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歴史の闇に葬られた邪馬台国の真実

古代ミステリーにおける定番中の定番、「邪馬台国は近畿にあったのか、九州にあったのか」について書いてみようと思う。
これについては、ただ単に魏志倭人伝が変なこと書くからみんなが混乱するのよ。
ここにきて考古学的には近畿説が優勢になってるという話も聞くが、いや、私は断固として九州説の方を支持している。
なぜって、そうじゃなきゃ理屈としておかしいのよ。
そもそも3世紀前半の時点で邪馬台国が近畿にあったというなら、魏に向けて派遣する船の航路は、必然的に瀬戸内海を通って関門海峡を通って、ということになるよね?
そのルートだと吉備国や出雲国や伊都国の縄張りを通ることになるわけで、つまり邪馬台国はそれらの大国を全て従えていた、という理屈になる。
確か魏志倭人伝の中に伊都国は言及されてたが、吉備や出雲なんて全く名前が出てなかったじゃないか。
そもそも近畿・吉備・出雲・九州北部が邪馬台国のテリトリーだというなら、そんなデカい国に戦争を仕掛けた狗奴国ってバカなの?
普通に考えれば邪馬台国が瞬殺で勝利できるだろうに、そうはなってなかったっぽいから、つまり近畿説は根本的に成立しえないんだよ。

卑弥呼

それにしても、倭王の称号を持つ国に堂々と喧嘩を売った狗奴国には興味あるなぁ。
おそらく地理的には九州南部の国だろうし、今の鹿児島や熊本あたり?
薩摩隼人ならば猪突猛進、勇猛果敢なイメージ。
「今度、卑弥呼どんと戦争しようと思うでごわす」
「そうでごわすか」
「相手はオナゴでごわす。うちのお母さんより年上でごわす」
「それ、楽勝でごわす」
という頭の悪いやり取りでもあったんだろうか。
並みの人間の神経なら、卑弥呼の背後にいる魏にビビるはずでしょ?
この頃の魏は曹操が既に亡くなっているとはいえ、司馬仲達がまだイケイケの頃である。めっちゃ強いよ。
多分、狗奴国人たちは三国志自体を全然知らなかったんだろう。

さて、それからの顛末についてだが、卑弥呼はこの戦争の最中に死んでしまったようだ。
戦死したのか、病死したのかも不明。
というより、本当にこのタイミングで死んだのかどうかも怪しいもんである。
だって、誰も卑弥呼の顔なんて知らなかったんだから。
仮に老婆の遺体を見せられて「女王が死にました」と言われれば、ああそうですかと言わざるを得ない。
どうやら今まで身の周りの世話は弟がひとりでやってたようで、普通女王ともなればお付きの女官たちが大勢いそうなもんだが、そのての女官ですら女王に近づくことが許されなかったようだ。
神聖な巫女だから気安く人に会ってはならない、と言われれば確かにそんな気もするんだけど、いや、それにしたって極端すぎるほど人目を遠ざけている、この弟って男がなんか怪しい。
そもそも、本当に卑弥呼は実在したのか?
まあ、自分は弟だと語るぐらいだから巫女の姉がいたことは間違いないだろう。
仮にその姉がオリジナル卑弥呼だったとして、そのオリジナルがずっと部屋に引きこもってて健康を維持できたとは考えにくい。
実は、とっくの昔にオリジナルは死んでたんじゃないの?
しかし周囲の期待もあって姉の死をカミングアウトできなかった弟が、苦肉の策として二代目の新たな卑弥呼を設定し、何とかツジツマを合わせてきたと考えられないだろうか。
そう、人間卑弥呼ではなく、システムとしての卑弥呼。
弟は情報漏洩を恐れ、秘密を厳守できる身内からということで自分の娘を二代目卑弥呼にしたのかもれん。

二代目卑弥呼
二代目卑弥呼

以降の顛末を説明しよう。
二代目卑弥呼は、自分が女王様になったことを最初のうちこそ喜んでたが、だんだん退屈になってきた。
情報漏洩防止の為とはいえ、誰にも会わずに部屋に引きこもってるなんて若い娘にはとても耐えられない。
よし、退屈しのぎに戦争しよう。
⇒狗奴国に宣戦布告
よし、今度は中国のかわいいアクセサリーをゲットしよう。
⇒魏に朝貢使節を派遣

娘「うわ~、かわいいアクセサリー貰っちゃった~w」
父「それ金印な」
娘「パパ、近畿にかわいいアクセサリーがあるみたい。釣鐘っぽいの」
父「それ銅鐸な」
よし、銅鐸を買いに近畿へ行こう。
⇒近畿で出会った仲哀天皇と結婚、彼女は神功皇后となる。

娘「パパ、私彼氏連れてきちゃった」
仲哀「どうも、ヤマトタケルの息子、仲哀です」
父「どうも、パパです」
娘「ねぇ仲哀~、私新婚旅行は海外がいいな~、新羅とか」
仲哀「新羅はダメだ、熊襲にしなさい」
娘「死ね(仲哀を殺害)」
父「・・・」
よし、新羅に行こう。
⇒神功皇后、三韓征伐

娘「パパ、ただいま」
父「おかえり。その赤ちゃん何?」
娘「そうだ、ベビー用品買わなくちゃ。ほら、釣鐘っぽいの」
父「それ銅鐸な」
娘「そっか~、こないだ買いそびれたんだっけ」
よし、赤ちゃん連れて近畿に行こう。
⇒神功皇后、橿原宮にて摂政となる。

歴史の全てを目撃していたパパは、決してそれを口外しなかったという。
なぜなら、全ては愛娘を二代目卑弥呼に据えた自分に責任があるんだから。
せいぜい彼にできたことといえば、どっかの婆さんの遺体を盗んできて「女王が亡くなられた!」と宣言したことぐらいさ。
そうして卑弥呼の存在を歴史の闇に葬り、邪馬台国を粛々とフェードアウトさせる。
それが、彼なりのケジメのつけ方だったんだろう。

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