【詩】脳内革命
あたし、あいつを殺したわ
もちろん、頭の中の話よ
あたし、あいつを殺したわ
何度も何度も殺したのよ
髪を鷲づかみにして
あいつの頭を壁に叩きつけてやったわ
それから、うずくまる横っ腹を蹴り上げてね
あいつがあたしを愚弄しては、へらへら笑っていた
その記憶がまた脳の片隅から染み出して
あたしの脳が汚染されそうになるたび
あたし、あいつを殺すの
いつか、記憶が完全に書き換えられるといいわね
あたしがあいつをぶちのめした記憶に
これは全部あたしの頭の中のことだから
誰も知らないし、罪にも問われない
いいでしょう?
頭の中でなら、何度だって殺せるのよ
好きなだけ殴れるし、好きなだけ蹴り上げられるのよ
いいでしょう?
あたし、これからも
何度だってあいつを殺すわ
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