YOSIXサブカル日誌

自分の好きな音楽・映画について書き残しています。趣味でDJもしています。 https:…

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自分の好きな音楽・映画について書き残しています。趣味でDJもしています。 https://www.youtube.com/@yosix7904/videos

最近の記事

映画「オッペンハイマー」が日本人必見作である理由

何なんだこの情報量の多さは今年のアカデミー賞を総舐め状態となった「オッペンハイマー」を見てから一週間が経ちました。 鑑賞後、消化するのに非常に時間が掛かかる映画ではあるので、リピーターが多いのはわかります。 なんせ、この映画は上映時間の3時間の最初から最後まで異様なまでの緊張感が続くので一瞬も目が離せない上に、情報量がものすごいスピードで流れていくのです。 筆者も細部がところどころ十分に理解できないまま終わってしまいましたので、ニュアンスを理解するためにも英語字幕の出る

    • 【今年度ベスト級】「デューン砂の惑星PART2」と「ブレードランナー」の呪縛

      IMAXの没入感と独特な世界観年初からアカデミー賞ノミネート作品を見まくった影響で映画鑑賞自体に食傷気味な筆者です・・笑 そんな中、疲れた心にムチ打って「デューン砂の惑星PART2」をIMAXで見てきました。 これがまたIMAXのシアターそのものが違う惑星になってしまったかのような凄まじい体験で、早くも今年のベスト級の映画となりました。 (アカデミー賞のマトメとその後の騒動に関してはまた別の機会に書きたいと思います。) この映画を家の小さなテレビとスピーカーで見るのは

      • 【私見】今年アカデミー賞を獲るべき映画

        日本時間あさって3/11(月)、とうとうアカデミー賞授賞式が開催されます。 作品賞10本のうち「オッペンハイマー」を除く9本に加え、各種俳優賞ノミネートの「ナイアド」「ラスティン」と外国語映画賞ノミネートの「雪山の絆」の計12本を観ることができました。 まずは、その12本をお気に入り順にランキングにしてみました。 一番のお気に入りは、クリスマスに世間から取り残された3人を描く優しさ溢れるクリスマス映画(クリスマス前に見たかった)「ホールドオーバーズ」と、過去に対する人間

        • 6月公開🥺「ホールドオーバーズ」が史上最高のクリスマス映画である理由【アカデミー賞ノミネート作品レビュー④】

          主要アカデミー賞ノミネート作品を授賞式当日までに見るシリーズ、今年も授賞式が間近になると一週間に2本くらいのペースになってきて消化不良です・・笑 主演男優賞にノミネートの「ラスティン」と、作品賞・主演男優賞・助演女優賞・脚本賞を含む5部門にノミネートの「ホールドオーバーズ」を観ました。 ジャンルの違う映画を比べてしまうのもなんですが、オバマ夫妻がバックアップしてキング牧師のワシントン行進を描いた「ラスティン」よりも、「ホールドオーバーズ」の方が楽しめました。 本作の内容

        映画「オッペンハイマー」が日本人必見作である理由

          不思議系映画の元祖ジャン・コクトー「オルフェ」(1950)とデビッド・リンチ

          映画の黎明期から現在まで、観てない傑作を観ていくライフワークを自らに課して、10年以上が経過しました。 先日やっと40年代の2周目を終えたので、今週から50年代の3周目に突入しています。 有名な本作「オルフェ」を今まで観ていなかった理由は、アカデミー賞とは無縁、かつ、10年に一度クラシック映画のベスト作品を選出しているイギリスのSight&Sound誌の上位になぜかランクインしてないからですね。 一方で、キネマ旬報の1951年のランクでは4位に入っていて、お目が高いなと

