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脱成長寝そべリズム

人新生の資本論を読んでから1年半。
自分なりに色々勉強し「脱成長コミュニズム」の思想は大分理解出来たと思う。

それを吸収し、自分なりに考えていったところ1つの自分にピッタリの思想が思いついた。それがこの記事で記す「脱成長寝そべリズム」である。

成長を追い求めずダラダラ過ごそうという、楽観的、金持ちの道楽的なものではない。一応そこには自分なりの理屈がある。

①グリーン成長を進めたところで、さらなる資源採掘や、現地で起きる貧困問題、CO2排出は歯止めがかからない。
⇒「安心・安全・便利・快適」は誰かの、何かの犠牲の上で成り立っている。グリーン成長も結局犠牲の上に成り立つのではないか。
⇒成長の速度をゆるやかにし、あまり追い求めない思想が必要。
⇒仮に、資源採掘や貧困問題等が解決できる仕組みがあったとして、それはIPCCが掲げる2030年までの課題に対して間に合うのか?

②理論上①が間に合うとして、日本人や、日本企業にそれが行えるだけの行動力、実行力、マネジメント力があるのか?
⇒資本主義というシステムを考えると、そもそも難しそうである。また「失われた30年」を作り上げた日本国家、日本企業にはそれを達成する能力はない。
⇒「失われた30年」で新しい産業・サービスは作れなかったので、頑張っても無理。(IT産業の登場、脱原発の話題があっても経済は上を向かなかった)
⇒法や制度を変えたところで、人間がついていけない。

③頑張っても無駄なら、諦めた方がいい。少なくとも地球の環境的にはその方がいい。
⇒発想の転換。高原社会、お金に振り回されない社会の創設(コミュニズム)の構築。
⇒自然環境の悪化は、自然自身の治癒能力に任せる。もちろん人間も可能な限り手助けする。

④空っぽな日本人、幸福満足度も低いし無駄に働きすぎ問題
⇒対して成果も出ないのに、働き、地球に負荷をかけ続けている現在。
⇒労働者は息切れ。低賃金。
⇒経済も政治もグダグダなのに、なぜかほぼ毎回自民党が勝つ。それに投票する国民(自業自得)。
⇒きっとこれからも自民党時代は続くだろうし、労働者はきついままだし、空っぽで居続けるのか・・・。

<結論>
自分も数年前までは上記の状態だったが、「暇」な時間を手にすることが出来た。行ったことは、労働時間の短い企業への転職である。ちなみに給料も若干上がった。とはいえ、別に年収1,000万とかは全然ない。せいぜい500万円後半だ。しかし、時間は金では買えない。暇な時間を手にすることで、本を読むことや、考えることが出来たし、生活に時間的余裕が出来た。これが何よりも大きい。
「脱成長コミュニズム」は全面的に支持出来る思想であるが、肝心の「コミュニズム」の部分がなかなか難しい。
共同体、サークル、組合、アソシエーションのような、存在が解体されてしまってる中で、コミュニズムを作る部分はやや敷居が高く感じてしまう。

そこで思いついたのが「脱成長寝そべリズム」だ。
きっかけは「寝そべり族」という存在が中国で出てきたということである。


国家に対抗するのはデモ等ではなく、寝そべって何もしないこと。これが一番の抵抗だという。
ちなみに、寝そべる人達は単に堕落した人達ではなく、そこそこのエリート達も多いようだ。
※寝そべり族については画像の書籍『寝そべり主義者宣言』を参考にいただきたい。なかなかに深い。


寝そべって本を読んだり、だらーんとした暇な時間の中でぼーっとし、頭をリラックスさせることが今の日本人には一番大事なのではないかと思う。
そうしないと、落ち着いて考えることも出来ないし、何より余裕が生まれてこない。
SDGs、ウクライナ侵攻、新しい資本主義等、ジェネレーションレフト等、新しい出来事は日々生まれている。
そういったものを考えながら、自分の立ち位置、ふるまい方を考えていくのが日本人には必要と考える。
空っぽな日本人と言いつつも、そうでない日本人もいるのだ。そういう人こそ暇を手にしてもらいたい。

人生死ぬときは「楽しかったな」と思いながら死ぬというのが理想だ。
であれば、明日寿命が尽きると仮定して、今の自分は「楽しかったな」と思いながら死ねるだろうか。
出来ないのであれば、どうすればいいかを考えるのも一興だ。
その際「まずは少しだけでも暇な時間を手にする」ことだと思うわけである。


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