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八百屋を目指す皆さんへ。【八百屋から見た“食”no.34】

八百屋・直売農家・小売店に共通します。
以下、謎解きみたいな書き方かもしれませんがお付き合いください。

これからの食料品販売は
◆安値&量販(お買得/お値打ち品/特売)
ストーリー(起源/歴史/イイモノ/自分優位/優劣比較)
農法(無○○/減○○/○○をなるべく使わず/丁寧に/キケン/安全)

上記に【訴えない】運営で
いかに顧客を増やし続けるかどうかです。


意気揚々と新しく始めてはすぐにつぶれた店。
テンプレートのようにこだわりだけは言える店。
メディアにたくさん出ては、いつのまにか消え。

店が続かなくて悲しむのは
ユーザーになったお客さんであり、
出荷農家・業者・スタッフ、関わったすべての人達です。

出店地域&あなたが持つ「強み」によって、打ち出し方があるはず。
1つだけでなく2の手3の手まで、練りに練って考えてください。
オープンしたら考える暇はありません。実行あるのみです。

安定して営業を続ける同業他店は
『安値推し・農法推し・ストーリー推し』を超えて、
お客さんを掴み続ける店と言えます。

結論を先に言うと『~』3項目はいつかネタ切れします。
結果、他と比較してウチがすごいとか軽々しく言ってしまう。
そんな自己満ワールドを展開しても
(そんなこと期待してない)お客さんはドン引きです。

八百屋で大切なコト
あなたの仕事で大切なコトは何ですか?

安さやボリュームで生鮮品を買う時代はとうに過ぎました。
ウチはイイモノ、他がダメと訴えるより…
もったいないと規格外活用を訴えるより…
農家を超えて有機農業推進をヨイショするより…
まず“普段の食生活を見直す”が先ですよね?
相当崩れてますよね?いろんな意味で。

続けるが吉で、続けるが勝ち。
全国展開とかドミナントとか規模拡大とか、ビジネスモデルの構築なんて考えなくていいです。支持されて継続できたらモデルは勝手にできます。
0→1(スタートアップ)ばかりが持てはやされますが、大切なのは1→1(事業継続)です。

目の前のお客さんに喜んでもらう
取引する農家さんに喜んでもらう
そのひとつひとつの繰り返し、
仕入&販売&売上&支払の繰り返しでのみ成立します。

「食べていけるか(収益&給料出ているか)」はもちろん大切だけど、
「未来につながる仕事か・相手が喜んでいるか・自分が楽しめているか」も仕事に対する指標の1つ。

有機栽培や無農薬野菜だけで商売しなくていいです。農薬肥料を使用し栽培管理した野菜との比較はナンセンス。どちらもよくて、どちらでもよい。はっきり言えば、栽培方法に関しては完全に生産者マター。小売店の販売では、農法にお客さんはつかず、モノ(の評価)にお客さんがつきます。「誰が作った野菜なのか」だけ伝えましょう。装飾や誇大表現をせず、販売に徹してほしいと強く願っています。どちらの野菜も、たくさん食べ栄養価を満たす健康的な生活はできます。ちまたにある宣伝や広告や記事について『無農薬/無肥料/無施肥(?)/減農薬/なるべく使わない』という表現を全部外して読んでみると、その宣伝の本質が浮かび上がって読めるのでおすすめしています。

あぶない/よくない/間違いだと“否定や危険”を煽る論じるのではなく、
前向きな“嬉しい/おいしい/楽しい”を伝えたい。
※ルールや現状認識の獲得、安全担保/根拠は必要

私は不安/危険からの解放や卒業を目指す人達の「背中を押す・励ます」文章書きや伝達を心がけます。モノの見方はいっぱいあるし、正解もたくさんあります。100%の合致や賛同こそオカシイと思い直してください。

対立軸も単なる煽りです。要りません。
スタンスの違い、互いの想いを尊重できる世の中であってほしい。

「たべものを売る」って大変ですよね。でも尊い仕事だと思います。
伝えるばかり目が行きがちだけど、本当に大切なのは伝わったかどうか。
皆さんがんばってください!私も日々精進!



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以下、参考に(なるかわからないけど)どうぞ。

↓過去投稿:続けるが吉(2023年の抱負)

↓過去投稿 :相互理解が進まないのはナゼか

↓過去投稿:オーガニック給食より、まず給食製造現場の理解を


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