォーマンスする瞬間には、自分自身のアウトプットに砂一粒の疑いもないほうがいい。 「これこそ正義!これが正解じゃああああ!」 ってぐらい、一寸の迷いもない確信に満ちたパフォーマンスをするべきで。 けれど、ステージを降りたら、日常の自分に戻ったら、常に自分のパフォーマンスに対しては懐疑的な目を持っていたほうがいい。 「自分にとってのアウトプット法はこれが最善だ」 とか思った瞬間に、進歩は止まる。 声にしたって、「これが正しい」と

「怖い」ならば「怖い」でいい

僕は「音程」が怖い。 大学で音楽の専門教育を受けたけれど、その頃からのコンプレックスとし…

歌うことの自由と不自由

このところ、「自分の歌」についてよく考えていました。 それはたぶん、ふだんとは違う役割を…

シャンソンと人

昨夜、銀座のシャンソニエ「蛙たち」に出演したしました。 2年前にシャンソンのコンクールで…

大事なのは「着地点」

昨日、写真についての note を書いたんですが そこで、  つまり、保井さんには着地点が見え…

「ノリ良く歌う」ってどうしたらいいのよまったく、の疑問に答えてみた。

歌をうたってて、誰かから「なんかノリが悪いよねー」って言われた経験、ありますか? 僕はあ…

曲はツールになっていくんじゃないか

ふと思ったのです。 「曲は、これからは"商品"なのではなく、"ツール"になっていくんじゃない…

歌は時間の彫刻

3/5のライブに向けて練習をしているんですが。 歌をうたうことって、あらためて、彫刻みたいだなあって思っているのです。 -------- 練習をしていると、うまくいかないこともたくさんあって、でもうまくいくこともたくさんあります。 歌いながら「うまくいった!」とか、歌い終わって「うまくいった!」って思うときって、自分が描いた歌の軌跡が、「あるべき姿」におさまったと感じられるときなのです。 音楽っていうのは自由だし、その瞬間の心の動きとかがどんどん反映されていく方がい