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生きる希望は死

とてもとても嫌いでしかたない人間が学校や職場やインターネットに存在していたとして、死んでほしいとか殺したいとかいう感情は一切生まれたことがなくて、でもそういう感情を生んでしまう人が世界にはたくさんいること、ちっぽけなわたしには否定も肯定もできずに今日もなんとなくニュースを眺めながら生きてる、うっかりiPhoneの液晶がバキバキに割れちゃえばいいのにとか椅子の脚に小指ぶつけちゃえばいいのにくらいは妄想したりするけれど、超能力者でもなければ幽霊のおともだちも居ないので妄想で終わって安心してる、殺人の加害者心理を理解しようとするコメンテーターのタレントは愚かでかわいいしそんなのお構い無しにパタパタ動くそらジローもかわいい、大島てるの炎のマークを地図をスクロールして探して暇を潰す君との待ち合わせ、嫌いな人がひとり死んだとて二番手三番手は永遠に存在して世界が爆発しない限り嫌いな人は居なくならない(爆発したら自分も死んじゃって確認できないから駄目)から、それならわたしが死んじゃえば一件落着なのではと妄想して、痛いのも苦しいのも嫌だし死体が汚いのも嫌だしお金もかかるし自分の痕跡がこの世にはまだ多過ぎて片付けているうちに面倒くさくなるかもなぁ…って死なずに生きてる、わたしが死んだら悲しむ人は片手で数えるくらいは居てほしいけれど、それも二週間くらいでわたしを忘れてください、生きてる人たちのためにお墓に眠る(死んだのに眠るってなに)気はないから海に散骨してほしいけど、あれって範囲が決められていたり船がお洒落なクルーザーだったりでイメージとだいぶ違っていてがっかりしました、結局生きてる人が満足したいだけじゃん、安楽死に賛成してほしい人たちのツイートが溢れているSNSは誰かが何処かで死にたがっている証拠なのに、渋谷スクランブル交差点には人生楽しい!を振り撒いてる若者がたくさんいて眩暈がする、原宿の竹下通りのクレープ屋は世界最終日まで営業していそう、駅前のTSUTAYAはいつだって地面が揺れている感覚で人の鼓動を感じます、死ねないから生きてるってだいすきな君には言えないけれど、君が生きてる限り生きることは約束できる、君がいる限りこの世界は素晴らしい、

なーんてね、嘘だけど。

作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。