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超回復とは何か

筋力トレーニングで筋肉が強化されるメカニズム、「超回復」

超回復。まるで漫画の技のような、とてもカッコいい言葉ですが、いまいちどういうことか分かっていないという方も多いのではないでしょうか?

この超回復のメカニズムを理解することで、より効率よく筋力トレーニングを進めていく事ができると思います。

という事で、今回は、超回復についての解説です。


参考文献:

横浜市スポーツ医科学センター(2015)「新版図解スポーツトレーニングの基礎理論」西東社

市橋則明(2014)「運動療法学 障害別アプローチの理論と実際 第2版」文光堂

Hettnger T(1970)「アイソメトリックトレーニング」大修館書店

石井直方(1999)「レジスタンストレーニング」ブックハウスHD


超回復とは

筋力トレーニングを実施すると、筋肉は一時的に疲労します。筋肉の疲労は一定時間を空ける事で回復しますが、その時、筋力トレーニングの内容が適切であったなら、一時的に筋力トレーニングで刺激を与える前より、その筋肉はより高いレベルまで回復します。

この現象を「超回復」と呼びます。

超回復が起こる時期まで疲労した筋肉を休ませ、次のトレーニングを行っていく事で、筋肉は徐々に向上し、効率の良く結果が出るトレーニングを行う事ができるのです。

しかし、超回復の恩恵を受けるには、以下の条件を達成している必要があります。


超回復の必要条件① 適正なトレーニング強度

負荷の少ない強度でトレーニングし、筋肉を休ませても超回復の効果は得られません。

Hettingerの示した強度の条件によると、

最大筋力の20〜30%の強度では、トレーニングによる筋力の増加は認められず、40%以上の強度で行う必要がある。

と報告されており、

また、他の研究結果によると、

最大筋力でトレーニングを行なった場合に最も効果が大きいとする報告が多くあります。一般的には最大筋力の60%以上の強度でトレーニングを行うのが筋力増強効果があるとされています。

超回復の必要条件② 適正なトレーニング頻度

トレーニングを実施する際には、負荷強度とその負荷で反復可能な回数との関係が、強度と頻度の関係を示す具体的な指標となります。

例えば、大脳の興奮水準を上げるなどの神経系をトレーニングする場合には、高強度(最大筋力の90〜100%)、低回数(1〜3回)で行います。

対して、筋力増強・筋肥大を目的とする場合には、中強度(最大筋力の70%程度)、中回数(12〜15回)で行います。

また、筋持久力向上を目的とする場合には、低強度(最大筋力の30〜60%)、高回数(20〜50回程度)が指標となります。

超回復の必要条件③ 筋疲労の回復時間

一般的に、筋力トレーニング後の疲労回復には48〜72時間程度の休息が必要とされていますが、超回復の時間的経過がどのような過程を行われているかの詳細な検証が行われているわけではありません。

経験的には、トレーニング経験の浅い人は超回復に長い時間を要し、トレーニング経験を積んでいる人程超回復までの時間が短いと言われています。

また、年齢の高い人はトレーニング後の超回復に長い時間を要すと言われています。

従って、同部位のトレーニングを継続するには、少なくとも中2日は空けて行うのが好ましいと言えるでしょう。

超回復の必要条件④ 疲労物質を減らす運動・ストレッチ

筋力トレーニング後は軽い有酸素運動やストレッチ、入浴、マッサージなどを行う事で、筋肉への血流量を増加させ、疲労物質などを除去しやすくし、超回復を早める事が期待できます(積極的休養:アクティブレスト)。

超回復の必要条件⑤ 筋肉への栄養補給

筋力トレーニング後は出来るだけ早く炭水化物、タンパク質を摂取することで筋肉はより太く強くなり、超回復の効果を高めます。

まとめ

筋力トレーニングの効果を最大限に高めるためには、自分にとって適切な強度と頻度を理解し、超回復の時期を的確に捉えてスケジュールを組んでいく事が大切ですね。

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