          不思議系映画の元祖ジャン・コクトー「オルフェ」(1950)とデビッド・リンチ

          話題のFrikoは胸熱なインディ・ギターバンドで自分も大好きです

          SNSで話題のバンドの新作、エモいインディギターバンドという佇まいの音で、自分も大好きです。 The Last Dinner Partyには冷静な自分ですが・・笑 緩急ある曲が揃ってて一本調子じゃないのもポイントですね。 すごく過小評価されてるというか、余り話題にならない最近のバンドのひとつにCar seat Headrest という人たちがいるんですが、けっこう共通するものを感じますね。 でも結局、こういうバンドが一挙にたくさん出てこないと、90年代〜00年代前半の

          話題のFrikoは胸熱なインディ・ギターバンドで自分も大好きです

          ある汚職政治家の誕生「オール・ザ・キングスメン」(1949)

          1940年代の映画を見るシリーズ2周目の締め括りとして、1949年のオスカー作品賞「オール・ザ・キングスメン」を観ました。 これ、何年か前にすでに観たと思ってたら、「All the President's Men」(1976,大統領の陰謀 )と混同したようで、危うく見逃すところでした。 結論から言うと、オスカー作品賞に相応しい重みと社会的なテーマを投げかける必見作になっていると感じました。 ボーッと見てると何を言いたい映画か分からず、よくある政治ドラマだよね、で終わって

          ある汚職政治家の誕生「オール・ザ・キングスメン」(1949)

          「ワールドロックナウ」終了。渋谷陽一への感謝とエールの手紙

          3月で突然終了する「ワールドロックナウ」 NHK-FMで実に27年に渡って放送されていた「ワールドロックナウ」の年度内終了が今週発表されました。 現在「病気療養中」とされている音楽評論家の渋谷陽一がMCの番組ですが、渋谷さんは最近では「ロック・イン・ジャパン」の主催者としての活動の方が有名かもしれません。 しかし、ある一定の世代以上の洋楽ファンにとっては、渋谷さんは雑誌「ロッキング・オン」の創刊者のひとりで、どこまでも音楽評論家であると同時に、最先端の洋楽を世の中に紹介

          「ワールドロックナウ」終了。渋谷陽一への感謝とエールの手紙

          2024年2月 注目の新譜②IDLES, Brittany Howard

          今週の一枚目はフジロック出演も記憶に新しいIDLESの新譜。 Radioheadのプロデューサーとして有名なナイジェル・ゴドリッチのプロデュースだそうで、確かに音響的な味付けをそこかしこに感じます。 ライブもそうでしたが、時として一本調子になりがちな彼らのパンクロックに、ナイジェルの起用は有効なアプローチのように感じました。 2枚目はアラバマ・シェイクスのメンバーでもあるブリタニー・ハワードの新譜。 あまり購買意欲の湧かないジャケですが (笑)、これが意外な掘出し物で

          2024年2月 注目の新譜②IDLES, Brittany Howard

          NETFLIX「雪山の絆」の圧倒的で壮絶な美しさ【アカデミー賞ノミネート作品レビュー③】

          NETFLIX「雪山の絆」は、1972年にアンデス山脈で墜落した飛行機事故の生存者の話です。 結論から言うと、最初から最後まで圧倒的な作りで、一瞬たりとも目が離せない必見作と言えそうです。 筆者は劇場でも映画がダレるとスマホをいじりたくなってしまうのですが、この作品は2時間半の長尺なのに、そんな気は一切起こりませんでした。 もう少し登場人物の人となりを掘り下げた方がエモい作りになったと思うのですが、それでも、誰もいない雪山の奥地で襲いかかる自然の恐ろしさと美しさの対比、

          NETFLIX「雪山の絆」の圧倒的で壮絶な美しさ【アカデミー賞ノミネート作品レビュー③】

          久々に聴き込めるペット・ショップ・ボーイズの新曲「Loneliness」

          4/26にペット・ショップ・ボーイズのニューアルバムが発表されるとのアナウンスがありました。 去年「Smash」というキャリアを総括するベストアルバムが発表されたのでしばらく活動休止なのかと思っていたら、コンスタントにニューアルバムを発表するようですね。この人たちは本当に仕事が好きなんだなと思います。多分、曲を書くのが毎日のルーティーンになっているんですね・・素晴らしい。 ニューアルバムのアナウンスと同時に発表されたのが、シングルの 「Loneliness」 (孤独)です

          久々に聴き込めるペット・ショップ・ボーイズの新曲「Loneliness」

          軽く終わってたグラミー賞。この先の音楽業界は大丈夫か?

