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【映画】震災から10年 時が伝えるもの‐「Fukushima 50」

■ 題:Fukushima 50
■監督:若松節朗
■出演:佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆、安田成美、緒形直人、火野正平、平田満、荻原直人、吉田里穂、斎藤工、富田靖子
■ドキュメンタリー
■2020年、122分

あれから10年、早いのか遅いのか。人災なのか天災なのか。
2011年3月11日午後2時46分、東日本大震災に、
福島原発で何が起こっていたのか、壮絶な現実をそこに見ます。
瞬時に対応しないといけない、
予想をはるかに超えた課題が次から次へと目の前に迫り、
自分の命さえも危ない中、
原発事故を必死に食い止めようとする地元出身の職員、作業員たち。
自然の怖さと同時に、
人間の強さや、弱さを感じずにはいられない作品でした。

当時我々はこの現実を知らず、
メディアは東電を悪者にし、
ただただ政府を責めるだけであったと記憶しています。
真実は何なのか。

「たまる処理水『廃炉阻む』
たまり続ける処理水を保管するタンクが林立し、廃炉作業を妨げる。・・・福島第1が突きつけるのは、先送りが許されない現実だ。汚染水から大半の放射性物質を取り除いた処理水が今もたまり続ける。現在の技術で十分とれない放射性物質トリチウムを含む。・・・・22年秋にもタンクは満杯になる。政府は「先送りできない」とし海洋放出の決定へ関係者と調整中だ、デブリ(溶融燃料)や核燃料の保管場所を確保するにはタンクの撤去が必要だ。・・・・政府、東電がめざす廃炉完了まで残り20~30年。22年に2号機でデブリの取り出しを始める予定だが、1,3号機は不透明だ。デブリは推定で900トンあるが、状態がわからず手つかずだ。・・・」

日経新聞2021年2月10日朝刊より

10年前の地震、津波、そして原発事故。
余震に震え先が見えない状況の中、
計画停電、ろうそくを買い求めた記憶。
電気が普通にあり、生活できる事が当たり前になるものの、
Covid-19に再度安心して生活出来る事が揺るぐ今だからこそ、
この事故の代償の大きさについて、改めて考えたい。

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