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お茶と歩む半生と夢(全4話完結)

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第一部:お茶との出会い「生きている実感」

第一部:お茶との出会い「生きている実感」

恋をしてしまった。

からだの深いところを
ぎゅっと掴まれたような感覚。

大学4年の冬休み、
福建省の厦門(アモイ)市の友人宅にて。

私の人生が狂い始めたのは
「安渓鉄観音」という烏龍茶を飲んだ
あの瞬間からだった。

1.「実感すること」に生きる幸せを感じる周囲に合わせてなんとなく生きていた

さかのぼること学生時代の私は
将来やりたいことも特になくぼーっと生きていた。

周りの友人みんなが

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第二部:結婚後にぶち当たった「女の壁」

第二部:結婚後にぶち当たった「女の壁」

4.家庭環境の変化で中国茶の活動は停滞私のお茶の活動という意味では、
夫と結婚して福建省に拠点を移すまでは
順調だった。

中国へ移住する、
ということ自体に不安はなかった。

大学時代に北京へ留学していた経験もあるし、
私が中国茶と出会ったきっかけのアモイ市も福建。

来たことある場所。
だから大丈夫。

そう思っていたものの、
現実は甘くはなかった。

海外移住はやっぱり楽じゃない

国際結婚

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第三部:自分の力で生きる喜びを取り戻す

第三部:自分の力で生きる喜びを取り戻す

7.恵まれた結婚生活、忘れていた感覚その後、約5年という時間を費やし、
不妊治療がついに結果につながった。

メンタルも体力もすり減らした末に
香港で第一子を出産。

異国の地で育児に奮闘、とはいえ
香港で一緒に暮らしているとき
夫は積極的に家事も
子供の世話も手伝ってくれる。

とても恵まれている。

それでも初めての育児は
子供のことで頭がいっぱい。

1日が長く感じるものの
目の前の生活に必

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第四部:大好きな中国茶でステージアップするための新たな挑戦

第四部:大好きな中国茶でステージアップするための新たな挑戦

結婚して家庭の事情で
専業主婦になったけど
夫や家族に恵まれて
私は十分幸せに生きてきました。

でもどうしても
心に引っかかっているものがある。

自己肯定感を取り戻したい。
自分で生きる喜びと充実感を。

そのために必要なのは
精神的な自立。
そして経済的な自立。

自立を目指すのは
私自身のためでもあるけど、

大黒柱として一人で
家族を支える夫の助けにもなりたい。

そして一人の女性の生き

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