          昨夜グラミー賞の録画を見ました。センセーショナルなタイトルですが正直な感想です。以下、何が終わってると感じたのか書いてみます。 タイトルとは裏腹に、筆者の目から自然と水が溢れ出た瞬間が少なくとも3回はありました。 ①ルーク・コムズのパフォーマンス「Fast Car」でトレイシー・チャップマンが客演。 ②アニー・レノックスがシネイド・オコナーの追悼パフォーマンスで「Nothing Compares to You」を熱唱。最後に「アーティストは(ガザand/orウクライナ)

          軽く終わってたグラミー賞。この先の音楽業界は大丈夫か?

          NETFLIX「ナイアド」に見る60代という人生【アカデミー賞ノミネート作品レビュー②】

          先週からNetflixに再加入してアカデミー賞ノミネート作品をチェックしています。 2本目は「ナイアド」。アネット・ベニングが主演女優賞、ジョディ・フォスターが助演女優賞でノミネートされています。 「ナイアド」のタイトルの由来は、ダイアナ・ナイアドという実在の人物で、水泳選手。フロリダからキューバに泳いで渡ることに、なんと60代で挑戦した人物です。 この作品は、いくつになっても夢を諦めないことの重要さを教えてくれる非常にエンパワリングな話となっており、未だに人生の夢が実

          NETFLIX「ナイアド」に見る60代という人生【アカデミー賞ノミネート作品レビュー②】

          「哀れなるものたち」の変すぎる世界に頭が・・【アカデミー賞ノミネート作品レビュー①】

          今年もアカデミー賞当日までにノミネート作品をチェックしていく怒涛のシーズンが始まりました。筆者は下記の記事に従って見まくり始めました。 一本目は「哀れなるものたち」(Poor Things)。 前作「女王陛下のお気に入り」 (2018,The Favorite)が作品賞・監督賞を含む10部門でオスカーにノミネートし、オリビア・コールマンが主演女優賞を獲った、ヨルゴス・ランティモス監督の最新作です。 監督の前作「女王陛下〜」に限らず、近作「ロブスター」(2015,The

          「哀れなるものたち」の変すぎる世界に頭が・・【アカデミー賞ノミネート作品レビュー①】

          2024年2月 注目の新譜①The Last Dinner Party

          今年はタイムリーに注目の新譜を毎週ストリーミングで聴いていき、年末にベストアルバムを選定する段階になってまとめてレビューを書くという地獄に堕ちないよう、決意をしています。笑 今週注目の新譜は、各メディアからやたら高評価を得ているThe Last Dinner Party。 筆者はApple Music で聞けるラジオ番組「 Matt Wilkinson Show」のヘビーリスナー(シャワーを浴びる時のBGMにしている)なんですが、Nothing Mattersという曲が去

          2024年2月 注目の新譜①The Last Dinner Party

          アカデミー賞当日までに見れるノミネート作品

          先日アカデミー賞のノミネートが発表されました。 毎年リアルタイムで授賞式を見てるので、それまでに何本見れるのかに命を懸けてます。笑 今年の授賞式は日本時間3/11(月)です。 今年のトピックは何といっても、なぜか日本公開が危ぶまれた「オッペンハイマー」が、授賞式後の3/29公開となっている点でしょうか。 公開が授賞式後なのは残念ですが、劇場で見れるだけで御の字なので、ノーラン監督の意図どおり、IMAXで見ようと思っています。 その他、配信系の映画で今年NETFLIXで

          アカデミー賞当日までに見れるノミネート作品