柿原優紀 | 旅と地域の編集者

編集20年目の編集者ディレクター。メディア制作が土台の会社は10年目。旅行業登録を経て…

柿原優紀 | 旅と地域の編集者

編集20年目の編集者ディレクター。メディア制作が土台の会社は10年目。旅行業登録を経て旅のお仕事部門を増設。地方都市の観光計画づくりから観光ブランディング、観光商材、メディアづくりや運用を一貫担当できるのが強み。「つくること、旅をすること、両方叶えられる仕事」。

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はじめまして(PROFILE)☺︎旅と地域の編集者として働いています

はじめまして。旅と地域の編集をしている柿原です。旅にまつわる仕事がしたいと上京して編集という仕事に出会ってはや20年。つくった会社は10期に。思考の整理と記録のためにnoteを始めました。 プライベートでは2児の母(小学生と保育園児)。このnote開設は娯楽としての自分への誕生日プレゼント。期限限定の方が楽しめる性格だから書くのはとりあえず1年限定。なので、SNSの日記とは分けてアーカイブ価値のある題材を記したい。例えば、自分の思考法の整理、業務上でよく相談されること、編集

    • 「I」で語られる伝承料理と「We」で語られる伝承料理(We)

      津軽のお母さんグループを訪ねて 冬の始まりには、青森の津軽地方へ料理の提供を通して郷土の食文化の伝承を続けるグループを訪ねた。秋の終わりに岩手県北部で出会った体験の後のこと。その存在は”郷土料理保存会”界の代表のひとつと見ていて、いつか訪ねたいと思っていた。 ここに「I」で語られる伝承料理と「We」で語られる伝承料理という発見があった。津軽のお母さんたちがAKBなら、八幡平のお母さんは安室奈美恵なのである。 海が近く米どころでもある津軽、同じように冬の厳しい東北地方と言

      • 「I」で語られる伝承料理と「We」で語られる伝承料理(I)

        敬意を込めて「伝承料理」と呼ぶ その土地の気候や風土のなかで穫ることや育てることができた食材をもとに、土地の暮らし、しきたりや文化、季節の行事にちなんだ習わしのなかで歴史と共に培われてきた食。恵まれた土地もあれば厳しさに囲まれた土地もある。だから、たくさんあったからできたものもあればたくさん無いから生まれたものもあるだろう。時に地域独自の料理法が重んじられ、時に家ごとの味つけが重んじられ、継がれてきた料理の姿。 郷土料理、伝統料理、伝承料理。いろんな書き方があるけれど、料

        • 「とにかく情報発信を始めろ!」と言うすべての上司へ。"発信鬱"を防ぐためにできること。

          「担当者の情報発信が続かないんですが……」 「やってはいるけど意味あるのかなって……」 「情報発信担当ってことになったけど、つらくて……」 「効果的な情報発信とは……」 ”情報発信について”と掲げられた場でよくあがるこの質問。昨年も呼んでいただいた数度の講義や会議であがりました。 そこで「それって、こういう始めかたじゃありませんでしたか?」と聞くと、苦笑いで図星の確率がわりと高い。 目的なきSNS運用の始まりある日突然、上司が発する。 「なぁ……、これからの時代、SNS

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        • deep line trip
          6本
        • grandma's life recipes
          7本
        • たらくさ文化旅行舎
          11本

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          うまいもんはうまい、美しいもんは美しい。でも、いま私が景色に見出す美しさとは

          「美しさ」に対する感情なんてそれぞれの感性や価値観によって湧き上がるとても主観的なもの。景色を前に美しいと思う感覚は本来、何を食べて美味しいと思うかと同じくらい個人的なものであるはずなので「好きなものは好き」とか「なんか好きなんだよね」で良いと思う。どんなふうにかなんて、知ったこっちゃない。うまいもんはうまい。何度食べてもうまいもんはうまい。 それでも、写真や映像の撮影のディレクションについて「どんなふうに景色を選んでいるんですか」と聞かれたり、まち歩きのワークショップなん

          うまいもんはうまい、美しいもんは美しい。でも、いま私が景色に見出す美しさとは

          食品衛生法改正を受けて旅の仕事における新たなミッションの発見

          「産直とは、生きる民俗博物館」で産直愛を語りながら、これから数ヶ月の間に、産直の風景が変わる地域と、変わらない地域、に分かれてくることに思い巡らせている。 売り場から商品がなくなるだけの話じゃない、 土地の味がなくなるかもしれないのだ 食品衛生法改正の経過措置期間が2024年5月31日に終わるので、漬物製造販売は営業許可制となり、製造施設の整備が求められる。集落の農家のおばあちゃんが自分の台所なんかで作っていた漬物はいままでのようにはいかなくなって、売り場から消えるだろう

          食品衛生法改正を受けて旅の仕事における新たなミッションの発見

          産直とは、生きる民俗博物館

          出張中に10分でもスキがあれば産直に寄る。中山間地域の主要な道路を南北に40キロくらい走って3つほどのまちを車で走っていると、4つ5つの産直に寄れるチャンスがある。 産直を観察すれば集落ごとの営みが見えてくる 野菜の種類が多いとこ、乾物の強いとこ、漬物がいいとこ、調味料がそろうとこ、加工品の多いとこ、地元畜産の品がでるとこ、手作りおやつの多いとこ、おいしい餅があるとこ、それぞれに「コレコレ!」ってやつがあるから1箇所で済ませらせない。それぞれの産直を観察すれば集落ごとの営

          産直とは、生きる民俗博物館