理性を飛ばした女~亜沙美の場合(密やかに熟れよ、花。第1回)
キングサイズのベッドの上で開脚しながら全身を勢いよく痙攣した女は、気を取り直すかのように腹の奥から息を吐いた。頭の先からつま先まで震えが止まらない。そして二度、三度と痙攣と弛緩を繰り返し、少し放心としたところで肩に手を置いて一声かけたら、憑き物が落ちたかのように正気を取り戻した。
緊張が解け力が抜けたようにだらんと落ちた彼女の肩を抱き寄せ、背中を包み込むように手を回す。肩を震わせ深く息をつき、紅色に染めた頬に流れる一筋の涙。深いため息にも似た乱れた呼吸を整え、顔を胸に当て