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"誰かの役に立っている実感"を得られることの価値

「異動してからやっていることに対して直接感謝を伝えられることが減って、なんだか役に立っている実感を得られないんだよね」
SNS上で激務な様子を見せていた友達が、仕事に悩んでいると言って第一に切り出したのは、"役立っている実感"の話でした。
彼女にとって「毎日遅くまで働かなくてはならない」ことと同じかそれ以上に、「役立ち実感が得られない」ことも大きな課題としてあるのだなと思いながら、それって多くの人が感じている課題だと思い当たったので、今回は"役立ち実感"について掘り下げていきたいと思います。

"役立ち実感"はやりがいに繋がる

この友達の話だけではなく、全く別のところで話した友達も、コーチングで関わらせていただいた何人かの方も、"誰かの役に立っている実感"を得られていることは重要度の高いこととして語っていました。
また、自分自身に置き換えて考えてみても、"誰かの役に立っている"と思えることは、モチベーションを高めてくれる要素のひとつとしてあります。

特に"誰かの役に立っている実感"が語られる場面が仕事のシーンで、これを紐解いていくとやりがいに繋がっていきます。
---誰かのために頑張り、やったことで人から感謝され喜びを感じる。
仕事において殊更心が動くシーンには、"役立ち実感"が伴うことが多くあります。

"役立ち実感"が得られるシーンとは

一口に"役立ち実感"と言っても、様々なシーンがあります。

①感謝を直接伝えられる
一緒に働く方やクライアントなど、比較的近い距離にいる方から直接感謝の言葉を伝えられるシーンです。
頻度や重みの差はあれどおおよその人が経験のある、一番イメージしやすいシーンかと思います。

②自分の携わったことがカタチになっている様子を見る
自分のやったことや一部を担ったことが、実際にカタチになってできあがっていく様子を見るシーンです。
新しい商品・建物が完成することや、プロジェクトが無事に遂行されることなどが例になります。

③自分の携わったことが届けたい人に届き喜ばれる
自分のやったことや一部を担ったことで、その先の直接関わりのない人に喜んでもらえるシーンです。
今期のドラマ「マイボスマイヒーロー」では、主人公が自分の関わった雑誌を楽しそうに手に取る人の姿を見て喜びを噛み締めるシーンがありましたが、そんな商品の先にいる人の心が動くことがこれに入ります。

あなたの仕事では、どれがあてはまりそうでしょうか。

やりがいに繋がる"役立ち実感"以外の要素

もしかしたら、どれも当てはまらなかったという方もいるかもしれません。
当てはまった方でも、それだけでは物足りなさを感じることもあるかもしれません。

"役立ち実感"は、あくまでやりがいの要素のひとつです。
もし足りないように感じられたら、他の要素を考えてみることもできます。
人によっては"役立ち実感"をやりがいの要素として捉えない人もいるので、やりがいに絶対必要な唯一の要素なわけではありません。

①人から認められる・褒められる
感謝を伝えられることはなくても、取り組んだことを評価してくれる人がいたり、周囲から頼りにされるようになったり褒められたり、そんなこともやりがいに繋がります。

②目標を達成する
これは一人でできることで、小さいことでも自分で目標を立ててそれを達成する、といったものです。
一日の中で達成できるようなものでも、1週間1ヵ月かけて達成していくようなものでも、自分が喜びを一番感じやすいように調整すると、同じ状況の中でも気持ちが上向くことにもなります。

③いい仲間と共に過ごせる
働く仲間や上司・後輩など、好きだと思える人や尊敬できる人と一緒に何かに取り組むということは、それ自体がやりがいになってくれることもあります。
自分でコントロールできるものではないですが、もし今近くに尊敬できる人がいたり、真似てみたいと思う人がいるようだったら、目を向けてみると変化を感じられるかもしれません。

他にも、好きなことができていてやっていることそれ自体が楽しかったり、新しいことに取り組む機会を得たり、やりがいを感じる要素はたくさんあります。
もし今やりがいを感じられなくて悩んでいたら、自分がどんなことでやりがいを感じるのか、少し立ち止まって考えてみると、見えてくることがあるかもしれません。

"役立ち実感"は価値あることだけど、それがなくても

役立ち実感を重視する人は、人の役に立つことに喜びを感じるからこそ、きっとそれを重視しています。
それ自体はとても素敵なことだと思いますし、これからも大切にし続けてもらえたらいいなと思っています。

ただ、もしそれがないことで迷うことがあったら、それを通して得ているものは何か、その得ているものは別の何かでは得られないのか、といったことも考えてみると、新しい視点を持てる筈です。
今回はやりがいを中心に見てきましたが、もしかしたらあなたにとって、"役立ち実感"から得られるものは、やりがい以外の何かかもしれません。


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