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「大友克洋全集」の第1期・第1回配本。マンガの常識を破壊した「童夢」が新要素満載で復刻!

 あー、うれしや〜。大友克洋の作品が新装版として復刻されます。これは全作、揃えなければ!

講談社は、大友克洋氏自身が企画し、時代順に全作品をまとめた全集「OTOMO THE COMPLETE WORKS」の第1期・第1回配本を1月21日に2冊同時発売した。
  価格は、「『童夢』(第8巻・漫画)」が2,970円(税込)、「『Animation AKIRA Storyboards 1』(第21巻・アニメ映画『AKIRA』絵コンテ集 第1巻)」が4,400円(税込)。漫画・アニメと、異なるジャンルにわたる同時刊行となっている。第1期・第2回配本は3月発売予定。なお、第1期は第6回まで発売される。
「GAME WATCH」より引用

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■第1回配本(1月21日)

・第8巻「童夢」(漫画)/価格:2,970円(税込)

 「童夢」は、既存の漫画表現のレベルを一挙にアップデートし、漫画を革新したとうたわれている。

 現在絶版状態となっていた本作が「大友克洋全集」の第1期・第1回配本タイトルとして、超待望の復刻刊行。原画から新たに起こした版により画質も向上、厳選された紙質によって印刷のクオリティも格段にアップ。また単行本では未収録となっていた幻の連載時の扉や、2色カラー原画も復刻し再現。さらに著者が単行本カバー用として構想していたイラストをカラーにて完全再現し収録。巻末には著者自身による解説も収録したコンプリート。

 判型は従来の単行本よりもひと回り大きいB5変型サイズ。第15回「星雲賞コミック部門」および「第4回日本SF大賞」受賞作品。漫画史を語る上で避けては通れない記念碑的作品が遂に再臨!

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・第21巻「Animation AKIRA Storyboards 1」(アニメ映画「AKIRA」絵コンテ集 第1巻)/価格:4,400円(税込)

 1988年に劇場公開され、漫画の域を超えてアニメの世界までも革新したアニメ映画版『AKIRA』。このアニメは原作者である大友克洋自身が、監督と脚本を務めるという異例の製作体制で作られながら、世界的な評価まで得ているという破格の名作である。本書は、そのアニメ版を製作するにあたり、大友自身が自ら描き上げた膨大な量の絵コンテを全2巻にまとめたものの第1巻にあたる。

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■第2回配本(3月予定)予約受付中

・第2巻「BOOGIE WOOGIE WALTZ」(漫画)/価格:3,190円(税込)

 大友克洋が20~22歳のころ、1974~1976年にかけて発表した15編の短編漫画作品を発表順に収録した作品集。
1982年に綺譚社より発行された単行本『BOOGIE WOOGIE WALTZ』の収録作を中心に、『ONE DOWN』、江戸川乱歩の短編を漫画化した『鏡地獄』という、これまで単行本には未収録だった2作品の、待望の初収録が実現したコンプリートな編成となっている。
後に『童夢』や『AKIRA』へと結実する、若き大友克洋の粗削りながらも実験的で、新たな表現を模索する非凡な才気を深く味わうことのできる、意欲作ぞろいの内容だ。
なお『目覚めよと呼ぶ声あり』は発表時にも単行本でも割愛された幻のラストページがあり、これは本書にて初公開となる。
綺譚社刊行の『BOOGIE WOOGIE WALTZ』と『GOOD WEATHER』の2冊は、当時ほぼ通信販売のみの流通で、ほとんど書店に並ばなかったこともあり、長らく入手困難であった。
そんな初期作品集が、未収録レア作品を加え、何と40年ぶりの正式・完全な復刻となる!

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(写真は通販のみで販売された旧版『BOOGIE WOOGIE WALTZ』)


・第22巻「Animation AKIRA Storyboards 2」(アニメ映画「AKIRA」絵コンテ集 第2巻)/価格:4,400円(税込)

 「Animation AKIRA Storyboards 1」の続編。

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■第3回配本(5月予定)

・第3巻「ハイウェイスター」(漫画)

大友克洋の初期短編集。表題作「ハイウェイスター」。休暇の度にボロ車を駆って賭けレースを仕掛ける謎のハイウェイスターの意外な正体は・・・短編漫画の名手・大友克洋の「ストーリーテリング」のうまさを堪能できる。新装版には、どんな特典があるのか、まだ、発表されていません。期待大。

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・第25巻「Scripts 1」(シナリオ集 第1巻)

昔々、某マンガ同人誌に「大友克洋が、長谷川和彦のために脚本を書いている」という情報が載っていました。超能力を持った小学生たちが創造力を集結させて「本物のゴジラ」を産み出してしまう。暴れまわり都市を破壊しまくる。小学生たちは、責任をとるために、その超能力でゴジラ退治に旅立つ・・・てな内容だった。1983年頃の話である。このシナリオ集に、その作品が掲載されることを祈る。

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■第4回配本(7月予定)

・第20巻「Animation AKIRA」(映像Disc付き書籍)

 内容は現時点では不明です。


・第4巻「さよならにっぽん」(漫画)

いわゆる「大友調」という画風が確立した頃の短編集の復刻だと思われます。表題作「さよならにっぽん」は、ニューヨークでアメリカ人の子供に空手を教える日本人が、いろんなトラブルに巻き込まれる短編連作集。

中編『聖者が街にやって来る』は、「はっぴいえんど」らしきバンドのメンバーが登場する音楽もの。レコード会社の偉いさんのところに、彼が若い頃アメリカで会った黒人のジャズメンたちがやってくる。そこへ、デビューをひかえているアイドル歌手がからんできて、盛り上がるクライマックス!・・・誰か、映画化してくれないかな。なかなかジ〜ンと胸に響く傑作である。特典等な現時点では不明です。

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(写真は旧版「さよならにっぽん」の表紙)

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■第5回配本(9月予定)

・第5巻「Fire-Ball」(漫画)

未完に終わった大友克洋らしい「超能力SFマンガ」、それが「Fire-Ball」。「童夢」の出現を予感させる素晴らしい掌編だ。できれば、続きを描いて「完全版」を発表してほしいのだが。。。詳しい内容は不明。

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・第35巻「The Live Action 蟲師」(映像Disc付き書籍)

 詳しい内容な現時点では不明。

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■第6回配本(11月予定)

・第1巻「銃声」(漫画)

 「銃声」は、大友克洋の初期の作品であるが・・・詳細は現時点では不明。初期作品の短編集になるのかしら。

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第二期については、まだまだ不明なところが多い。なんとしても、通販だけで発売された「GOOD WETHER」を復刻してほしい。どの作品も「シナリオ」「ストーリー運び」が素晴らしい。成瀬巳喜男風があれば、山田洋次風の作品もある。大友の映画好きがよくわかる短編集である。

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続報が楽しみである。


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